マーケティング戦略|ブランド戦略について
Webマーケティングについては「TANOSHIKA HP作成」サイトにも詳しく掲載しています。
今回の記事では、マーケティング戦略|ブランド戦略について書いてみます。
情報元は『マーケティング戦略』 野口智雄著 です。
商標化の対応策
製品の商標および物的特性は、メーカーと最終消費者のかなり中核となるインターフェイスです。この重要な接点での商標の普及、展開、維持に関わる企業の創造的対策のことをブランド戦略といいます。
ブランド戦略
★ブランド戦略にはさまざまな分類がありますが、ブランドエクイティの概念を考案したデイビット・A・アーカーはブランドで戦略的に成功するためにはレバレッジ効果(てこの働き)が必要だとし、次のような展開を提案しています。
★①製品ライン拡張 既存ブランドと同じ製品クラス内で新バージョンを創出すること。新しい風味、新しいパッケージ、新しいサイズなどによる製品ライン拡張です。
★②ブランドの下方伸張 消費者のリーズナブルな思考に合わせるように、受け入れ可能な品質と特徴を備えた普及版の製品を提供することです。
★③ブランドの上方伸張 企業の状況によっては、より高いクラスの製品を出すことによって利益を得ることができます。たとえば、ハイクラスのプレミアムコーヒーや高級車を展開するというものです。
★④ブランド拡張 既存のブランドを使って別の製品カテゴリーに参入し、優位性を得ようとするものです。これは既存ブランドの連想や認知度を高め、補強する効果があります。
★⑤提携ブランド ある企業が別の企業と提携することにより、ほとんどリスクを伴わず、異なった製品クラスへ参入することができます。
ブランド戦略の事例
星野リゾート:現場の従業員も参加する独自のブランド戦略で成功
数々のリゾートを立て直してきたことで知られる株式会社星野リゾートは、競争から抜け出すための戦略にたけています。例えば、非日常感の演出と和の滞在体験をコンセプトにした「星のや」では、客室にテレビも時計もありません。それが非日常を求めて訪れる人への、この宿の提案だからです。地域の魅力を再発見できる温泉旅館「界」や、豊富なアクティビティを提供するリゾートホテルの「リゾナーレ」も、宿泊にとどまらず「その場所へ行ったときに誰と何ができるか」という体験までがイメージできるようなブランディングを行っています。その結果、各地の既存のリゾートや旅館と重ならないニッチな立ち位置を確保したのです。
同社のブランド戦略の特徴は、現場の従業員が主体性を持ってブランド・コンセプトを決めている点にもあります。スタッフ自身がブランディングに携わることで、自社のブランドを深く理解し、ブランド戦略に沿ったサービスを、誇りを持って提供しているそうです。
ワークマン:ブランド・ポジショニングを変えて成功
専門職向けの作業服ブランドとして有名な株式会社ワークマン。そのカジュアルファッションブランド「ワークマンプラス」は、日常着として幅広い層から大きな支持を得ています。ワークマンプラスを成功に導いたのはブランド・ポジショニングです。
多くの競合ブランドがひしめくアウトドア、スポーツウェアの市場で、外で長時間働く人のニーズに応えてきた高い機能性と、業務用の価格帯という同社の強みを強烈にアピール。山登りやキャンプの流行も追い風となり、「低価格でプロ品質」という新たな立ち位置をマーケットに確立しました。2019年3月の決算では、全店の売上が930億3,900万円と前期比約17%増に。営業・経常・純利益がすべて20%を上回るという好業績を上げています(出典:イマジナ・ブランディングニュース)。
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