「バンド名に込められた想い」忌野清志郎の言葉。
(忌野清志郎の言葉20)
1.TIMERS
忌野清志郎が率いた覆面バンド、「The Timers(タイマーズ)」。
バンド名は、グループサウンズ「The Tigers(タイガース)」の
パロディ。忌野清志郎の、このバンドでの名前は、タイガースの
ジュリー(沢田研二)をもじったZERRY(ゼリー)だ。
このバンド名には、別の意味もある。
タイマー=大麻だ。
単なる言葉遊びではなく、
タブーとされてるものにもアグレッシブに
切り込んでいくという
決意のようなものを感じる。
タイガースのパロディと大麻。
そして、もうひとつ。このネーミングには、
「時間を知らせる」「終わりを告げる」という
Timer本来の意味も込められているような
気もするのだが、どうだろう。
いろいろとやらかしたタイマーズだが、
不穏な世の中、このままでは、終わりを迎える。
そんなメッセージを届け続けたバンドだったのかもしれない。
2.RCサクセション
ZERRYではなく、忌野清志郎として活動したバンドが
RCサクセションだ。RCのCは、中学時代に結成していたバンド
「クローバー」の頭文字。Rはリメインダー(残り)を意味する。
このバンドは解散と結成を繰り返し、「クローバー」から
「ザ・リメインダーズ・オブ・ザ・クローバー」へ、
そして、「ザ・リメインダーズ・オブ・ザ・クローバー・サクセション」
となった。クローバーの残党の意味だ。
ただ、たどり着いたこの名前があまりにも長すぎるということで
RCサクセションと縮めた。これが名前の由来だそうだ。
清志郎は、名前の由来を聞かれた時に、
「ある日、バンドを作成しよう」を
もじったものだ、と答えていたことがある。
いわゆる後付け。ジョークだ。
説明がめんどうで、とっさにそんなことを言ってしまったらしい。
そういえば、こんな由来説も聞いたことがある。
「ある日、サクセスしよう」
「ある日、作詞しよう」
みんながだまされるのを、楽しんでいたのだと思う。
そして、とある雑誌の取材では、こんなことを言ってたようだ。
取材した記者は、すっかり信じて、実際の記事として掲載されたそうだ。
ほんとうのことを歌い続けた清志郎だが、
ほんとうのことをしゃべってたかどうかはわからない(笑)