高橋照美

あなたのきょう一日が、幸せな瞬間を一秒でも多く体験するものでありますように。僕も、あなたに書き物を読んで頂くことで、幸せを分けてもらっています。ありがとう!

高橋照美

あなたのきょう一日が、幸せな瞬間を一秒でも多く体験するものでありますように。僕も、あなたに書き物を読んで頂くことで、幸せを分けてもらっています。ありがとう!

マガジン

  • アレデライフ!

    ふたごの片割れ、木川田みらい、中学生。両親が死んだので、ひとりになりたくて、廃寺生活はじめました。ユーレイ一体と同級生一人がゆるくかかわる、悲しみが癒せたらな的物語。

  • 物語「先の一打(せんのひとうち)」

    親との衝突と転校。古流の一子相伝と会社生活。限られた時間の中で、大事な人と生きることを選ぶ。 四郎と奈々瀬と高橋の、 今回は「治癒と挑戦の物語」。

  • お父さんが白血病になりました。〜ある家族看護の記録

    13歳と10歳の子どもたちを残して、お父さんが急性骨髄性白血病で入院しました。親族の僕が、家族看護に入っての記録集。

  • 高橋照美の「小人閑居」

    メモとエッセイ、考えたことと書きちらし。 四郎と高橋の「ネタばれミーティング」あり、仕事のメモあり、恥ずかしい恋愛メモあり。

  • 子の刻参上!

    子年なので鼠小僧のお話を楽しんで頂ければ。

最近の記事

画像を200回、使って頂きました

お久しぶりです。 暑い、暑い夏でしたね。 僕らは、元気です。 「みんなのフォトギャラリー」に掲げた画像を、200回使ってもらいました…というバッヂを頂きました。 ありがとうございます。

    • 豪雨ニハ負ケテモ 構ハナイ

      勝ツテ ウレシヒ ト思ヒ 負ケ癖ガ 居付キカケテ 怯厶自分ノ 心身ヲ知リ 休厶時ニハ 体ノ全細胞ニ感謝ヲ述ベ忘レ 後カラ云ヒ 緊張ニモ 恐怖ニモ 不安ヤ心配ニモ 生真面目ニ モマレ 流サレ 立チ上ガレル時マデハ 立チ上ガレヌ ト知リ 再ビ 取組厶 サウイフモノ二 ワタシハ ナツテイキタイ

      • あなたには 運のいい人に なってほしい んだよ。 理不尽や嫌なことや 通じない話 なんかで 泣いて くさって 落ちこんで そのまま寝てしまう 前に 僕の 書いたもので ちょっとだけ くすっと 笑ってから 眠ってほしい のさ。

        • ふと 靴を見る 泥や汚れをぬぐおうと 手を やる 詩は その横の地べたにも 咲いている。

        • 画像を200回、使って頂きました

        • 豪雨ニハ負ケテモ 構ハナイ

        • あなたには 運のいい人に なってほしい んだよ。 理不尽や嫌なことや 通じない話 なんかで 泣いて くさって 落ちこんで そのまま寝てしまう 前に 僕の 書いたもので ちょっとだけ くすっと 笑ってから 眠ってほしい のさ。

        • ふと 靴を見る 泥や汚れをぬぐおうと 手を やる 詩は その横の地べたにも 咲いている。

        マガジン

        • アレデライフ!
          7本
        • 物語「先の一打(せんのひとうち)」
          73本
        • お父さんが白血病になりました。〜ある家族看護の記録
          143本
        • 高橋照美の「小人閑居」
          76本
        • 子の刻参上!
          28本
        • 子の刻まで布団の中!
          5本

        記事

          アレデライフ!(7)

          「木川田、これって何の荷物かを、俺、聞いても大丈夫か?」 「うーん」 プリント係のもりたろうが、手にしたメモに書かれているらしい質問をあまりにも棒読みで読む。それにどう返事していいかわからなくなり、私は「うーん」としか言えなかった。「ちょっとそのメモ見せて」 「えー」 いやそうな返事とともに、プリント係はメモ帳を少し自分のほうへかばった。私はプリント係からメモ帳を強めにひっぱった。 メモにはこんなことが書いてあった。 ・両親が一度に死んだらしんどい ・いちいち、いろいろ、

          アレデライフ!(7)

          アレデライフ!(6)

          9.曲がった道、ぶつ切れの今「寝袋の洗濯は30泊ぐらいに一度」、と、どこかに書いてあったはずだ。 私はたった2-3回しか使ってないのに自分の汗臭さとすっぱさのこもったマミー型寝袋に、後悔しきりだった。 なぜ、なぜ、なぜ私は、市民プールにコレを持っていって、丸洗いすることを思いつかなかったのか!! 「マージナルオペレーション」で、主人公のアラタが自分の作戦行動の限界に直面しちゃったときのように、私は激しく自分の無能っぷりにやられていた。 久しぶりのシャワーで清潔さを取り戻し

          アレデライフ!(6)

          アレデライフ!(5)

          8. お湯、水、廃墟の便所掃除。 市民プールのシャワー室。入場券を券売機で買った。コンビニで買った一泊用のボディソープとシャンプーを、カバンの中に入れている。ついでに洗いたい下着類も。 ドキドキしながら入った。 周りを見回さない、ということだけ気をつけた。頭を固定した感じで、すごくドキドキしながら入った。 バスの運転手も、入り口付近の守衛さんも、私に目をやる、ということがなかった。何かの力になってくれそうもない通りすがりの人に、目をつけられたくもない。むこうも「面倒ごとは

          アレデライフ!(5)

          アレデライフ!(4)

          7.風呂問題と2秒とワタシ青頭巾和尚が仮に「ゆうれい」だとすると。 今の私にとって「ゆうれいと話す」とは、現実の人間と話せないときに、次善の策……いや、「最悪よりはまし」ていどのところでやることではないのか。 だいたい、なんで家を出てきちゃったのか。 だいたい、なんでれいらみたいに、しくしく泣けないのか。 だいたい、なんでこんな荒れ寺にきちゃったんだろう。 そして、なんでマミー型寝袋で汗だくで密封状態になってなきゃいけないんだ。なんで。 ここは不愉快な虫だらけだ。 ……

          アレデライフ!(4)

          アレデライフ!(3)

          6.君の名前 もりたろう、ではなくて森林太郎の太が欠けているやつ、じゃなくて森林あきらは、なぜかどうでもいい給食プリント一枚もって、次の日も来た。 めいめいが自分のタブレットからクラウドに見にいけばいい話なので、まあウマが合った相手と話す口実だろうかな、などと私は思った。 しょせん人間が関係を維持するなんて、ひまつぶしか金儲けか自分の気がおちつくメリットか、よいバイオフィードバックを得られる環境づくりか、何かを充足させたくてのことにすぎなかろう。 私にとっては、もりたろうで

          アレデライフ!(3)

          アレデライフ!(2)

          4.わたしにはゆめがある(前回投稿分のつづき)他人と話をしないぶん、書物と漫画は好きだ。 相手が生きてないから好きだ。 忌引があけて、中学校へ行ったその日に、私は 「ここで暮らすのはやめたい」 そう思った。 大丈夫かと声をかけてくれる生徒は、ひとりもいなかった。 言葉のかけかたを知らなかったのか。 そこまで親しくないから、言葉をかけなくてもいいと思ったのか。 私に、言葉をかけさせない何かがあったのか。 そこは知らないし、今の私がわざわざ自分のために考えること、でもない

          アレデライフ!(2)

          昨年9月にサポートを頂いておりました! 12月にログインしたとき、見つけてお礼を申し上げるべきところ 遅くなりました・・・ありがとうございます^^ とてもたすかります!

          昨年9月にサポートを頂いておりました! 12月にログインしたとき、見つけてお礼を申し上げるべきところ 遅くなりました・・・ありがとうございます^^ とてもたすかります!

          アレデライフ!(1)

          1.わたしがきた廃寺、、、。 あたりは、草ぼうぼう。 虫よけスプレーをものともせずに、刺してくる虫だらけ。 人の住んでいない寺。  ふだんの暮らしなら、近づいてみる気にはならない。 誰かが、「秘密基地」にした、あとがある。でもそれも、十年または二十年も前のようだ。 「誰か」達がそのとき子供で、「誰か」達がそのときクスクス笑いの秘密を持ち、いまごろはオジサンやオバサンになっているのだろう。 大切にしまわれた段ボール箱の蓋がぼろぼろにやぶけて、ビックリマンチョコの包み紙がい

          アレデライフ!(1)

          【物語・先の一打(せんのひとうち) 72】-完結

          (ご無沙汰しています。みなさん、お元気ですか。僕らは元気です。 フリーWIFI環境から、粗い原稿ですが、いちどきに載せておきます。一度に読む量でなくて、ごめんなさい。情景描写と「時・所」の味わいのための描写がはんぱで、ごめんなさい。 年内はたぶん、これがつながりおさめでしょう。 みなさん、どうか、よいお年を。僕らも元気でいるようにします。) ☆ 高橋が、物件第二号の借り受け手続を進めていた。社会人になったばかりの四郎は、高橋の横にぼけっと座って、交渉事が魔法のように進むさま

          【物語・先の一打(せんのひとうち) 72】-完結

          つくるけど、「つながる」と「届ける」を、今後はどうするか。(さよならではありません)

          おはようございます。何日ぶりの投稿だろう。 いつものみなさんが、いい朝を迎えられていたらいい。 いつものみなさんのうちのだれかと、はじめましての誰かが、もし、昨日と昨日まであたり、へこむような体験をしてたりしたら…… そしたら、この投稿を読んで 「ま、気を取り直すか」 なんて、思ってくださったらいい。 三年前、漂流の末noteにたどりついて、僕たちは、「安心して表現できる表現の場」を手に入れました。 「過労死」「自殺」に追い込むほどの自己否定を誘発する「大人のいじめ」や「

          つくるけど、「つながる」と「届ける」を、今後はどうするか。(さよならではありません)

          ひとうちポン!【物語・先の一打(せんのひとうち)】71

          未来の読者に責任がある、という話を、起き抜け一番に、四郎は高橋と共有した。高橋は、興味深そうに黙ってきいた。どうやら、自分の作業途中の裏箔の修復に関する責任話とひきくらべてきいているようでもあった。 朝のコーヒーを出してくれながら、高橋は言った。 「伝人試験の 『先の一打』 に関して、言おうか言うまいか迷ってたことがひとつあるんだ」 「え、どんなこと」 「『先の一打』に関しては、今は、正解は『家から逃げろ』だ、という点だ」 高橋は言うだけ言って、自分で入れたコーヒーを小さ

          ひとうちポン!【物語・先の一打(せんのひとうち)】71

          「イタソラミツカ」。【物語・先の一打(せんのひとうち)】70

          そのときふいに、 「イタソラミツカ」 という、ちいさいちいさいかすかな声の幻聴が、四郎の脳と内耳に直接振動した。 滂沱の涙のうらがわで、ぎゅううっと目をつむり、四郎は本当に考え込んでしまった。 (まさか。この、今、ここか?) 古流の太刀小太刀の扱い者のひとりとしては、もっともっと先の先のきわ、皮一枚をしのいでいる切所(せっしょ)が 「運命のわかれみち」 であるだろう、とあたりをつけていた。 いや、いや、今ではないだろう。 奈々瀬はまだ十八歳になっておらず、四郎

          「イタソラミツカ」。【物語・先の一打(せんのひとうち)】70