「上から目線だな」と言われたら
結論
「上から目線だな」と言われたら「おまえもな」と言おう。
解説
「上から目線」とは、「評価する立場にない者が評価する」ということであろう。
例えば、友達が「よく〇〇知ってたね」みたいな言い方をした時、これは上から目線だろう。先生でもなければ親でもないただの友達だ。この評価する立場にない者が評価したわけだから、僕はこの友達に「上から目線だな」と言うはずだ。
あれ?そうするとどうだろう。「上から目線だな」と言った僕も評価する立場ではないのに「目線が上からかどうか」を評価している。つまり僕も「上から目線」なのだ。
ちゃんと皆が皆、敏感に「上から目線」センサーを働かせたら以下のようになる。
「よく〇〇知ってたね」
「(俺の事評価する立場じゃないのに知っていたことを評価したから)上から目線だな」
「いやお前こそ(俺の事評価する立場じゃないのに目線が上だと評価したから)上から目線だな」
「やっぱりお前は(俺の事評価する立場じゃないのに目線が上だと評価したから)上から目線だな」
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となり、永遠に繰り返す。皮肉なもんで、上から目線と言う人間も、上から目線なのだ。
世の中全員上から目線である証明
以上を踏まえて、ここからさらに発展させて、「世の中全員上から目線である」というのを証明する。
この世は以下の2種類の人間に分けられる。
「上から目線の人」
「上から目線じゃない人」
これは証明の必要がないだろう。自明だ。
次に、「上から目線じゃない人」は以下のように細分化される。
「上から目線ができない人」
「上から目線をしない人」
だ。このうち「上から目線ができない人」はいない。評価しなくては生きてはいけないからだ。「この入れ墨の入った人は自分にとって有害か」とか「このラーメンは自分の健康に寄与するか」とか、必ず評価をして皆生きている。よって、評価できない人は生きていけないため、いないとする。
まとめると、世の中は以下の2種類の人間だけということになる。
「上から目線の人」
「上から目線をしない人」
このうち、「上から目線をしない人」は、前述した「上から目線だと評価する人」になる。ややこしいので言い換えると、「上から評価したけど上から目線と言われないように言わないでおく」人だ。結局目には見えないが上から目線だ。
長くなったが、
「上から目線の人」→上から目線の人
「上から目線をしない人」→上から目線の人
となり、全人類はすべて「上から目線」ということになる。
ややこしい…。
もっと言うと、「本来上から目線しかしないのに、上から目線だと相手にムカつかれる可能性があるのでしないようにする」というテクニックを結構な人数が使っていることになる。
さしずめ、性悪説ならぬ、"性上から目線説"だ。
皆がこのテクニックを使っているため、ムカつきあわず平和に過ごしているわけだが、上から目線であることを隠蔽したり嘘をついたりしなくてはいけない分、コミュニケーションロスが起きたり、会話のテンポが悪くなったり、コストを支払っている。
なので、「全員が上から目線でもムカつかない」というテクニックを身に着けた国であれば、このコストを支払わず平和に暮らせるのだ。
だが、日本という国はもうこの「上から目線であることを隠す」というコストを払って治安を守る統治の仕方が土着している。なのでこの全員が「上から目線でもムカつかない」国造りは今からでは無理があろう。
うちの会社は
ではどうすればいいのか、コミュニティの規模が小さければそういう文化を作りやすいい。ということで、僕の会社ではこの「全員が上から目線でもムカつかない」というテクニックを身に着けるよう啓蒙している。
なのでうちの会社では人付き合いのコストが全国平均を下回っていることだろう。
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