病院実習1日目/病院栄養士の現場に初潜入
栄養士の専門学生生活もついに3月で終わる。気づいたら26歳。
2年度の後期の課程をすべて終え、残すは2習慣の現場実習のみとなった。この期間はアルバイトもお休みして集中しているので、ついでにリアルな振り返りを残しておきたい。
実習初日であった。初日であったので当たり前であるが、私自身、受け取る情報量が多く、少々混乱した。しかし、その中であっても実習担当様をはじめスタッフの皆様による大変丁寧な作業等のご説明に助けられ、初日を無事に終えることができた。感謝したい。
午前中はまず実習をご担当してくださる方にオリエンテーションをして頂いた。内容については、板橋中央総合病院の施設概要や食事提供の方法、栄養価の厨房について丁寧にご説明頂いた。
当該施設は直営施設で、クックチル方式(加熱調理後90分以内に中心温度3℃以下まで急速冷却をして、0〜3℃で衛生的に保管しておき、食事を提供するタイミングで再加熱する調理法)を導入していた。これは、2020年7月にIMSグループのセントラルキッチンが設立され、稼働しているためであった。すなわち、セントラルキッチンにて調理したのち、温度管理をしながら病院まで配送し、病院厨房施設において再加熱して提供していた。提供する食事のうち約5割がこの方法で提供されていた。残りの5割は主に冷菜であり、これらは厨房内で調理されたのち、ブラストチラーによって温度管理がなされながら提供されていた。ちなみに、食事には小児食もあり、これについては提供数がそれほど多くない(多くて10食程度)ことから、すべての工程を一人の担当が作業しているとのことであった。一度の提供で300食という食数を実現するにあたって、セントラルキッチンを活用したクックチル方式が非常に効果的であると感じた。
また、食材料費が一人あたり1,405円/日となっており、大量調理の食材料費としてはやや割高な印象を受けた。(一般的に300円程度/食?)これについては、急性期対応をしているという当院の特徴が関係していた。すなわち、急ぎの対応が必要な患者様がいらっしゃるため、提供食数の変動にできる限る対応していることから、その変動分のカバーを考慮した食材量の管理体制を取っているため、その分費用が少々割高になっているということであった。
さらに、こういった事情があり、食数のリアルタイムにおける変動に対応し、提供食数をコントロールするために当院では「食数」という専任のポジションが設けられていた。食数の変動は本日確認したところ昼食において20件程度あり、変動が起きていた食事の種類もバラバラであった。実際に作業をしている最中には、食数の変動を伝える声が飛んでおり、聞いているだけでも対応が非常に難しそうに感じた。このため、盛り付け担当の方々は活発にコミュニケーションを取っておられた。300食の盛り付けは協力体制が不可欠であるため、そのような活発な雰囲気が作られていたお陰で、自分自身も質問などがしやすく、非常に作業がしやすく感じた。