具体と抽象を行き来して、よりよく生きる
「賢さをつくる 頭はよくなる。よくなりたければ。」を読んだ。
朝の5時に起きて読み始め。朝ごはんを挟み、2時間ちょっとで、8時くらいに読み終わった。どハマリして一気に読んだ。
熱中して読んだのは、わたしが関心のある「具体と抽象」についての話だったから。
本書では、「思考とは、具体と抽象の往復運動である」と定義した。
ここで、一般的な「具体」と「抽象」の意味では足りないので、『右』と『左』と表現した。『右』とは、抽象的、概念的、本質的、高次元、長期的な方向である。『左』とは、具体的、五感的、実用的、低次元、短期的な方向である。
「具体」と「抽象」の間のなるべく長い距離を、素早く、何回も移動することが頭のいい思考であり、それは、少し意識すれば誰にでもできることである。
——「おわりに」より
数年前に、細谷 功さんの「具体と抽象」を読んでから、「具体と抽象」について興味のあるわたし。今回「賢さをつくる」を読み、「具体と抽象」に関する理解が、またひとつ深まった。
印象に残っているところを、2つピックアップしてみる。
インプット力は、抽象化能力
アウトプット力は、具体化能力
本の冒頭で、「学校ではインプット力が重視され、社会に出るとアウトプットが重視されていく」「学校と社会では、求められる頭のよさの『方向』が違うのだ。」と説明があったあとに、この言葉。
思い当たることがある。
中学・高校と、クラスの中でテストの成績がトップの位置にいたのだけど。大学を卒業して入社したITの会社では、すごく仕事のできないやつだった。
いま振り返ってみると、仕事ができないことの要因のひとつは、「具体化して考える力」が乏しかったから。具体的にいうと、頼まれた仕事の「4W1H(5W1Hからwhyを除いたもの)」を把握することができていなかったのだ。
when……いつまでにやるのか?
who……誰に確認すればいいのか?
what……具体的に何をすればいいのか?
how……どうやって仕事を進めればいいのか?
そもそも、4W1Hの認識が薄かった。し、これらを確認することも足りていなかったように思う。
社会人の1年目の自分に、5W1Hで考える大切さを教えてあげたいよ。
頭がよい人とは、具体化と抽象化の往復運動が得意な人
のことである。
「得意」とは以下の3つのこと。
・「具体」と「抽象」の距離が長い
・「具体化」と「抽象化」のスピードが速い
・「具体化」と「抽象化」の回数が多い
と書かれている。
具体的な出来事から、なぜなぜを繰り返し、どこまで遠くにいけるか。話しているなかで、「つまり〇〇ですか?」「たとえば、〇〇」と素早く言えるか。が、距離とスピードの話。
「回数が多い」というのは、CULTIBASEの「探求の戦略」で言われている「探求のサイクル」をぐるぐる回すことだなあ、と思った。
インプットばかり(勉強家)、探求テーマの思索ばかり(自分探しの旅)、アウトプットばかり(這い回る経験主義)、にならず。それぞれの質を高め、バランスをとることが重要なのだろう。
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ここまで書いてみて、「noteを毎日書く」という行為が、具体と抽象の往復運動であり、探求のサイクルを回すことになっているなと感じた。
インプット(読む/聞く/見る)したことに対して、自分へ問いながら、「書く」というアウトプットをする。
そして、具体と抽象を行き来することと、探求のサイクルを回すことは、「よりよく生きる」ことに繋がるような気がしている。明日以降、引き続き問いていきたい。