【2023年版】発達支援や特別支援教育におけるプログラミング活動をやってみよう!
このページは、随時更新していきます。
作成日 2023/02/27
はじめに
2020年より「プログラミング教育」が、小学校学習指導要領だけでなく特別支援学校学習指導要領においても、その小学部段階において、取り組むべきことと位置付けられています。
ここでいうプログラミングとはコンピュータを使ったプログラミング言語によるコーディングではなく、発達の段階に即して「プログラミング的思考」を育成することです。
そのためには、必ずしもコンピュータやタブレット端末を使う必要はなく、実際には、簡単なロボットや玩具によるプログラミング、そしてViscuitやScratch Jr.といったビジュアルプログラミングアプリを用いた教育が小学校ではよく行われています。
プログラミング教育はプログラマーを育てることではありません。しかし、プログラミング的思考が長けた人は、物事を論理的に考えることができ、例えば誰かにものを頼む際にもその指示は的確でわかりやすいものとなります。
プレゼンテーション能力とスキルの習得は知的障害特別支援学校でも「情報」の時間等で扱われていますが、わかりやすいプレゼンテーション作成の可否はプログラミング的思考に大きく左右されます。
このようにプログラミング教育は、障害のある子にとっても重要な教育内容と言えます。特に発達障害のある子どもたちの中には、プログラミングに関係する認知能力やユニークな思考に長けた子もいるため、能力の開発と伸長においてプログラミング教育は有効な側面もあります。またその過程で順番を守ったりルールを意識したり適切に発表したりといった、諸能力の発達や社会的スキルの獲得などもねらうことができます(水内ら,2020;水内・齋藤,2021;水内・山崎,2021)。
2019年に示された一人一台の学習者用ICT端末を付与する「GIGAスクール構想」は、当初は2023年の達成を目標としていましたが、コロナ禍により2020年度中の完了を目指し前倒しで進められました。そのため、プログラミング教育への注目と取り組みは、下火になってしまった感が否めません。
しかし、私たちはコロナ禍を乗り越えつつあります。学習者用のGIGA端末が行き渡り、ある程度学習者の利用スキルが身についた今こそ、プログラミング教育に取り組み、その有効性について考えてみませんか?
このサイトでは、発達支援や特別支援教育に資するプログラミング遊びやプログラミング活動について、随時更新しながら発信していきます。
Viscuitは、誕生20年! イベントのお知らせ
Viscuitは、自身が描いた絵を命令ツールである「めがね」の左右に入れ、その位置の差分によって意図した通りに動かすことができる、ビジュアルプログラミングツールです。文字や数字は一切使わず、アイコンとタッチを中心とする非言語性能力に特化したユーザーインターフェイスが特徴です。
使い方次第で、プログラミング的思考のみならず、発達の諸能力にアプローチすることができます。
特別支援学校・学級においてプログラミング教育実践に参考となる書籍
知的障害のある子への「プログラミング教育」にチャレンジ!(共著).2021年9月.明治図書.
新時代を生きる力を育む 知的・発達障害のある子のプログラミング教育実践(編著).2020年3月.ジアース教育新社.
新時代を生きる力を育む 知的・発達障害のある子のプログラミング教育実践2(編著).2021年9月.ジアース教育新社.