私が「絶対に飲みたくない」と考えるサプリメント、3つのパターンとは・・・
私が推奨する予防のための栄養学(分子栄養学)では、食事を基本としながらも、必要に応じてサプリメントを使用して栄養を補完、強化することを薦めています。
ただ、数あるサプリメントの中で、これは買いたくない飲みたくないと、私が考える商品もあります。
この記事では、私が絶対に買いたくない、飲みたくないと考えるサプリメント3つのパターンを記してみます。
(記事の文末に動画を貼っています)
栄養成分の含有量がわからない商品
1つ目の例です。栄養成分の含有量が表記されていない商品。
たとえば、ブルーベリーとかグルコサミンのサプリメントだと言いながら、ブルーベリーやグルコサミンが1カプセル(1粒)当たりどれだけ含まれているのかがパッケージに書いていない。
またはウェブサイトを見ても公開されていないということです。
これは、法的には表記義務はありません。
表記義務があるのは、エネルギー、タンパク質、脂質、炭水化物、ナトリウム(塩分)の100g当たりの量
および、何の原材料を使用したかを示す原材料表記であり、
どの栄養成分がどれだけ含まれているのかは、表記しなくてもよいことになっています。
法令違反ではありません。
ただ、それが書いていなければ、飲んだとしても効果があるのかどうか判断しようがありません。
ですから、大手商品をはじめとしたほとんどのサプリメントには表記されています。
けれども、これが書いていないサプリメントも結構あります。
私は立場上、「このサプリはどうでしょうか?」といったことを聞かれることがしばしばあります。
もちろんパッケージに表記されていることを全てチェックしますが、どこを探しても目的とする成分の含有量が書いていないケースがあります。
そんな商品に限って効果効能については(サプリメントは書けません)薬機法ギリギリの表現を使っていたりするのも見かけます。
こんなサプリメントは絶対に買ってはいけません。
TVCMやTV通販には注意!
同様に、注意しなければいけないのは、TVCMやTV通販で売っている商品です。
おそらくテレビでも「◯◯が何mg」ということは言っていないはずです。
代わりに「たっぷり」とか「惜しげもなく」などの表現を使ってアピールしていますが、「たっぷり」なんて全く基準がありません。
これに騙されてはいけません。
もし「買いたいな」と思ったならば、すぐには申し込まずに、ウェブサイトを見て摂りたい成分の含有量を確認してください。
そこに書いていない場合には、やはり手を出さない方が無難だと、私は思います。
もっとも、TVCMやTV通販で含有量を言わないのは、言っても多くの人は分からない、という事実もあると思います。
また、含有量が表記されていない商品が流通するのも、書かなくても多くの人にそんなことは分からない、ということの裏返しでもあります。
たしかに、一般の人にとって、(例えば)ビタミンC 100mgが多いのか少ないのか分からないのが当然です。
けれど、だからこそ、無知であってはいけないし、最低限の勉強をするだけで無駄のない買い物をすることができます。
表記が怪しい(わかりにくい)商品
絶対に飲みたくないサプリメント、2つ目の例は、表記が怪しい、トリックがある商品です。
少しややこしい内容になってきました。表記が怪しい、トリックがあるには幾つかパターンがありますが、一つは先ほどの含有量です。
摂りたい成分の含有量を見ると、ちゃんと書いてある、しかも非常に多い、ということで安心して書いたくなりますが、ちょっと待ってください。
そこに書いてある含有量は、1日当たりの目安量だと表記されていますか、ということです。
ほとんどのサプリメントには「1日当たり◯◯mg」、あるいは「1日目安量◯錠(カプセル)、◯錠(カプセル)当たり◯◯mg」といった表示があります。
もし「1日当たり」の目安量、含有量の表記がなければ、それはその商品に含まれる量すべてだということです。
その商品が1か月分と謳っているのであれば、1日分はそれを30で割る必要があります。
すると、話にならないくらい微々たる量になるはずです。
「そんな商品がホントにあるのか」と思うかもしれませんが、あるんです。
だから、パッケージに書いてある表示はしっかりチェックしてください。
表記にウソがある商品
もう一つのパターンは、表記にウソがあるケースです。
例として、天然を売りにするビタミンCには注意が必要です。
天然ビタミンCには「含有率が低い」というデメリットがあります。
天然ビタミンCの主原料としてアセロラやローズヒップがありますが、その中からビタミンCだけ取り出すということはできません。
つまり、これらの原材料からビタミンC 100mgのサプリメントを作るには、100mgを含む部分を入れる必要があります。
ちなみにローズヒップに含まれるビタミンCは、重量当たり約1%に過ぎません。
ということは、ローズヒップで100mgのサプリメントを作るには、その100倍の10000mg、つまり10g必要だということです。
それでは飲み込めない巨大な錠剤やカプセルになりますし、それ以前にビタミンCだけでお腹いっぱいになってしまいます。
そのため、流通しているビタミンCサプリメントのほぼ全てが人工です。
天然を売りにしている商品もありますが、実際には天然はごくわずか、というと商品も。
中には、天然ビタミンCで表記通りの含有量であれば、こんな小さなカプセルや錠剤では絶対に納まらないはずだ、という「ホントかな?」商品も存在します。
具体的なメーカーや商品名は言いませんが、ラベルを見て慎重に選んで下さい。
安過ぎるサプリメント
絶対に飲みたくないサプリメント、3つ目の例は、あまりにも安過ぎる商品です。
これは、なかなか基準を設けるのが難しいのは事実です。
目安として、原材料が比較的安いビタミンC、ビタミンB群、ビタミンD、亜鉛で1か月分300円台からの商品が存在しますが、その当たりが価格の下限ではないでしょうか。
それ以外のサプリメントでは500円台以上を一つの目安にしてください。
それよりも安くなると、品質に疑問符が付きます。
不純物が混入している
原材料が農薬漬け
油の抽出条件が悪い
錠剤を固める凝固剤を使いすぎているために、口に入れても胃で溶けない
といったことが考えられます。
100円ショップのサプリは問題外と言えるでしょう。
コスパは大切ですが、行き過ぎると粗悪品を買うはめになりますので、くれぐれも注意してください。
まとめ
絶対に飲みたくないサプリメント、
1つ目の例は、当該成分の含有量が表記されていない商品です。
パッケージにもウェブサイトにも書いていない場合には、手を出さない方が無難です。
2つ目の例は、表記が怪しい、トリックがある商品です。
具体的には、1日当たりではなく全体の含有量しか表記していないケース、天然かつ含有量が多いという、あり得ないケースです。
3つ目の例は、あまりにも安過ぎる商品です。あまりにも安くなると、品質に問題がある可能性があります。
妥当な価格で中身が伴った、賢い買い物を目指してください。
(この記事の内容については動画もアップしています。合わせてご覧ください。)