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僕の実家がフェス会場になるまで〜無いフェス2024〜
みなさん!どうもこんにちは!
愛知県みよし市でちょこちょこ遊んでいる、塩というものです!
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突然ですが先日僕の実家で無いフェス2024というフェスを開催しました!
何を言ってるのかよくわからないと思いますが、まずは写真をご覧ください。
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どうですか!?すごくないですか!?
これ実家なんですよ!!!!
80人近く集まったし、アーティストは13組、カレー屋さんや燻製屋さんの出店もありで完全にフェスとなっていました。
今回はこの実家で開催した無いフェスについていろいろ書き綴りたいと思います。
無いフェスとは
そもそも「無いフェスって何?」って感じですよね。
無いフェスとは僕が2018年頃からこそこそやっていた企画のことです。
そのコンセプトは「野外ステージを作り、そこで演奏している姿を撮影して配信すれば“フェス”に出たことになるのでは」というもので、いわゆる”無い”フェス・架空のお祭りとして動画作品や配信などを行なっておりました。どうしてそんなことを思いついたのかなどの経緯は別の記事を参照してくれると嬉しいです。
なぜ実体化しようと思ったのか?
「あれ?架空のフェスなんだよね?実体化してない?」という疑問もあるかと思いますが、それにもいろいろ経緯がありまして、それについて少しお話ししますね。
大体2023年以前の話とそれ以降に分かれます。
2022年までの活動〜年一程度〜
2018年に本当に実際に野外ステージを組んだり、そこでの演奏動画を作ったりと様々な活動はしていましたが、運営メンバーや仕事の都合などでそこまで活発にできておりませんでした。
あとはシンプルに「野外ステージって野外だから天候に左右されるな(当たり前)」とか、「そもそも音楽仲間がいなさすぎて撮影対象がいない」などあれな理由もありましたね。
ただなんだかんだ自分たちの演奏動画や室内空間のDIYなどをやったりして「とりあえず続けてますよ!」という状況でした。
2023年〜マッドマックス理論の提唱者ゲスナーとの邂逅・小規模な自宅フェスの開催〜
そんなこんなでSNS上では「実家を改装したり、演奏動画を作っている人」みたいになっていた僕ですが、2023年に転機が訪れます。
それがゲスナーさんとの邂逅、そしてマッドマックス理論との出会いです。
ゲスナーさんは「ヨウジヤマモトを着た、言語・哲学・音楽理論探求ピアニストつよつよプログラマーサブカル中年であり、坂本真綾を自称している方」です。
関東のエデンやmojaといったイベントバーでのつながりでSNS上でお見かけしていたのですが、たまたま2023年の5月ごろ(?)に名古屋に来たということでお話しを聞きにいきました。
その当時ゲスナーさんは車の免許を取り、空海ツアーと称して空海ゆかりの地を巡っていました。(車で東京から和歌山までとか!すごい!)
空海ツアーといって車を走らせていく中で「人は車を使って移動し、移動した先で火を焚き、音楽を奏でることが大事なんだ」というマッドマックス理論に辿り着き、SNSで提唱していたのでした。
その時ゲスナーさんが名古屋に来ていたのも、そのマッドマックス拠点を探しにきてのことでした。
僕がマッドマックス理論を聞いた時に「人は車を使って移動し、移動した先で火を焚き、音楽を奏でることが大事か……僕の”実家”だな」と思ったので、ゲスナーさんに「僕、たぶんもうやってるかも……」といったら、「え!?あるなら祭やりましょうよ!」となり、その年の7月に小規模なオープンマイク形式のフェスを自宅で開催することになりました。
スタジオスペースにスピーカーやマイクを軽く立てる程度で、自由に発表するオープンマイク形式ではあったものの、36人くらい人が集まり、結構大好評の中終えることでき、じんわり参加した人たちが「来年もやりたいねぇ」という思いを抱えることとなりました。
そして2024年へ
さてようやく2024年に戻ってきます。
2024年の4月頃、僕は昨年末にイベントバーエデン名古屋の店長を辞め少し時間に余裕があったのもあり、去年の熱狂のことも覚えていたので「今年もやってみるかー!」ということで、「フェスやるよー」とTwitter(現𝕏)に投稿したのでした。
まさか……あんなことになるとは……
開催までにやったこと
ここからは冒頭の写真のような状況になるまでに自分がどんなことをしたのかを書き綴っていきます。
結構ここも長いですのでご容赦を!
LINEオープンチャットの再稼働
2023年の小規模な無いフェスの時に作ったLINEオープンチャットを再利用して、参加者とのやりとりを進めることにしていきました。
フェスとしての体裁を取りたいものの、あくまで実家なので、完全にフルオープンは難しく、オープンチャットに参加してる人(とその友人くらい)しか来られないという縛りをつけました。
オープンチャットの参加者は最終的に107人なり、荒れたりするのか……?と心配していましたが、荒れることもなくスムーズに注意喚起や進捗報告、需要事項の連絡ができたので本当にありがたいなぁと思っておりました。
出演者・出店者募集
SNS上やオープンチャット上でパフォーマンスをしたい人を募集しました。
愛知県みよし市という僻地ということであんまり来ないかなぁと思ったのですが、「やりたい!!!!」という人がいっぱい発生して総勢13組となりました。
アーティストの内訳もバンドやDJや弾き語り、民族楽器やマシンライブ、vjとシンセのユニットなどなど、フェスの出演陣として完璧なラインナップとなっており、募集時点で最高すぎると思っておりました。
しかも参加者の中には東海圏だけでなく、関西や関東から参加する人もいて「なんで!?」となりました。募集しといて。
あとはお店が出たら面白いなーと思ったら、四日市からカレー屋さんが来たり、中津川から燻製屋さんがきたりとしっかりフードも充実することになりました。
完全にフェス。実家なのに。
駐車場の確保
出演者・出店者が出揃い、並行して来場する人も募集していたら結構な人が来そうになってきました。
何度も言いますが、僕の実家は愛知の中でも変な位置にある場所なので、基本車でしか来ることができません。
そんな中で多くの人を集めようとすると駐車場の確保は必須。
そこで駐車場の確保に動くことになりました。
ただこの駐車場問題、実は自分はそんなに心配しておりませんでした。
それは「近所に日曜日にお休みしているデイリーヤマザキ」があるからでした。
僕の家の周りは工場地帯なので、平日は人がいっぱいいるのですが休日は全然いないので、デイリーさんはお休みしているんですよね。
しかも工場地帯ということでトラックなどが停められるように大きな駐車場もある。(ラインでしっかり区切っているところを数えたら33台もありました!広すぎ!)
ということで開催日が日曜日ということもあり、デイリーさんに「駐車場お借りできませんか?」とお願いしに行ったら「あ!いいですよ!」と二つ返事で了承していただき、確保することができました。(ノリが軽いんだよなぁ……ありがてぇ……)
また駐車場を確保できたことで、安心して集客できるようになったのは無いフェスの成功に繋がったなぁと思っております。
野外ステージの解体
ここまで丁寧に読まれた方は「あれ!?野外ステージ壊すの!?」と思ったかと思います。
そうです。当初のコンセプトであった野外ステージを解体することにしました。
これはなぜかというとシンプルに人数が多くて人を逃すところが欲しかったのと、オープンチャット内で「テントサイト」の話題が出たので、「ほな。作るか。」となったので解体を決意しました。
解体はなかなか大変なので、人を集めて一応イベントみたいにして勢いで作業していきました。
野外ステージがランドマークとしてあったおかげで無いフェスの異常さが醸成できてたと思ったので、正直非常にさみしかったです。
ただ頑張ってやってよかったなとも思っています。
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テントサイト作成(下準備編)
ずっとさらっと「テントサイト」を作るといってきましたが、冷静に考えるとやっぱりおかしいですよね。
僕も最初は「作れんてぇ……」と思っていたのですが、不意に両親からあることを聞かされます。
「自分たちが借りてる土地、思ったより広いらしい」
僕の実家の土地は母屋部分(スタジオやトイレなどがある方)のみが両親の所有しているもので、隣の大工小屋などがあるスペースは借りている土地だったんです。結構大きな大工小屋が建っているのでそこが建っている土地分だけだと思っていたのですが、なんと!よくよく調べたらそこからさらに50坪分北側が使えるらしいのです。
ただその50坪分は木々が生い茂っており、坂になっていました。
でもその両親の「もっと使っていい」という言葉を聞いた僕は、
「よし!整地しよ!」となったのです。
まずはチェンソーで木々を伐採し、その後野外ステージを解体。
そして地面をならすために「小型特殊車両の特別教育」を受けにいきました。
そう!ショベルカーを運転できるようになるために!
テントサイト作成(整地編)
特別教育を受けて、安心してミニショベルカーを借りることができるようになりました。
じゃぁどこで借りられるんだ?となると思いますが、実は徒歩0分のところに建設会社さんがあり、ミニショベルを所有しておりました。
流石にご近所なので長年付き合いがあり、僕の父を通してお借りできないか聞いたところ、「いいよ!」と言っていただけて即作業することができました。(みんなノリが軽いんよなぁ…ありがてぇ……)
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素人ながら1日半かけて結構整地することができ、まぁこんなものか…と自分は思っていたのですが、父親が「もっとちゃんとやりたい!」とこだわり始めたので、仕上げは父親にまかせました。
父親は手が遅いので当日までにできるか心配でしたが、直前までこだわってやってくれて本当に綺麗に整地してくれました。
父親「やるやん!」となりました。
協賛募集
せっかくフェスっぽくするならグッズとか欲しいなと思って、その時に「実家のホームパーティーの延長なのに実際に存在するお店や企業が協賛してたら面白いな」と思ったので、「サイトやグッズに名前を載せたい人」を募集しました。
よくわかっていないながら「協賛します!」と言ってくれる方がたくさんいてくれて、23組も集まりました。
協賛という名目で募集をかけたものの、自分の中では資金援助とかを必ずしてもらうつもりはなかったのですが、ちゃんと協賛したい!と行ってくれる方が多くて、欲しいものリストから様々な支援物資を送ってもらえました。
食べ物やプラコップなどの消耗品が充実したり、なにより大量のドリンク類を送ってくれて「フリードリンク」を実現することができたりしました。
本当に感謝しかないです。ありがとうございました!
タイムテーブルの決定・フライヤーの作成
駐車場と同じくらい早めに決定しなければいけないのが出演順(タイムテーブル)です。これがないと当日の動きが決められないし、出演者の方たちも告知がしづらいからです。
ただこれが頭を悩ませます。
悩む部分は「順番によって醸成される雰囲気」、「時間配分」、「転換にかかる時間」などが主です。
悩むといっても要所要所を決めてしまえば勝手に決まるものなんですが、とにかく手をだすのが億劫な作業でした。いわゆる”謎の理由”というやつです。
でもここをクリアにしないと何も進まないので「えいや!」といって決めました。
順番は「ステージにほぼ初めて立つ人」、「持ち時間少なめでいい人」は前の方にして、「ある程度はフルで演奏できる人」は後半の方にしました。
あとはプレイする音楽の特徴や場として後半に来た方がいいかなとか色々考えた結果ああなりました。
正直「これしかないよね」みたいな順番ではあったんですが、後半の二バンドを自分が出るやつにしてしまったため、当日自分は大変なことになってしまうのでした。
そしてタイムテーブルが決定したのでフライヤーを作ることにしました。
作成してくれたのはさとほさんで、すごいやる気を出してくれて最高のものになりました。
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本当にありがてぇー!!!!
グッズ作成の相談
フェスにはグッズ必須だよなーと思ったので、いつもお世話になっているデザイン事務所うさみクリエイトのうさみさんにグッズのデザインと作成をお願いしました。
フェスやるぞー!となってから「Tシャツが欲しい」という声が多くありましたが、内心「本当にみんな買うのか…?発注量とかの調整大変だなぁ」と正直思っておりました。
在庫を抱えないタイプのサービスは発送が遅いイメージがあるし、自分でお店のアカウントを整えるのは大変だしなぁという悩みもありました。
そこでうさみさんに相談したところ、「発送の早いオリジナルグッズサービス」を使えば各々が買いたいものを注文できるし、在庫を抱えなくていいということがわかり、しかもうさみさんが全部やってくれることになりました。(やばすぎ!!!
おかげで自分も周りも比較的気持ちよくグッズの取引ができたなぁと思います。(ただ通販をするのが難しい。当日忘れるかもしれない。という方も発生したので別枠で代理発注するなどは発生しました。これも実家でやる規模だからこその柔軟な対応でしたね。
当日は思ったよりみんながTシャツを着てくれていて、驚きました。
その他のグッズ購入も合わせると40個ぐらい売れたそうです!すごすぎ!
うさみさんのお小遣いになってるといいな。うさみさんありがとうございました!
WEBサイトの作成相談
並行してうさみさんにサイトの作成について相談しておりました。
こちらの作成自体はさとほさんが担当してくれることになったのですが、サーバー契約について、うさみさんがロリポップの取次をしていたため相談しておりました。(無いフェスの本筋とは全然関係ないですが、ロリポップサーバーいいですね。ドメインの取得とかも込み込みでだいぶ安くてびっくりしました。)
そうして下準備ができた後、さとほさんが爆速のクリエイションを見せてくれた結果がこちらです。
やばすぎ!!!!!!
もうフェスじゃん!!!!!!
となりました。
僕がとくに見て欲しいところは会場マップなんですが、これ手書きで書いてくれたんですよね。フェスらしい会場マップとして100点すぎる!!!!!!!!
最高すぎ!!!!!
そしてこのWEBサイトが参加者のボルテージを上げ、さまざまな人が覚醒していくことになります。
エデン名古屋での広報イベント
広報イベントもイベントバーエデン名古屋でちょくちょく開催しました。
無いフェスとは何かみたいなことを説明するというのが主な理由でしたが、
結構出演者の方と直接やりとりする機会として機能していてそういう意味でもやってよかったなと思いました。
またここで出演者同士が当日前に会って挨拶できたり、参加を考えてくれてる人から懸念点なども直接聞けたのもよかったです。
もちろんこのイベントで「行ってみたい!」となってくれた人たちもいて、ちゃんとリアルに会うって大事だなぁと思いました。
ひたすらお片付け
ある程度全体に向けての準備ができたところで実家のお片付けが始まりました。
これが本当に大変なんですよね。
ここまで結構真っ当(?)にフェスの準備をしてきましたが、忘れちゃいけないことは会場が「バリバリ現役で人が住んでいる家」ということです。
人が生活していると物が増え、放っておくと片付けるのが億劫になったり、どれが誰のものなのかわからなくなってそのままにして、どんどんごちゃごちゃしていきます。
さらにもともと実家は大工仕事などもしていることもあり、再利用するためにとっておいた廃材だったりとかもたくさんあってとにかくごちゃごちゃしていました。
それらを整理して、捨てられるものは捨て、しまっておくものはまたすぐ取り出せるように置き場所を決めたり、とにかく物を運んで置くことを繰り返しておりました。
地味すぎるので一番「なんでこんなことしなきゃいけないんだ!」となる作業ですが、当日のことを考え続け「片付けた先に最高の景色が待っている」と思い込ませてなんとかやりきりました。
ひたすら練習
企画・運営・現場監督・制作・土木・施工などなど小規模ながらほぼ一人で管理してきたわけですが、タイムテーブルで少し話題にした通り、演者として二組のバンドで演奏することになっていました。そのため、その練習も並行して行なっていきます。(当たり前)
どのバンドもこのフェスに向けてアレンジを変更したり、曲数を増やしたりと気合を入れており、覚えることがいっぱいで大変でした。
いろいろと忙しく動いていたのでバンド合わせの時に自分のパートの練習をするということになってしまっており「申し訳ねぇ……」と思いながらなんとかくらいつきましたね。
あとは実際に会場となる場所で練習しているので、当日の懸念事項なんかも洗い出すことができたので非常に助かりました。
ひたすら連絡
オープンチャットでの応答や個人的な質問などにひたすら対応する日々でした。
本当にみなさんの気遣い力が高く、先回りして色々なことを考えて聞いてくれて、当日に必要な情報の提供や懸念事項を潰していく作業がスムーズにできたなぁと思います。
もちろんみんなが見落としていることもあるので、任せっきりにせず当日来た人がどんな風に動くか、どんなことで困るかを常にシミュレーションして自分からも発信するように心がけてはいました。
会場設営
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片付けと似たところがあるかもしれませんが、こちらはステージや音響の設営、休憩室の準備といった、「みんなが使うものを綺麗に配置する作業」をしていきました。
ただ会場の音響設備、実は大半がすでに常備されています。
しかし今回は少し規模が大きくなったこともあり、かつ運営スタッフのしばたが「ちゃんとやりたくなった」らしく、勤めている会社から機材を借りてきて結構ガチガチにステージを組むことになりました。
完全にライブハウスになっちゃった。
ただいろいろ気合いれすぎたせいで、前夜祭やイベント当日の朝まで休憩室やステージの準備をすることになり、はちゃめちゃに大変でした。
前夜祭
上記のような準備をひたすらやりつづけながら、とうとうイベントの日になってしまいました。
前夜祭は17時から22時までの夜のイベントで、本番のようにタイムテーブルとかを組まず、本番のリハやこの日だけでお試しにライブしたい人が準備できた順にやっていくというラフなイベントでした。
僕の中では前乗り勢や本番の準備に不安な人がちょこちょこ集まってくれたらいいなーと思っていたのですが余裕で27人程度集まりました。
テントを張って泊まる人がいたり、この日にもBBQをする人がいたりすでに結構もりあがっておりました。
ステージの方も事前に演奏環境を確認したい人が結構いて17時からガンガン稼働。
なんならリハと称したライブだらけになっていたし、この日だけの特別出演の人もいてなかなかのボリューム感になっておりました。
極め付けはこの日の最後に集まった人たちで自然にセッションがスタート!
ドラムのりょうすけさんが叩き始め、フレーズを弾いていたデスケツさんのアンプの音量があがり、そこからキーボード・ギター・ベース・歌とどんどん参加していき、最後にはとんでもないグルーヴが生まれ「あれ?イベント終わる?」と錯覚するくらいに盛り上がりました。
盛り上がりすぎて、流石に夜も更けすぎていたこともあり近所の人に怒られが発生したものの、最高の滑り出しとなりました。
僕自身も音響機材や照明機材の操作について少し復習できたし、やってよかったなぁと思いました。
本番
さて本番です。
ただこの日のことについてはあんまり記憶がないんですよね。
なので他の人の感想を読んでもらいつつ、ざっくりとその日僕が何をしていたのかを書き留めておきます。
①開会宣言
何か言わないと始まらないと思ったので、「始まるよー!」といった感じのことを言っておりました。
特にこの日は急に猛暑になったこと・祭の気分で浮かれてしまうだろうなと思ったので「主催は盛り上げること注意することをしなければいけません」、「熱狂はトラブルを生みます」、「今日は無礼講では一切ありません」、「ふだんやらないことはしないでください」など語気を強めていいました。
字にすると開会宣言とはおもえんな。
②来客対応・巡回
演者さんや出店者さんの搬入搬出対応はもちろん、来た人にはなるべく挨拶や声掛けをしていました。ふだんから遊びに来てる人は勝手がわかるかもしれませんが、初めての人もいるのでなるべく声をかけたりして困ったことがあれば聞いてもらえるようにしてました。
ですが結構参加者同士で助け合いをしてくれていて、特段僕が対応することはあんまりありませんでした。めちゃ助かりました。
③転換スタッフ
会場を巡回したり、来客対応をしながらステージの様子にも気を配っていて、演奏が終わったなと思ったらすぐに駆けつけて転換のお手伝いをしていました。
結構後半は慣れてる方が多かったのであまり手伝うことはなかったですが、結構大変でしたね。
④出演「とばり」
大学生のころくらいに組んだバンドで出演しました。
メンバーはドラム:しばた、ギター:モーリー、ベース・ボーカル:僕といった編成です。
メンバー同士仲良くて、楽曲・動画制作は年一くらいでしていたのですが、ライブは全然しておらず、10年ぶりくらいに舞台に立ちました。
比較的最近に作った曲をやりたかったのですが、ライブとして満足のいくものにならなそうだったので、10年前の曲だけでライブに望みました。
10年前に作った曲は自分の社会的な不安や後悔などを歌いあげた暗い曲ばかりなので、トリ一個前のバンドでやっていいのか?と思いましたが、ドラムのしばたが演出・編曲を頑張ってくれてめちゃかっこいい曲に仕上がり、本番ではものすごく盛り上がりました。
ただ僕は連日の準備・当日の巡回などでヘロヘロになっていたので呂律が回ってなかったり、立ってるのが正直やっとみたいな感じでした。
そしてなによりステージが暑い!!!
玉の汗がとめどなく出て、死ぬかと思いました。
みんなよくやってたなぁ。
当日の最後の曲は映像としてアップされてるのでよかったらぜひ見てください!
⑤出演「vaital plateau」
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今回のフェスのトリを飾るバンドで、ベースとして参加しました。
こちらのバンドはボーカル・ギター:シゲヤマリョウさんが宅録していた楽曲をバンド編成で演奏するために結成されたバンドです。
ドラム:りょうすけさんもリードギター:よもさんもめちゃくちゃうまいし、なにより楽曲がすごくカッコイイんですよ。
邦ロックのポップさキャッチーさを受け継ぎつつ、トゥインクルエモといったジャンルの要素を取り入れ、変拍子など複雑な構成もありつつも、シンプルなカッコよさが全面に出ていていいんですよね。
一曲目のアドバルーンなんか聞いてすぐに「かっこいい!!!!!」ってなりますからね。
当日もその場にいた人たちを一気に虜にしていました。
僕は引き続きヘロヘロで間違えまくってはいたものの、曲がそもそも弾いてると楽しいので内心はニッコニコでした!
よもさんの神MCも飛び出したし、しっかりアンコールももらえて最後の最後まで最高のライブでした!
vaital plateau 最高ー!!!!
そんなこんなで結論として、フェスは最後まで走り抜けることできました。
よかったー!!!!!
無いフェスは何がすごかったのか
ここではフェスを運営していく中で気づいた無いフェスのすごかった点について書いていきます。
参加者のあたたかさ
無いフェスの成功要因の大半はこれにつきます。
とにかく参加者の人があったかくて、優しくて、いい人すぎるんですよ。
準備の段階の記述でも何度も言いましたが、みんな気を使って色々聞いてくれるんですよね。
一切ただの客にはならないというか、フェスに前のめりに参加してくれていてそれが何よりありがたかった。
他の参加者の人が驚いていたんですが、オープンチャットで何か発言した際の既読のつくスピードと既読数がえげつないらしいんです。
100人規模のオープンチャットともなるとだんだん放置されるようになってくるみたいなんですが、無いフェスのオープンチャットでは参加者≒アクティブユーザー数となっており、そこからも「前のめりに参加してくれている」というのが伝わるかと思います。
当日も各々がやりたいことをやりたいようにやってもらったんですが、そこでも自然と助け合いや譲り合いが発生して、超平和な世界になっていました。
普通はみんながやりたいようにやったら、何かしらトラブルやいやな思いとか発生しそうなのに、全然そういう話もでなかったんですよね。すごすぎる。
なんならフェスの終演後の片づけもみんなちゃんと自分のものを片づけたり、声掛けしあってものすごい勢いで終わりましたからね。
終演は20時頃だったんですが、後片付けとかやってたら0時を超えるだろうことを覚悟していたんですが、22時には僕の家としても完全撤収ができておりあまりのいい人たちぶりに恐怖を覚えました。
ほんとにありがとうございました。
終わった後の影響力
フェスが終わった後も相当みんな楽しかったのかSNSなどで感想を投稿してくれたりして、全然熱が冷めない様子でした。
それでも僕は「まぁちょっとしたらまたいつも通り僕一人でこちょこちょ言ってるだけになるだろうな」と思っていました。
そしたら5日くらい経ってもSNSでの熱狂が続いているではありませんか!
しかも参加した人たちの創作意欲が上がっており、「来年のために作曲する」、「ベース買いました!」、「ギターのモチベが上がってます!
」などといった声がどんどん出てきます。
その他にも参加者同士の交流も活発になっていました。
SNS上ですれ違っていた人たちがフェスを通して顔見知りになり、コラボしようとしたり、好きな曲やアーティストについて盛り上がったりとつながりができてるんですよね。
楽しい場になればいいなとは思っていたものの、流石にここまで余波があるとは思っていませんでした。
生活の張りにもつながるイベントなんて主催者冥利につきますよね。
ただとっても嬉しいですが、今一度みなさんには僕の開会宣言を思い出していただければ幸いです。
感謝
無事に終わることができたのも多くの方々の助力のおかげです。
ここではその感謝を伝えさせてください。
ステージ設営・演出・機材調達・撮影班
上記を主に担ってくれたのは、僕のバンドのメンバーでもあるしばたです。
ステージの設営作業もそうですが、会社から照明や追加の音響機材などを借りてきてくれたり、会社の後輩を呼んで撮影や雑用のお願いをしてくれたり、このフェスがフェスらしくなったのもしばたのおかげです。
しばたとはもうちょっとで20年くらいの付き合いになりますが、ずっとこの実家を使って一緒に制作を続けてきた積み重ねのおかげで、僕が多くの人に認知されやすくなったり、当日も柔軟な対応ができました。
本当にありがとう。
そして、ようやくしばたのすごさが日の目を浴びて嬉しい。
ロゴ・グッズ
これらはうさみさんが対応してくれました。
今回のグッズ制作も快く受け入れてくれたのももちろん嬉しいですが、なにより2018年の無いフェスをやろうとした時にロゴを作ってくれたのがずっと嬉しいんですよね。
当時はお互い「何者なんだ?」状態であったんですが、そんな仲でも完璧な仕事をしてくれて、最高のロゴを作ってくれました。
このロゴがなかったらこのフェスが実体化することはなかったと思います。
本当にありがとうございます。
PA
PAを一人で担当してくれたのはEQさんでした。
PAの重要性って創作側にいないとなかなか気が付かないんですが、優秀なPAがいないとライブって破綻するんですよね。ハウリングしたり、音のバランスが悪くて気持ちよく聞けなかったり……その点EQさんは常に正解を選んで対応してくれました。
もともと本業が忙しかったり、あの数のアーティストを一人で回したりと大変酷使してしまい申し訳なかったですが、おかげで参加したみんなにとって最高の思い出になったと思います。
ありがとうございました。ゆっくり休んでください。
WEBサイト・顔ハメパネル・看板・フライヤー
無いフェスの見栄えをすべて整えてくれたのは完全にさとほさんです。
尋常じゃないクオリティのWEBサイトをこれまた尋常じゃないスピードで作成し公開してくれたおかげで、参加者のやる気が10段階ぐらいあがりました。あのサイトを見た人は必ず「あれ見たら……ちゃんとやらないといけないですね……」と言ってたので、間違いありません。
それに加えて僕の顔ハメパネルや看板も素晴らしかった。
正直僕は看板は諦めてもいいかとおもっていたのですが、前夜祭や当日の朝にライブペインティングがごとくの勢いで作ってくれたんですよね。
顔ハメパネルやロゴの看板があったおかげで、フェスとしての完成度がグッとあがりました。
本当にありがとう。愛してるぜー!
送迎
「僕レンタカー借りて車の運転したいから最寄り駅からの送迎しますよ」と言って実際にやってくれたのはたなべさんでした。
基本的にはみなさんが自力でくることが前提だったのですが、送迎を名乗り出てくれたおかげで、変にタクシーなどを使ってくるよりスムーズに現地への誘導ができました。
しかも結構演者側でも交通手段にギリギリまで悩んでいたらしくたなべさんに助けられた方はとっても多いと思います。
本当にありがとうございました!
デイリーヤマザキさん
駐車場がなければ人を集めることは不可能でした。
感謝してもしきれないので、今後も平日はなるべく利用しようと思います!
本当に…本当にありがとうございました!!!
近所の建設会社さん
整地や発電機、駐車場におくカラーコーンなど、大変お世話になりました。
また菓子折り持って挨拶にいかせていただきます。
ありがとうございました!!!!
出演者
総勢13組の出演者さん!本当にありがとうございました!
あまり卑下するものではないとは思いますが、所詮は実家のホームパーティーであるにもかかわらず、この日までに練習や準備をしっかりして、最高の状態に仕上げてくれたおかげで、忘れられない体験ができました。完全に夏フェスでした!!!!
トップバッターを務めるためにめっちゃ練習してくれたタケナカさん
初舞台ながら堂々とした演奏を見せてくれたさがらまつりさん
路上で鍛えたパフォーマンスを惜しみなく出してくれたナンノさん
みんな民族楽器でセッションするという最高の景色を見せてくれたAkiさん
完成度の高い演奏で会場のボルテージをあげてくれたHARAKIRI GIRLさん
スリーピースとは思えない轟音を響かせてくれたパープルスケルトンズさん
この日のためのオリジナル曲を作ってきてくれたキムラヤスヒロ(鳩)さん
好きな曲の音楽理論的解説を披露してくれた坂本真綾ことゲスナーさん
参加者の体力や雰囲気を考慮してプレイしてくれた8号さん
後半戦に向けてマシンライブをかましてくれたbaruA&HAMMERさん
ロゴを使ったVJやキャッチーな楽曲で盛り上げてくれたYAZROCKETTさん
最後まで駆け抜けてくれたとばりのしばたともーりー
トリにふさわしい演奏してくれたvital plateau
最高の演奏と思い出をありがとうございました!!!!!
協賛してくれた方々
名前を出していいと言ってくれた方はもちろん、欲しいものリストから支援物資を送ってくれた方々も本当にありがとうございました。
みなさんのおかげで熱中症対策のためのフリードリンクを実現することできました。
ドリンクの支援がなかったら倒れていた人が相当数いたと思います。
またサザエを送ってくれた隠岐の島オンラインさん
タンドリーチキンの元を送ってくれたミルズさん
本当にありがとうございました。
おかげ様でフードが充実できました。
出店者
フードを出してくれたCadelさん、遊ビバ燻部さん。
みんなが幸せそうにカレーや燻製を食べている様子はとにかく最高でした。
なによりお二方が出店してくれたおかげでフェスの場として完全体になりました。
外での活動だったので相当大変だったとは思いますが、心から感謝いたします。
ありがとうございました。
イベントバーエデン名古屋
やはりこの場ができた理由の一つとしてエデン名古屋、ひいてはエデングループの存在は無視できません。
エデン名古屋ではイベントなのでお世話になっていること以外にも、「わけのわからないことを面白がってくれる人」とつながることができるという機能に本当に助けられています。
何かをする時にリアクションがすぐもらえるというのがどんだけ励みになるか。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
参加者
参加してくれてみなさんにも最大限の感謝を!
カメラマンをしてくれた人がいたり、ずーっとBBQしてくれる人がいたり、大きいタープを用意してくれた人がいたり、急遽参加することになった人を案内してくれた人がいたり、片づけの時に率先して声をかけてくれる人がいたり、感想をブログにしてくれる人がいたり、カンパしてくれた人がいたり……全員が全員最高でした……!
またお会いできたらいっぱいお話しましょう!
ありがとうございました。
家族
最後に息子の無茶ぶりに応えてくれた両親!
ありがとうー!!!!!!!
この実家がなければこのフェスも生み出されることはなかった。
本当にありがとうー!!!!
最後に
長い長い感謝パートが続いてしまい申し訳ありませんでした。
でもここでしっかり感謝しておかないと、無いフェスの素晴らしさは伝わらないと思ったので書かせていただきました。
さてそろそろこの記事も締めに入ろうかと思います。
2018年にちょっとした思い付きから始まったこの企画がこんなにも多くの人に影響を与えることになるとは思っておりませんでした。
もちろん色んな人に活動が知られたらいいなとは思っていましたが、こんな直接的に人がハッピーになっている様子を見られるなんて……これほど幸福で光栄なことはないよなぁと思っております。
ここまでいい感じになってしまうと次なにかやるときにプレッシャーになるなとは思うけれど、今後もゆるゆるやっていけたらと思います。
それでは
また生きてたらどこかでお会いしましょう。
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無いフェス2024を進める中で気をつけたこと
ここからはおまけです。
何か企画をするうえで参考になりそうなことを置いておいたり、恥ずかしい自分語りをしようと思います。
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