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【住所不定宇宙】ご自愛ください

仕事上、手紙を書く機会が多い。
手紙といっても長々と書くわけではなく、たいていが一筆箋で、文字数にすると200文字くらいか。
その限られた文字数の中にどう愛を落とし込むかが試されているようで好きだ。
近頃私が結びの言葉として一番多く使うのが、この「ご自愛ください」だと思う。

季節の変わり目だからご自愛ください、寒暖差もありますのでご自愛ください、感染症も油断できないのでご自愛ください。

ご自愛くださいっていい言葉だ。
いままでそう書いてこなかったのがもったいないと思うほど、いい言葉だ。
あなたの自身のからだを、大切にしてあげてくださいね、という気持ちが漢字からもさっと読み取れて好きだ。


先日、2泊3日で名古屋へ行った。
目的はBUMP OF CHICKENのバンテリンドームでのライブ。人生初の2days参戦だった。

この2days参戦に向けて私はコツコツと準備をしていた。
筋肉と体力をつくるという準備。
ライブ中はずっと立っていたい、ずっと手を挙げていたい、全身でBUMP OF CHICKENを浴びるための準備。
学生時代の体育はいかにバレずにサボるかを必死に考えて生きてきた私には、運動をするということにとても大きなハードルがある。
いろんな理由をつけて、何もしないでいるのは非常に簡単だ。
体を動かすことが大好きな友人がおすすめしてくれたYouTubeで10分くらいの宅トレ動画で少しずつ運動をすることにした。
季節が夏ということも手伝って、朝起きてYouTubeをつける、運動する、そのあとシャワーを浴びてから仕事へ向かう、というルーティンを身につけた。
いままでの体がもちもちだった為、1週間くらいでお腹がぺったんこ、とまではいかないけどシュッとしてきたし、心なしか足が軽い。
そして10分という短い時間だけど、私が4ヶ月間も運動をし続けているということにとても感動した。
やればできる子ってまさにこういうことだと思う。自己肯定感も爆上がりだ。

そして迎えた2daysライブ。
両日とも生きててよかったと思うと同時に、彼らが音を奏でてくれるならそれまではどうにかこうにか生きて、また会いに行きたいと思う夜だった。

そんな気持ちを少しばかり上回ってしまったのが足腰の痛みだった。
4ヶ月もかけてこの日の為に筋トレをしていたけど、2日目のライブの途中で異変を感じた。
なんか痛いし重い。
それでもライブ中はアドレナリンも出てるらしく、気持ちは元気だったし、なによりも4ヶ月の10分間筋トレでついたであろう筋肉を信じて立ち続けていた。

バンテリンドームからホテルへの帰り道なんて、アドレナリンの効き目が切れて泣きそうだった。むしろ泣いてた。最高の夜のはずなのに悔しい。

もしかして運動習慣のない35歳ってこんな感じ?
痩せる、太るとかの問題ではなく、運動しないと膝や腰が痛くなっちゃったりして好きなアーティストのライブとかも行けなくなっちゃう感じ?
なんでもかんでも年齢のせいにしたくはないし、気にしないように生きてきたけど、さすがに年齢を感じる。

そしていま月2回、整体へ通っている。
筋肉をつけるにも痛みが取れないことにはどうにもできない。

私は私へこの言葉を贈りたい。
どうぞくれぐれもご自愛ください。

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