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スクールカースト上位のイケメンが地味系女子高生に格ゲーの弟子入りをする話『紺野くん、コンティニュー』
【レビュアー/西川裕貴】
こんにちは! ゲーム制作会社「サイバーコネクトツー」の西川裕貴です。
皆さんにとって「師匠」と呼べる人はいますか?
・「ナルト」にとっての「自来也」
・「悟飯」にとっての「ピッコロ」
みたいに、厳しくも愛のある「師弟関係」に憧れる人も多いのではないでしょうか。
いつの時代でもどんな分野でも、師匠から弟子へと知識や技術が受け継がれ、新しいものが生まれていく……それの繰り返しなのかなと思います。
ちなみに、私の師匠は社長の「松山洋」です。
ただ、師匠は……
”俺は常に成長している…。
だから「今日の俺」は「昨日の俺」とは言うことが違う。覚えておけ”
とか言っちゃう人なので色々大変ですが、2022年も弟子として頑張っていきたいと思います。
さて、今回はゲームセンターを舞台に男女の師弟関係を描いた漫画『紺野くん、コンティニュー』をご紹介します。
とある動画を見たことがキッカケで格闘ゲームに興味をもつようになったイケメン男子高生・紺野 悠斗(こんの・ゆうと)は、動画で見たレトロ格ゲー「ウルティメイトファイターズⅡ」を、商店街の寂れたゲームセンターで見つける。
動画を見ていくうちに「自分でもやってみたい」と思うようになった彼は、初心者にも関わらずいきなり対戦デビューを果たすが、何もできず一方的に負けてしまう。
この人はきっと…名のあるプロプレイヤーに違いない…!
対戦相手の強さに感動した彼は弟子入りのお願いをしようとするが、対戦台の反対側に居たのは、同じクラスの目立たない女子・竹原千晴(たけはら・ちはる)だった。
……といったあらすじの作品です。
ちーちゃん(千晴)は、実家のゲーセン経営を手伝っているうちに店内のゲームを全てマスターしてしまった女子高生です。
友だち数人で集まってゲームで対戦した時、なんだかんだ一番強いのは「ゲームの持ち主」というのは良くある話ですが、実家限定とはいえゲーセンにあるもの全部強いというのはアンビリバボーな話です。
女子高生としては自慢しづらい特技かもしれませんが、よもやそれのおかげでイケメンとの接点が生まれるなんて……人生何があるか分かりませんね。
紺野くんの猛アプローチの甲斐あって二人は師弟関係になるのですが、意外と厄介なのが「学校での接し方」。
【学校】
紺野くん ←----[距離]----→ ちーちゃん
【ゲーセン】
紺野くん ←→ ちーちゃん
学校ではスクールカーストを気にして超ソーシャルディスタンスで接するけれど、放課後のゲーセンではほぼゼロ距離で格ゲーのスパルタ指導が行われる……といった両極端な関係を続ける二人の様子は、メリハリがあって愉快です。
また、師弟関係を通じてお互いの人柄を知ったり、考え方に共感したり、褒めたり、褒められたり、照れたり、顔を赤くしたり……などなど、読みながら“YOUたち、もう付き合っちゃいなよ!”と言いたくなるような場面がいっぱいあります。
本作を読めば、きっと甘酸っぱい青春映画を見ているかのようなエモさが味わえると思いますよ。
しかし、ある日突然、音信不通だった常連客がゲーセンに帰ってきます。
その常連客は、ちーちゃんが「ウルティメイトファイターズⅡ」で唯一勝てなかった相手であり、ちーちゃんが秘かに想っていた年上の男でした。
そして、それを機に紺野くんにも「ある変化」が起きるのでした……。
ズキン(胸の音)
・はたして、紺野くんは格ゲーが強くなれるのか?
・突如帰ってきた「年上の男」の目的は何なのか?
・師弟関係が「恋愛関係」に変わる日は来るのか?
『紺野くん、コンティニュー』は、現在コミックス第一巻が発売中です。
このレビューを読んで興味を持っていただいた方は、ぜひ本作を手に取っていただけると嬉しいです。