お子さんに冗談は禁句。マイナスしか生じない
いつも午後5時以降のご集金の原木宣隆さんの家は、4人家族。
ご主人は1度しかお会いしてないけれど、普段のお取引先の年代層から比べると1世代は若い。
30歳半ばくらいか、40歳くらい。やや細身で、お会いしたときは表情はかたい感じだった。
奥さんは30そこそこの歳で、いつも明るく応対してくれて、貯金のキャンペーンとかの話しも気にしてくれている。
パートを終えて帰ってくる時間が夕方5時くらいだから、その時間を過ぎてからお伺いすることになっている。
お子さんは2人とも小学生で、集金に行くと姉と弟の2人が揃って玄関に出てきてくれる。
弟君の方はとても僕を気に入ってくれているみたいで、最近は抱っこまでするほど懐いてくれている。
と・・・・少し気を緩め過ぎていたみたいだ。
先月、いつものように17時を5分くらい過ぎた頃に伺った。
弟くんは奥から勢いをつけながら飛び跳ねて出迎えてくれて、その勢いのまま僕に飛び付いてきた。
その日は抱っこでおさまらず、そこから僕をよじ登って肩車の形になった。
遅れて奥さんが笑いながら出てきたので、肩車をしたまま
「じゃ、失礼しまぁーす」
と、ボケてみたところ、奥さんが笑いながら
「そのまま連れてっちゃってください(笑)」
と言った。
その瞬間!!
弟くんは大きく暴れ出して僕から乱暴に降り、半泣き状態でお母さんに必死にしがみついた。
そして泣きながら奥に言ってしまった・・・。
翌月になり、今日、同じく集金の日がきた。
奥さんは変わらずに明るく応対してくれる。
先月に続いて今日も、息子さんを泣かせてしまったことを丁重にお詫びした。
奥さんは笑いながら
「全然気にしないでください」
とおっしゃってくれている。
でもあの日以降、弟くんは玄関に出てきてはくれなくなった。
そあいえば
自分自身も、子どもの頃に近所の畑を横切って作物をダメにしてしまったとき、その畑のおばさんに怒られ、偶然その時に横を走ったパトカーを見るなり
「ほら!迎えがきたよ!逮捕されて連れてかれちゃうんだよ」
と言われて大泣きしたことがあった。
あれだけ大人の何気ない嘘を、ものすごく嫌った思い出があったのに、自分がそれをやってしまった。
子どもには、子どもだからこそ、いつでも誠実に接してあげる心懸けを忘れないようにしたい。