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腸内環境を破壊する5つの食べ物

「免疫に関わる細胞の7割は腸に集まり、腸こそが免疫の要である」。
このことは、今では多くの人が知っています。

そのため、腸内環境の悪化は即ち免疫力の低下につながり、さまざまな病気を引き起こします。

そうならないために、腸内環境を整える食べ物を摂取するのと並行して、腸内環境を壊す食べ物を控えることが大切です。

そこで今回は、腸内環境を壊す食べ物5つを、その理由とともに解説します。
(記事の文末に動画を添付しています)

砂糖は悪玉菌のエサだった

腸内環境を壊す食べ物、1つ目は砂糖(の摂りすぎ)です。

砂糖の摂りすぎは、正確には蔗糖の摂りすぎです。
白砂糖の99、8%、黒砂糖も約90%は、蔗糖が成分です。

蔗糖は、一つの果糖と一つのブドウ糖が結合した2糖類です。

これが消化器から分泌する消化酵素で、果糖とブドウ糖に分解されれば大きな問題は生じません。

ところが、果糖とブドウ糖の結合は思いのほか強く、一定量が、とくに消化が弱い人ほど、多くの量が蔗糖のまま大腸に到達してしまいます。

すると、この蔗糖が悪玉菌のエサになって、悪玉菌を猛烈に増やしてしまいます。

これが砂糖の恐ろしさです。

塩の殺菌効果も一長一短

腸内環境を壊す食べ物、2つ目は(の摂りすぎ)です。

塩をたくさん使う漬物は、元々は、冬に農作物が収穫できない北国などで保存食として重宝されてきました。
塩は殺菌作用があるために、日持ちを延ばすからです。

しかし、この殺菌作用が腸の中では、ややこしい事態を引き起こします。

病原菌や悪玉菌など、悪い菌のみを選択的にやっつけてくれれば有難いのですが、そうは問屋が卸しません。
善玉菌も悪玉菌も、一緒くたに退治してしまいます

結果的に、腸内細菌バランスが崩れる可能性があります。

塩分は1日に6〜8gが好ましいなどと言われますが、それは高血圧予防だけが理由ではありません。
腸内環境のために、摂りすぎには要注意です。

未消化タンパクが恐い!

腸内環境を壊す食べ物、3つ目は肉類(の摂りすぎ)です。

これには2つの理由があります。

1つはタンパク質です。
肉類に含まれるタンパク質は、玉子や大豆食品のそれと比べて、消化が非常に困難です。

アミノ酸まで分解されなかった場合は、未消化タンパクとして腸に残ります。
タンパク質は元々窒素を大量に含み、その窒素が化学反応を起こしてアンモニアを発生させます。

そのアンモニアやアンモニア化合物(インドール、スカトール等)は、毒素そのものであり、腸内を荒らします。
おそらく、腸に炎症を起こすと思われます。

肉類が腸内環境を壊すと考えられる理由、2つ目は脂質です。

肉類に多い脂質は飽和脂肪酸です。
飽和脂肪酸もまた消化に難をきわめ、一定量が消化されずに大腸に届きます。

大腸では飽和脂肪酸をエサにする腸内細菌が存在しますが、これが“えてして”悪玉菌であると、内藤裕二氏(京都府立医科大学 生体免疫栄養学教授)の本に書いてありました。

当然、その代謝物は毒素となって腸に炎症を起こすなど、腸内環境を悪化させます。

間違いなく肉は美味しいですが、体にはほどほどがよいということです。

グルテンとカゼインは腸の炎症の元

腸内環境を壊す食べ物、4つ目は小麦粉と牛乳・乳製品です。

この2つはまとめて話をします。

腸内環境を壊すのは、小麦粉に含まれるグルテンと牛乳・乳製品に含まれるカゼインです。
グルテンもカゼインもタンパク質です。

この2つもまた、消化器で消化されにくく、そのままの状態で大腸に届きます。
そして大腸に炎症を起こして、腸内環境を荒らすだけではなく、アレルギーの原因になります。

カゼインとグルテンに関しては下の記事で詳しく解説しています。

なお、乳製品だけの腸内環境悪化の要因として、肉類でも出てきた飽和脂肪酸が含まれていることも付け加えておきます。

過ぎたるは及ばざるがごとし

腸内環境を壊す食べ物、5つ目はアルコール(飲みすぎ)です。

アルコールがなぜ腸内環境を壊すのか。
それは、2番目に説明した塩のメカニズムによく似ています。

まさにこの3年近く、アルコール消毒がなくてはならないものになっています。
アルコール消毒はウイルス感染防止が主目的ですが、自動的に殺菌効果にも働いています。

アルコール消毒と飲むアルコールでは、アルコール度数が全く違います。
それでも、お酒を飲むと、塩と同じく善玉菌悪玉菌の区別なく菌を死滅させてしまいます。

「酒は百薬の長」と言いますが、
「過ぎたるは及ばざるが如し」で、
何事もほどほどが健康によいことは間違いありません。

その他4つをまとめて

ここまで、腸内環境を壊す食べ物、5つを取り上げました。
ここからは、それ以外に知っていてほしいものを4つ、簡単に紹介します。

1つは人工甘味料
砂糖がよくないからといって、人工甘味料がOKということにはなりません。

もう一つは、砂糖に化学反応を加えた異性化糖
具体的には、ブドウ糖果糖液糖、あるいは果糖ブドウ糖液糖などです。

3つ目は、パーム油
パーム油は、植物油でありながら飽和脂肪酸が多いという特徴があります。

パーム油の正体やリスク、パーム油が含まれる食品については、下の記事で詳しく解説しています。

最後は、リノール酸
リノール酸は、菜種油、大豆油、コーン油、ひまわり油、それらを混合したサラダ油などに多く含まれる脂肪酸です。

リノール酸は、過剰に摂取すると体が炎症体質に傾くことが分かっています。
それは、腸においても例外ではありません。

まとめ

腸内環境を壊す食べ物、結局10個紹介しました。

①砂糖 
②塩 
③肉類 
④小麦粉 
⑤乳製品 
⑥アルコール 
⑦人工甘味料 
⑧異性化糖 
⑨パーム油 
⑩リノール酸

①〜⑥は、最初に書いたように、ゼロにしてしまうと味気ない食生活になるかもしれません。 

⑦〜⑩は、ゼロにしたくてもできない程、ありとあらゆる食品に入り込んでいます。
だからできる限り減らす、ゼロに近づける、くらいの考えで実践することが大切だと、私は思います。

この記事の内容については動画もアップしています。
合わせてご覧ください。


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