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自己肯定感0→100時々90になれた私の心の旅4.直感の贈り物

4.直感の贈り物


「直感に従え」
「直感に従う方がうまくいく」
最近はよくそんな言葉が聞かれるようになりましたが、私自身もどれほどそれに助けられてきたかわかりません。

そんな私も、昔は直感なんて一部の芸術家や科学者など特別な人にだけ与えられる特別なプレゼントだと思っていたので、私なんかには降りてこないし、凡人に流れる直感なんて怪しいものだとさえ思っていました。

でも、精神的な勉強を始めた頃から、やたらめったら色々な所で
「直感に従って」
「もっと直感と繋がった方が良いよ」
「直感を信頼しなきゃ」って、言われるようになったのです。

どこからでもとにかく心を成長させたかった私は、そんなこと言われても直感なんて聞こえてこないし、どうやって聞けば良いの?と思っていてもしょうがないので、「直感は信じれば信じるほど流れやすくなる」や「直感は受け取る練習をすれば受け取りやすくなれる」という言葉を信じて、自分なりに色々試すようになりました。

まず、日常の選択の瞬間、例えば初めての道で迷った時などに、「どっちに進めば良い?」って自分に聞いてみて、なんとなく「こっち」と思う方に行ってみたり、書店に行ったらなんとなく気持ちが惹かれる背表紙の本を買ってみたり、家を出てすぐ何かが気になると面倒でも一度部屋に戻ったり、天気予報では晴れだけど傘がきになるととりあえず持っていくなど、負担のない範囲で試していました。

気になると言っても脅迫的な心の癖ではなく、本当に些細な違和感や感覚に従うのです。

そうして些細な感覚に従って良い結果を見るにつけ、私の直感への信頼はどんどん高まって、誰かが言ってくれたように耳を傾ければ傾けるほど、信頼すればするほど受け取りやすくもなりましたが、時にはわざと直感を無視して結果を試したりもしましたけど、それを通しても、結局直感は信頼できると信じられるようになりました。

その数年後、ひょんなことからマインドセラピーの勉強を始めた私は、今に至るまでその仕事を続けていますが、直感はそこでも私を助けてくれています。

きっかけはマインドセラピーの勉強でロールプレイをしていた時のことです。数ヶ月のセミナーを修了した一部の熱心な受講生達との自習の形でのロールプレイでしたけど、セラピストとクライアント、観察者にわかれて私たちは学んだテクニックを復習していました。
でも、その頃もスピリチュアルな勉強を並行していた私は、ちょっとしたジレンマに陥っていました。そっちでのテーマは「頭を静める」だったのに、ロールプレイではセミナーで身につけた知識を使って頭をフル回転してクライアントの問題解決に取り組まなければいけなかったからです。

自習に集まったメンバーは私以外、大学の教授や精神科のお医者さんなど、心理のプロばかりで、セミナー中でも感覚的な講習内容には理論を求めてゴネ出す教授もいましたから、私のジレンマは匂わすことさえできませんでしたけど、心の中のことは誰にも見えませんから、セラピスト役が回って来た時、ほんのちょっと授業と関係ないことを私は試してみました。

クライアント役の先生は、多分ご自分の悩みだと思われる内容のお話を始めました。
最初は私も勉強したスキルを使って話を進めましたが、そのスキルの裏まで知っているやっかいなクライアントは、私を困らせるように黙り込みました。
そして、本来ならそこから質問を繰り返す手順にも関わらず、その時、私は頭を静めてみたのです。
黙り込んだ相手の前でほんの少し頭を空っぽにして座っていると、あるアイディアが頭をよぎり、それを口にするとさっきまでのことが嘘のように相手の中に解決策が生まれ、するすると問題が解決したのです。

あっという間に終わったセッションに、観察者も周りの教授たちも興味津々で私を取り囲みました。
「どうしてあんな質問が出たのですか?」「どうしてあのタイミングで?」「何をヒントに?」
理論や理由が必要な先生方に囲まれても本当のことを言えない私が、どうやってそこを切り抜けたのか覚えていませんが、頭を静めた瞬間に流れ込んだ直感がどれほど功をそうしたか、その印象だけははっきりと強く残っています。

その体験で、私は意識的に思考を静めることで、より自然に直感と結びつきやすくなるということを学びました。
そしてほんの一瞬のささいなひらめきを見逃さず信頼することの大切さにも改めて思い至ることができたのです。

五感を通して微細なメッセージで流れてくる直感は、頭のおしゃべりが騒がしいと受け取りにくくなりますが、逆に頭の中が静かでいると受け取りやすくなります。
瞑想を習慣付けた人は直感が働きやすいと聞きますが、そうして頭を静める習慣を持つことで、私たちは人間が本来持つ、直感という才能をより働かせ受け取りやすいものにすることができるということでしょう。

そういう経験を重ねた私は、意図せず流れる直感を受け取るだけでなく、日常のほんの些細な選択でも未来の読めない思考に頼るのではなく、できるだけそうして答えを選択するようになりましたが、それ以降いろいろなことがスムーズに順調に流れるようになりましたし、直感は身体のためにもとても良いメッセージを流してくるものです。

以前の私は直感を無視して誤診する病院を選んで必要のない薬品を摂取し続けたり、危険な場所に足を踏み入れて怖い思いをしたり、意図せず身体を危険な目に合わせることがありましたが、直感に耳を傾けるようになってから、そんなことはめっきり減って、逆に何度か大きな事故から命を守ってもらったりもしています。

もちろん思考も大切ですからそれをないがしろにした方が良いとは言いませんが、人間には素晴らしい感覚器官がありますから、それを本能的だとか動物的だなんて思わず、思考に重点をおく生活から少し距離を置く時間を持ったり、それに興味を持って楽しむ気持ちで試してもらえたら良いなと思ってこれを書きました。

もちろん人生に無駄はありませんから、どんなネガティブな経験をしても道草をしても、そこから何かを得ることができたら素晴らしいと思いますけど、せっかく直感という素晴らしい贈り物があるのですから、使わない手はないという話です。

今回も私の稚拙な文章にお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。

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