あれは3年前のこと。 子宮頸がんになって、少し遠くの大学病院に通うことになった。発見が早く初期の初期だったが、気持ちは不安でいっぱいな毎日。病院に行くのも怖いし検査も怖い。すっかり臆病者になっていた。 ふさいだ気持ちのまま朝早くから病院へと向かい、待合室で待つこと数時間。ようやく診察を終え、帰る頃はさらに心はぐったりとし、体も疲れきっていた。のろのろとした足取りで、次の診察日のことを考えながら駅に向かい、上の空で改札機を通った時のことだった。 「チャージしました」 と、言
自己紹介を忘れていたことを思い出し、慌てて書いてるのは大阪に住んでる50代の女性。関東を離れて20年が過ぎても、今だに関西の言葉は使えず終い。 以前、チャレンジしてみたがエセ関西人と言われ、笑った。確かにそうだと自分でも感じたからだ。なので、言葉はそのまま。 「好き」なことは、読んだり書いたりすること。 今のマイブームは聖書。きっかけは、「世界一ゆるい聖書入門」をオーディオブックで聴いたことだった。あまりにもおもしろくて、何度も繰り返し聴くうちに、興味は止まらなくなり聖
休みの午後。暑さを避け、公園のベンチで休んでいた時のこと。ふと、自分が子供の頃に憧れた風景を思い出した。 あれは、テレビのワンシーンだったと思う。 自分と同じぐらいの年の子が、お父さんと手をつないで広い公園を歩いていた。すると、そこにアイスクリーム売り場があった。そこはとても華やかで、どれも美味しそうに見える。 子供が食べたいものがわからず迷っていると、お父さんが手をつないでないほうの手で、一つのアイスクリームを指差した。真っ赤なイチゴのアイスクリーム。子供はとても嬉し