タンパク質の吸収率と体内効率をアップする7つの方法を一挙公開!
体の材料そのものであり、血液や酵素の材料でもあるタンパク質は、間違いなく一番重要な栄養素です。
しかしタンパク質は、消化に難を伴う栄養素でもあります。
消化してこそ、はじめて生きる栄養素です。
そこで今回は、
タンパク質の吸収率をアップする方法
吸収した後の体内効率をアップする方法
合わせて7つの方法を解説します。
(記事の文末に動画を添付しています)
①1回で摂取し過ぎない、3食に分けて摂る
ただでさえ消化が容易ではないのが、タンパク質です。
タンパク質の1日の必要量を、昼食とか夕食にまとめて摂ろうとしても、多くの人は消化力のキャパを上回ります。
すると、実際に体で使えるタンパク質が目減りするばかりか、多くの未消化分が発生し、それが腸内環境を崩します。
ですから、タンパク質は、朝昼晩の3回に分けて摂るのが理想的です。
その理由から、朝食抜きは私はお薦めしません。
なお、タンパク質の1日の必要摂取量については、下の記事をお読みになってください。
②タンパク質を食べるタイミングを考える
タンパク質は消化に難を伴うため、「消化が活発でない時間帯」を避けて摂ることが大切です。
消化が活発でない時間帯は、寝ている時です。
寝ている時は、人の体はおもに細胞や組織の再生修復作業を行なっています。
再生修復作業は重労働であるために、もう一つの重労働である消化活動はお休みモードになります。
タンパク質の消化には、平均して3〜4時間かかります。
遅い時刻の夕食の場合、タンパク質を消化しない内に寝ることになり、消化不良を起こす可能性があります。
8時くらいまでに夕食を済ませた方がいいとよく言われるのは、これが理由です。
朝食の場合は、目が覚めたあと、少しでも時間を置いた方が消化には有利です。
起床後は、再生修復から消化活動にモードチェンジします。
が、生身の体は機械ではないので、瞬間的には切り替わらないからです。
理想を言えば、朝食は起きてから2時間後。
現実的には、1時間は置いてタンパク質を摂っていただきたいと考えます。
③タンパク質の摂り方や調理法を考える
例えば肉類。
肉類は、ただでさえ消化が大変な食品です。
その肉類を2種類以上、牛肉と豚肉、豚肉と鶏肉など、同時摂取すると、多くの人は消化能力を越えてしまいます。
出来るかぎり、1回の食事で食べる肉類は、どれか1種類に絞ることを意識してみてください。
お魚の場合は生魚、つまり寿司や刺身がお薦めです。
生魚には酵素が残っています。
その酵素がある程度の自己消化してくれるので、消化が楽です。
加熱すると、酵素は死滅します。
体調を崩した時や胃腸が重たい時などは、消化に負担がかからない生魚がお薦めです。
それとは逆に、玉子は生より加熱した方が消化がよくなります。
ゆで玉子よりも、温泉玉子や半熟玉子は抜群の消化率を誇ります。
私も、温泉玉子器を使って、時々作っています。
④タンパク質の消化酵素を飲む
消化酵素を含めた体内酵素の製造は、40歳を過ぎた当たりから少なくなります。
中高年の場合は、消化酵素サプリの力を借りて、タンパク質の消化を手助けするのも選択肢の一つです。
消化酵素のサプリは、国内メーカーからは販売されていません。
輸入サプリから探して下さい。
私が飲んでいる消化酵素サプリは、下の商品です。
輸入サプリ以外では、国内で販売されている医薬品も試してみる価値があると思います。
ここからは、消化吸収したあとのタンパク質(アミノ酸)を、体の中で効率よく利用するための方法を「3つ」お伝えします。
⑤ビタミンB6を十分に摂る
ビタミンB6は、タンパク質代謝に欠かせない栄養素です。
材料のタンパク質が体内にあっても、ビタミンB6が不足していると十分に生かさせないこともあります。
それに関しては、下の記事で詳しく解説しています。
⑥炭水化物を一緒に摂る
炭水化物を摂ると、血糖値を下げるインスリン(ホルモン)が膵臓から分泌されます。
インスリンは、それ以外にも、アミノ酸の細胞内への取り込みを増加させて、
タンパク質合成の促進
タンパク質異化(分解)の抑止
に働きます。
ほとんどの人は、タンパク質と炭水化物を一緒に摂っていると思います。
しかし、糖質制限をしている場合には、インスリンのこの役割は期待できません。
⑦アミノ酸スコア(バランス)を考える
アミノ酸スコアとは、
体内で作れない9種類の必須アミノ酸が、体が必要としている量に対して、どのくらい満たされているか
これをスコア化、点数化したものです。
摂取しているアミノ酸のバランスが悪い場合、アミノ酸スコアが低くなります。
すると、消化したタンパク質が効率よく利用されないこともあります。
幅広く、さまざまな食品からタンパク質を摂取していれば、大きな問題は生じません。
が、片寄りすぎた食事は、アミノ酸スコアを下げることもあります。
例えば、動物性タンパクを食べない(ベジタリアン)、という人は要注意です。
肉や魚、玉子、乳製品など、動物性タンパク質を食べない場合、大豆食品中心のタンパク質摂取になるはずです。
大豆食品は、メチオニンという必須アミノ酸が少ないため、アミノ酸スコアが低い食べ物です。
大豆食品ばかりだと、食事全体のアミノ酸スコアも下がってしまいます。
この説明だけでは分かりにくいと思います。
アミノ酸スコアについては、下の記事で分かりやすく説明しています。
まとめ
タンパク質の吸収率と体内効率をアップする7つの方法
①1回で摂取し過ぎない(3食に分けて摂る)
②食べるタイミングを考える
(食べてすぐ寝るのと起きてすぐ食べるのは避ける)
③摂り方や調理法を考える
(肉類は1食に1種類。魚は生。
玉子は温泉玉子、半熟玉子がお薦め)
④消化酵素サプリの力を借りる
⑤ビタミンB6を十分に摂る
⑥炭水化物を一緒に摂る
⑦アミノ酸スコアを考える
以上、7つでした。
この記事の内容については動画もアップしています。
合わせてご覧ください。