最近10年ぐらいの著書で、私が確認できたもの。なんらかの規範的関心が入っていそうなものが多いです。たぶん変なのも混じっています。
科学哲学系はあまり入っていません。
太字は特に重要そうな気がするもの。
論文は Episteme や Social Epistemology などから適宜。
【追記】自分の勉強のためのメモです。ブックガイドではありません。
【重要そうな人物の著作】Ernest Sosa
Sosa, E. (2021). Epistemic Expla
あなたの顔はみんなのもの
顔認証 AI についての本です。
Hill, K. (2024). Your Face Belongs to Us: A Tale of AI, a Secretive Startup, and the End of Privacy. Simon & Schuster.
Clearview AI の CEO の Hoan Ton-That の個人史と、顔認証技術の社会史が交互に語られながらやがてひとつにまとまる。村上春樹の小説みたいな書き方で、とても面白いです。
Hoa
セオドゥールー&ロイ『行政入門』
Theodoulou, S. Z. & Roy, R. K. (2016). Public Administration: A Very Short Introduction. Oxford UP.
セオドゥールー&ロイ『行政入門』(石見豊訳、芦書房、2024年10月予定)
せっかく翻訳が出るみたいだから先に読んでみよう。
「行政」は古代文明からずっとあったが、本書ではウェストファリア体制以降の近代行政を見ていく。国民国家という枠のもと、発展する代議制民主主義との緊張関
戦争の比喩で語ってはならない
ウィズコロナ時代のケアの倫理についての本です。オープンアクセス。
Krasny, E. (2023). Living with an Infected Planet: COVID-19, Feminism, and the Global Frontline of Care. transcript Verlag.
イントロ: Covid-19 対応が戦争の比喩で語られがちだったことで、ケアがそれに従属する「銃後」の営みとされることの問題が述べられる。
戦争=緊急事態=一時
ベンサム研究ジャーナルの Revue d’études benthamiennes の最新25号(2024)は「クィア功利主義」が特集テーマです。
ベンサム全集(The Collected Works of Jeremy Bentham)のうち、セクシュアリティ論を集めた「不規則な性について、そして性的道徳についての他の文章( Of Sexual Irregularities, and Other Writings On Sexual Morality)」が 2014 年に
あれがないじゃないか!と思った人は自分で勝手に読もうな。
単独の著作Shapiro, S. (2011). Legality. HUP.
→ 法の計画理論。
Marmor, A. (2011). Philosophy of Law. Princeton UP.
→ 森村進監訳『現代法哲学入門』(勁草書房、2023年)
Gardner, J. (2012). Law as a Leap of Faith: Essays on Law in General. OUP.
→
Ball, K., Haggerty, K., & Lyon, D. (Eds.). (2012). Routledge Handbook of Surveillance Studies. Routledge. は、やや古くなったが、このあたりの問題群を一望するのに便利だと思う。
ほか、いろいろ。こういう分野はあまり古いのは使いにくいので、基本的にはだいたいここ数年ぐらいのもの。タイトルと目次を見ただけのものもあるので、学術的にあやしいものもまじっていると思う。
Gabrielle Blair. 2022. Ejaculate Responsibly: A Whole New Way to Think About Abortion. Workman Publishing Company. という本の翻訳が『射精責任』と題されて、太田出版から2023年7月21日に発売されるとのことである。
インパクトのあるタイトルと、いくぶんセンセーショナルな宣伝もあってか、発売前から話題の書となっているようである。ただ、私としてはあまり期待が加
科学技術の哲学と歴史の国際連合 (IUHPST) が2年に1回出している、科学技術の哲学と歴史・論文賞を、ケンブリッジの院生の Ahmad Elabbar 氏の 「アセスメントのキュレーター的見方と科学的助言の倫理:意思決定の自律から分配的認識的正義へ(The curatorial view of assessment and the ethics of scientific advice: Beyond decisional autonomy towards distrib
Noam Gur (2012) "Actions, Attitudes, and the Obligation to Obey the Law," 𝘛𝘩𝘦 𝘑𝘰𝘶𝘳𝘯𝘢𝘭 𝘰𝘧 𝘗𝘰𝘭𝘪𝘵𝘪𝘤𝘢𝘭 𝘗𝘩𝘪𝘭𝘰𝘴𝘰𝘱𝘩𝘺 21(3)
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jopp.12000
遵法義務論について、誰もいない砂漠の赤信号でどうかと問うもの。ヘッダーの画像はこちらから。
遵法義務というのはそのまま「法に