「不登校児過去最多」のニュースを見て親子がそれぞれ考えた事
2学期が始まり、学校へ行かなくなってから2ヶ月が経った。基本ベースを学校から、サードプレイスへと変えたのだ。今現在では、朝は起きるのが辛そうなものの「行きたくない」という言葉はまだ出ていない。毎日、自分でリュックを背負い、バスに乗って自力で登校している。
「不登校児過去最多」のニュースを見て、息子が一言「行く場所を変えただけで、僕は毎日登校しているから不登校ではないよ」と言ってきたので「また屁理屈言って…」と思い、「『学校』へは不登校なんじゃない?」と言ってしまった。裏にあるのは「屁理屈=非を認めないの?」という気持ちだったのかもしれない。
でも、よく考えたら「不登校=非」ではないし、自分を卑下する必要も、その気持ちを息子に強いる必要もない。
間違いに気づいた翌日、息子に謝った。
そう「君の言っている事は正しい」
学校の事を考えると足がすくんで家から出られない状態は脱してここまでくるのに頑張ってきたんだから。
真っ直ぐまじめな子。
「支援室の遠足行くから修学旅行は行けないです」と正直にクラス担任に言ったのも、横で聞きつつ、私なら言えない…この子はすごいなと内心感心したのだった。
友人関係でも、遠慮したり忖度する事が苦手で、空気を読まない分、本気で怒ったりして周りをしらけさせる事があるのかもしれないけれど、自分がからかわれて嫌な気分になるのなら伝えるのは正しい行為だ。自分自身は関西というお笑い文化の土壌で育ったせいか、いじられる事を「おいしい」と思ってしまい、周りから見たらイジメに近い事(荷物隠しなど)をされても笑っていたので(本気で気付いてなかったおめでたい人)、そうすればいいよとアドバイスしていたけど…よく考えなくても普通に嫌だよね。うん自分で書いてて嫌になったよ。
息子は大勢の人前で発表することは苦手だけど、自分が正しいと思う信念がある時は、校長先生にさえ直談判する気概もある。「無遠慮で不躾なのでは?」と、古い考えの親からすると若干ヒヤヒヤする事もあるけれど、本気で物事を変える力を持つ人というのは、もしかしたらこういう「自己主張を貫く人」なのかも知れない…と買いかぶっておく。
私はというと「不登校児最多」のニュースを見て思わずホッとしてしまったというのが本音だ。教育委員会のセミナーに参加して聞いた話によると「小学生の77人に1人、中学生の20人に1人が不登校」らしい。なんかもう「そう珍しい事でも無いし、悩んで泣くほどのことでも無いな」と思うとものすごく肩の力が抜けて楽になってくる。
声を掛け合う機会がないだけで、悩みを同じくしている人達は、ご近所に多く存在するのだな。
初めて子育てセミナーに参加したけど、思いの外楽しかったので行って良かった。子供に対してこうすれば上手く行ったという成功例を伝えるという時には、保護者同士がマウントの取り合いにならないよう気をつけたいところ。
どういう支援策がその子に合うかは、人それぞれ違うけど、急かさず待ちながら、試して励ましてを繰り返し、スローステップを重ねていく事で見えてくる階段の先の光を感じながら一緒に歩いて行きたい。