身近なもの Part1
「この違い説明できますか?シリーズ」ばっかりだと、読んでいる方も書いている方も飽きちゃうので、今回はちょっと違う話題。
ポカリスエットとアクエリアス
これはある中学生の生徒の夏休みの自由研究のテーマで考えていたんだけど、その生徒が他のテーマをやることになってボツになってしまったものの、気になったのでその後も自分で調べてみたものです。3年くらい前に調べたものなので、もしかしたら、ちょっと変わってる部分とかあるかも。
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ポカリスエットもアクエリアスも、スポーツ時や発熱時や熱中症防止の水分補給として、長年多くの人々に飲まれている清涼飲料ですが、味以外にどんなところが違うのか。また、状況によって飲み分けた方がいいのか調べてみた。
まず、ポカリスエット(以下ポカリ)もアクエリアス(以下アクエリ)もいろいろと種類がありますが、ノーマルのものを比較します。しかし、PETボトルと缶と粉末で原材料が異なるようなので、表にまとめてみました。
アクエリはPETボトルと缶で原材料に違いはないようですが、
ポカリはPETボトルと缶と粉末で、果糖ブドウ糖液糖、ブドウ糖果糖液糖、ブドウ糖のいずれかが入っている・・・って、これ何が違うんでしょう?
というわけで、とりあえず、これらについて調べてみました。
ブドウ糖
グルコースともいう糖類の一種 生物のエネルギー源
果糖
フルクトースともいう糖類の一種 ハチミツ、果実などに含まれ、栄養価が高い
※果糖ブドウ糖液糖とブドウ糖果糖液糖の違い
どちらもブドウ糖と果糖が混ざっているものだが、先に書いてある物の方が割合が多い
砂糖
ショ糖、または、スクロースともいうブドウ糖と果糖が結合した糖 強い甘味をもつ
スクラロース
人工甘味料の一種 砂糖の約600倍の甘味を持つ 消化・吸収されない
まず、ポカリとアクエリについて、糖の比較から言えることは・・・
ポカリの方がエネルギー源となるブドウ糖や果糖などが多く含まれている。
よって、エネルギーを補給したいときは、ポカリがいい。しかし、過剰な糖分摂取は糖尿病などに繋がる。毎日の習慣的な水分補給としては、糖分の摂取を抑えるためにアクエリの方が望ましいと言える。
次に、アルギニン、イソロイシン、バリン、ロイシン、アミノ酸について調べてみました。
アミノ酸
タンパク質の原料 アルギニン、イソロイシン、バリン、ロイシンはそれぞれアミノ酸の一種
というわけで、総称のアミノ酸で表記しているポカリと、それぞれのアミノ酸の名称を表記しているアクエリ。
これだとあまり違いがあるようには見えないのですが、ポカリの原材料には調味料(アミノ酸)と表記してあり、タンパク質の原料の摂取というよりは味の調整として加えている印象を受けます。
一方、アクエリはタンパク質の原料の摂取として加えているため、総称ではなく、それぞれの各種アミノ酸の種類を表記しているようです。つまり、こんなことが言えます。
筋肉の修復に必要な各種アミノ酸を含んでいるアクエリの方が、運動後の飲み物としては向いていると言える。
あとはどちらもナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの各種ミネラルを含んでいることは共通しています。細胞内外の水分バランスを保つのに必要です。これらが不足すると、発汗による体温調節ができなくなったり、筋肉が痙攣を起こしてしまいます。
また、クエン酸がアクエリにしか書いていませんが、ポカリにある酸味料もクエン酸だと考えられます。クエン酸は疲労回復に良いとされており、運動後の飲み物を意識しているアクエリはクエン酸として表記しているのではないでしょうか。
ポカリは大塚製薬の製品で、「飲む点滴」がその開発コンセプトと言われています。よって、病中病後などに水分だけでなく、栄養も補給しようと糖分が多く含まれているのではないでしょうか?
アクエリはコカコーラの製品で、「スポーツ飲料」をコンセプトとしているため、運動時の発汗による大量の水分を補給しても大丈夫なように糖分は抑え、また筋肉の修復のためにアミノ酸を多く含んでいると考えられます。
これらのことから一つの結論を導きました。
病中病後や運動前のエネルギーと水分補給にはポカリスエット、
暑いところでの作業や運動時の水分が失われている状態での水分補給にはアクエリアスが向いている。
最近、ずっと天気が悪く、涼しい日々が続いていましたが、ようやく夏って感じになってきました。熱中症にならないように水分をしっかり摂りましょうね!!