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ラヴェルの伝記映画『ボレロ』と第一次世界大戦志願の謎


多くの会社が夏季休暇に入っているようで、合わせて三連休が重なり世の中は何となく休暇モード。

もっとも僕は今年3月末に会社を卒業し基本的に毎日が連休だからあまり関係はないけれど…

今日は午前中、作曲家モーリス・ラヴェルの伝記映画『ボレロ』を観る。

芸術家の伝記映画は僕はどうも相性が良くないようで、これまで観た伝記映画は八割位は観終わつた後「うーん…」という気持ちになるので、この映画もちょっと観るのを躊躇っていたけど、友人が観て推奨してくれていたので思い切って日比谷まで観に出かけた。

これは役者も音楽も良く安心して最後まで観られる良い伝記映画だった。

ただ僕は「ラヴェルは何故41歳という年齢で第一次世界大戦にパイロットとして志願したのか?」という事が以前から気になっていて、この映画でもラヴェルが戦争に志願し、身体と心に傷を負った事は描かれていたけれど、志願した理由は必ずしも明確にはならなかった…

大戦中の1917年1月15日、最愛の母親が76歳でこの世を去り、生涯最大の悲しみに直面したラヴェルの創作意欲は極度に衰えてゆく…

晩年は記憶障害にも悩まされる等その後半生は苦しいもので、もし彼が第一次世界大戦に志願していなければ、さらに素晴らしい作品を作曲していたかも知れない…と思うのはないものねだりだろうか…

ラヴェルの音楽を愛してやまないが故に、ついそんな思いを胸に酷暑の中帰路についたのだった。





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