ユニコーンにくるりまで?! 公式が認めた『宇宙兄弟』をもっと楽しむキャラの裏話
『宇宙兄弟』の最新刊38巻、読みました!?
最新刊出る度に「最高だな…」って思いながら目頭をアツくして読んでいるんですけども、この38巻もかーなーりーたまらん展開でした…!さんざんニヤニヤ笑わせといて、ここぞという時にグッと泣かしてくる凄い作品!未読の方は損どころか得るものしかないのでぜひ一気に読んでほしいのですが…。
その際に、ちょっと違う点にも着目してみてほしいのです。
そもそも『宇宙兄弟』とは
子供の頃、UFOに遭遇した経験から、宇宙に行くことを夢見るようになった兄弟、ムッタとヒビト。その夢に向かって真っ直ぐに努力し、ついには宇宙飛行士になって月面に到達した弟・ヒビト。「現実を見よう…」と諦めかけ、普通に就職したりする紆余曲折を経て、遅れて夢を実現させ宇宙飛行士になった兄・ムッタ。
38巻では、ムッタが宇宙飛行士になる前、宇宙飛行士選抜試験で一緒に切磋琢磨し、月を目指すライバルでもある親友、ケンジと新田が大活躍。さらに、先輩宇宙飛行士である紫三世も再登場するなど、大好きなサブキャラたちの活躍にもグッと来まくるストーリーでした。
『宇宙兄弟』(小山宙哉/講談社)38巻より引用
で、そんな38巻を読んでいたらですね、「!?」となるモノが登場したのです。(以下、38巻のネタバレ要素を含みます)
38巻に登場するアレ、ズバリあのアーティストでは…??
ある目的で月面を移動するムッタとフィリップ。2人は、以前別のクルーが建設した小型の月面基地に立ち寄ることに。無人のはずのその基地に
UNICORN(ユニコーン)のギタリスト、“てっしー”こと手島いさむさんがいたのです!!
ちょっと、何を言っているのかぜんぜん分からないって言う方も多いと思います。でも、これはてっしー。どう見てもてっしー!!
『宇宙兄弟』(小山宙哉/講談社)38巻より引用
モジャモジャだし、キャップかぶってるし、アニメ『宇宙兄弟』の主題歌はUNICORNが担当しているし、状況証拠は揃っている!!(正面のコマにもっと決定的証拠があるんですが、ちょっとあまりにもネタバレが過ぎるかなと思って引用は自粛)
絶対にてっしーだと思うには他にも理由があります。
そう。『宇宙兄弟』には前科があるのです。
公式が認めるキャラ・クジョーのモデルとは!?
『宇宙兄弟』の作中で、NASAのフライト・サージャン(宇宙飛行士の健康管理をする専門医)である久城光利。このクジョーのモデルとなったのは…。
『宇宙兄弟』(小山宙哉/講談社)35巻より引用
ずばり、くるりの岸田繁さんなんです!
公式サイトでも、『宇宙兄弟』作者の小山宙哉先生とくるりの岸田さんが対談。小山先生が「クジョーことNASAのフライトサージャン・久城光利のモデルとして、『宇宙兄弟』に登場いただいています」と言えば、岸田さんも「クジョーの出てくる巻は自分のお墓に入れたいくらいです」と返すほどの相思相愛っぷりなのです。
民間宇宙飛行士には、あの芸人さんも登場!!
元航空機整備士で、初の民間宇宙飛行士を目指して訓練中の五十嵐寿。
『宇宙兄弟』(小山宙哉/講談社)22巻より引用
クセの強めの髪、太めの眉毛、メガネ、分厚い唇の五十嵐、どっからどう見てもラーメンズの片桐仁さん!!
こちらも、小山宙哉先生が以前、ラジオで「めっちゃ片桐さんを描きたくて、バレへんように眉間にシワをかなりよせて描いたけど、すぐにバレた。」とコメントを残しているとのこと。(公式サイト五十嵐のキャラクター紹介より)
こんな公式も認める前例から考えても、やっぱり38巻のアレはてっしーである説に確信が強まりました。
さらに、そういう目線で読んでいくと、もうひとり、「どうもあの人がモデルだな…!?」となるキャラクターを発見しました。
OUTPUT TAVERNのオーナー、オーウェン・パーカーです!
このキャラのモデル、平均視聴率34.3%の伝説のドラマの人では…!?
NASAを退職し、現在はNASA関係者が集うバー「OUTPUT TAVERN」のオーナーをしているパーカー。
『宇宙兄弟』(小山宙哉/講談社)22巻より引用
このパーカーですが、ドラマ&映画「HERO」に出てきた田中要次さん演じるマスターがモデルではないでしょうか!?
「HERO」のマスターは、寡黙でほとんどしゃべらない、無表情でニコリとも笑わない。パーカーとは全然違うじゃん!!っていう方もいると思います。
パーカーのお店の名前は「OUTPUT TAVERN」。「HERO」に出てくるバー「St.George's Tavern」。これも、「TAVERN」はバーとか居酒屋という意味なので、偶然どちらもタバーンと名付けていても不思議はありません。
でも……。
これ!このセリフ!!(と、髪型と顔)
これは「HERO」のマスターの唯一のセリフじゃないですか〜〜!!
そんなわけで、「パーカーのモデルはHEROのマスターだ!」という仮説を声高に叫んで生きて行こうと思います。
味のある、濃いサブキャラたちがすごく魅力的で、そんなサブキャラまでもが心を揺さぶってくる作品、『宇宙兄弟』。もしかしたら、他にも「このキャラ、あの人がモデルでは…!?」という隠し味が見つかるかもしれません…!
WRITTEN by 上原 梓
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