【詩】自然に還る日



彼には街の空気が汚らわしかった。

時代の臭気に慣れることができなかった。

山に登ることにした。


山の空気は彼の生存苦を忘れさせた。

鳥たちは希望のうたをうたっていた。

花と木が力強く咲いていた。


やがて自然に還る日が来た。

彼は山で暮らした日々を唯一の幸福な時とみなした。



樹木が彼を祝福した。

鳥たちが弔いの歌を歌った。


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