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アンクル・トムの小屋(上)第三章まで

第二章から第三章まで読み進めました。

シェルビー氏の家に雇われている
黒人の血が混じった女性イライザの話になり、
その夫、黒人と白人のハーフであるジョージ・ハリスが、
不当な扱いを受けカナダへ逃亡しようとするところまで描かれました。

ジョージは優秀で、工場主や仲間たちともうまくやっていましたが、
工場主のさらに上の主人から、悪い意味で目をつけられてしまいました。

工場から主人の元へうつされ、
鞭打ちにされるなど不当な扱いを受けます。
それでも耐えてきたジョージでしたか、
イザイラと結婚しているにもかかわらず、
ハリーという子どもがいるにもかかわらず、
主人からミーナという女性と結婚させられそうになります。
以下は、その話を聞いたイザイラに対して、ジョージが言った言葉です。

「知らないのか?奴隷は結婚なんかできないんだよ。この国には、奴隷の結婚を認める法律なんかないんだ。あいつが別れさせようと思えば、おれはおまえを妻だと主張することはできない。だから、おまえといっそ出会わなけりゃよかった、って言ったんだ。だから、おれなんか生まれなけりゃよかった、って言ったんだ。」

ジョージの主人は、ジョージに対し、
お前は腹の中に悪魔を飼ってる、それを引き出させてやる
というような発言をしたそうです。
ここでいう悪魔とは、
人間誰しもが持ってる恨む気持ちや反抗する気持ちのことではないかと思いました。
それをジョージを虐めることで引き出す。
主人は何がしたいのでしょうか。
ジョージに真摯に仕えてもらいたいなら、そんなことをしなくてもいいはずです。

主人は、奴隷でありながら優秀で、工場で信頼もされているジョージに思い知らせてやりたかったのではないでしょうか。
お前は奴隷なんだ、と。

それは主人の小さなプライド、その奥にある黒人差別の根っこから来る感情だと思います。

ひどい仕打ちをして悪い感情を出させて、
やっぱり黒人は我々白人とは違う、ということを証明したかったのではないでしょうか。

悪魔を引き出されたのは自分だということにも気付かずに。


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