最近の中学校の英語の授業は、全て こうなのだろうか。

 中学2年の自分の娘に4月から英語を教え始めました。基本的なことが身に付いていなくてびっくりしましたが、ようやく苦手意識が無くなる程度になってきました。なぜ、こんなにもできなかったのかと思いました。そこで娘に英語の授業の様子を聞きました。「それは酷ではなかろうか」と思いました。

 娘が言うには、文法についてじっくり教えてくれることがなく、教科書の長文についても先生は教えてくれないのだそうです。長文については、グループで訳すところを分担し、ここからここまではA君、ここからここまではB君・・・のように分担するのだそうです。

 そして、ここからここまでを調べる人達、ここからここまでを調べる人達、というように同じ範囲を訳す人達同士集まって学び合いをして、時間が来たら、元の自分のグループに戻って、それぞれが学んできたことを伝え合う・・・という授業なのだそうです。

 いわゆるジグソー学習です。正直これは酷いと思いました。少なくとも英語の授業には全く不向きだと思いました。仮に英語が苦手なA君が、自分が指定された範囲の内容を、学び合いで理解しきれなかったとします。その状態で元のグループに戻ったとして、何をメンバーに伝えろというのでしょうか。

 A君が担当した範囲を、A君は他のメンバーに教えることができない訳ですから、他のメンバーはその範囲について何も学ぶことができない訳です。新しく学ぶ内容をその場で一律に自学させて、担当した範囲の内容をグループ内で教え合うなんて、手抜き以外の何物でもないと思いました。

 娘が言うには、塾に通っている子以外はチンプンカンプンな授業なのだそうです。なんとなく、グループ内の塾に通っている子が、帳尻を合わせるようにメンバーに教えて、他のメンバーは何となく分かった気になって、以上終了なのだそうです。

 私が娘に英語を教えるなかで、「これって授業で習ってないの?やっているはずだよ?」と言うと「そんなこと、先生は教えてくれなかった。初めて知った」と言われることが何度もありました。「これって基本的な文法だよ。ほら、教科書のここに書いてあるでしょ」と言うと、

 「やったのかもしれないけど、じっくり説明された記憶がない」との事でした。正直酷い授業だと思いました。アクティブラーニングを大きく履き違えた授業だと思いました。それでいて子ども達は、「英語の授業とはこういうもの。きっと理解できない自分が悪い」とすら思っているのです。

最近の中学校の英語の授業は、このようなタイプの授業が主流なのでしょうか?それとも、私の娘が通っている中学校の英語だけがそうなのでしょうか?少なくとも、娘の中学校に英語の授業は、ジグソー学習を成立させるための前提条件が大きく抜け落ちているように思えてなりません。

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