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マグネシウムは他を寄せつけないミネラルの “横綱” です

マグネシウムが、どうしてそこまで重要なミネラルなのか。
マグネシウムは、何からどのくらい摂ればいいのか。
このことに関して解説します。
(記事の文末に動画を貼っています)

マグネシウムのマルチな補因子

マグネシウムがミネラルの横綱と言ってもいいくらい重要なのは、その仕事の数が断トツに多いからです。

マグネシウムの仕事は、ザッと600以上。
すべてのミネラルビタミンの中で最多でしょう。

もう少し正確に言うと、マグネシウムは「600以上の酵素の補因子」として働きます。
(やや難しくなってしまいました)

酵素とは、「生体で起こる化学反応に対して、触媒として機能する分子」のことです。
簡単に言うと「消化や代謝に関わる、すべての作業を行う作業員」です。

ただ、酵素はそれ単独では、活性のない状態であり仕事ができません。
ここにスイッチを入れて酵素を動かすのが補因子です。

マグネシウムは、600以上の酵素を活性状態に変える補因子です。

マグネシウムが不足すると・・・

具体的な役割ですが、もちろん600以上も書けません。
ここでは、マグネシウムが不足するとどういう症状が起こる可能性があるのか、おもなものを挙げてみます。

・疲れやすい、慢性疲労
・片頭痛
・痙攣
・こむら返り(足がつる)
・むくみ
・骨粗しょう症
・関節痛
・不眠、眠りが浅い
・うつ症状
・イライラ
・動悸
・不整脈
・狭心症
・心臓発作
・高血圧
・脂質異常
・2型糖尿病
・低血糖
・便秘
・尿路結石
・肌荒れ
・アトピー性皮膚炎
・水虫
・喘息
・口内炎
・歯周病
・月経前症候群(PMS)

ざっと挙げただけでも、これだけの症状があります。

さらに、マグネシウムの大事な役割として、「ビタミンDを活性化する」ことがあります。

ビタミンDは、ウイルスと対抗する、今注目のビタミンです。
もちろん、新型◯◯◯ウイルスだけではなく、風邪やインフルエンザの予防に欠かせない栄養素です。

マグネシウムは足りていない

マグネシウムの必要摂取量は、1日350〜500mgです。
それに対して、日本人の平均摂取量は約250mg。

まだまだ足りていません。
なぜ、足りてないのでしょうか。

それは、マグネシウムが含まれる食品を見れば、何となく分かります。

海藻類、大豆食品(豆腐、納豆、油揚げ、きな粉、煮豆)、ナッツ、カボチャ、ゴマ、麦、雑穀、玄米などです。
ナッツは置いといて、和食ベースの食事をしていれば、概ね足りることが分かります。

逆に、洋食が多いとなかなか摂れません。
現代の食生活が洋食スタイルに傾いているのが、マグネシウムが不足する原因の一つと推測できます。

加工食品漬けだと、いよいよヤバい

マグネシウムが不足する2つ目の理由です。

冷凍食品やレトルト食品、カットサラダなどの加工食品の利用が増えていることが考えられます。
こういった加工食品には、マグネシウムに限らず、ビタミンミネラルはほぼ含まれません。

それは、食材の洗浄や加熱、攪拌といった工程で、そのほとんどが消失するからです。
現代の食卓に加工食品が増えていることが、マグネシウムが不足するもう一つの原因だと推測します。

今の加工食品に関連しますが、食品添加物が多いことも大問題です。
食品添加物は、マグネシウムの吸収を阻害します。

つまり、加工食品を使うと、
①それ自体にマグネシウムが含まれないばかりでなく、
②一緒に食べた食材に含まれるマグネシウムの吸収まで妨げる、
ことになってしまいます。

えっ!ストレスも原因?

さらに、体内でマグネシウムが不足する、現代ならではの事情もあります。
それは、ストレスです。

ストレスによって、尿中に捨てられてしまうマグネシウムとカルシウムが増加することが分かっています。


さまざまな理由で、多くの日本人がマグネシウム不足であることが理解できたかと思います。

ストレスだけは、一朝一夕には解決しません。

なので、まずは和食を増やして海藻類、大豆食品などを食べることです。
そして加工食品を極力減らす。

ぜひ、そこから始めてください。

それでも足りない場合は、食材以外からのマグネシウム摂取を検討してください。  

それに関しては、後日、記事をアップします。

まとめ

マグネシウムは、600以上もの仕事をするきわめて重要なミネラルです。

しかし、現代の日本人が不足しがちな栄養素でもあります。

不足するとありとあらゆる症状につながります。
免疫を引き上げるビタミンDも活性化されません。

マグネシウムが不足する原因は、

① 洋食が増えた。
マグネシウムが多い海藻類、大豆食品、胡麻など、和食であれば摂れるはずのものを食べなくなった。

② 加工食品が増えた。
加工食品にはマグネシウムはほとんど含まれず、そればかりか、加工食品に含まれる食品添加物が、他の食材の含まれるマグネシウムの吸収を妨げる。

③ ストレス。
ストレスによって、尿中に捨てられてしまうマグネシウムが増加することが分かっています。

対策として、まずは和食を増やして海藻類、大豆食品を食べる。
そして加工食品を極力減らす。
ぜひ、そこから始めてください。

この記事の内容については動画もアップしています。合わせてご覧ください。


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