見出し画像

Refaat Alareer: “If I must die” (わたしが死を免れないなら)【英日対訳】 by @itranslate123 translated

NHKが特集放送(2024.10.13)

If I must die (わたしが死を免れないなら)
by  Refaat Al Areer (1979-2023) @itranslate123
translated by @officebales


動画訳

和訳のみ

わたしが死を免れないなら
あなたは生きのびて
わたしの物語を語り継いでほしい

わたしの遺品を手放し
布を一切れ 糸を数本
(白く長い尾のあるものを)
手に入れてほしい

ガザのどこかでひとり
─誰にも 魂にも 肉体にも
別れを告げることなく
炎の中に消えた─
父の面影を求め
天をみつめる子どもが

空高く舞い上がる
あなたの上げてくれた凧に
あなたが作ってくれた
わたしの凧に気づいて

ほんのひとときでも
愛をもたらす天使が
舞い降りたのだと
感じてくれるように

わたしが死を免れないなら
希望を運ぶものであってほしい
語り継がれる物語であってほしい

朗読用訳詩

死が免れないものならば
あなたには生きのびて
語り継いでほしい

わたしの物は売り払い
一片の布と数本の糸を
(できれば白く長い尾のあるものを)
手に入れて

ガザのどこかでひとり
─誰にも 己が魂にも
己が肉体にさえも
別れを告げることなく
炎の中に消えた─
お父さんの面影を求め
天をみつめる子どもが

空高く舞い上がるあの凧に
あなたの作ってくれた
わたしのあの凧に気づいて
ほんのひとときでも
愛をもたらす天使が舞い降りたのだと
感じてくれるように

死が免れないものならば
そんな希望をもたらす
物語にしてほしい

英日対訳

If I must die,
you must live
to tell my stories

わたしが死を免れないなら
あなたは生きのびて
わたしの物語を語り継いでほしい

to sell my things
to buy a piece of cloth
and some strings,
(make it white with a long tail)

わたしの遺品を手放し
布を一切れ 糸を数本
(白く長い尾のあるものを)
手に入れてほしい

so that a child, somewhere in Gaza
while looking heaven in the eye
awaiting his dad left in a blaze—
and bid no one farewell
not even to his flesh
not even to himself—

ガザのどこかで
—誰にも 魂にも 肉体にも
別れを告げることなく—
炎の中に消えた
お父さんの面影を求め
天をみつめる子どもが

sees the kite, my kite you made, flying up above

空高く舞い上がる
あなたの上げてくれた凧に
あなたが作ってくれた
わたしの凧に気づいて

and thinks for a moment an angel is there
bringing back love

ほんのひとときでも
愛をもたらす天使が
舞い降りたのだと
感じてくれるように

If I must die
let it bring hope
let it be a tale

わたしが死を免れないなら
希望を運ぶものであってほしい
語り継がれる物語であってほしい

原文朗読

英国俳優ブライアン・コックス氏による詩の朗読

字幕化版

字幕化版(書き出し)

死が免れないものならば
あなたには生きのびて
語り継いでほしい

わたしの物を売り払い
一片の布と数本の紐を手に入れて
できれば白く長い尾のあるものを

そうすれば
ガザのどこかでひとり
父の面影を求めて
天をみつめる子どもが

誰にも 魂にも
自分の肉体にさえも
別れを告げることなく
炎に消えた

父を思う子どもが

あの凧にきづいて
あなたの作ってくれた
空高く舞いあがる
わたしの凧に気づいて

ほんのひとときでも
愛をもたらす天使が
舞い降りたのだと
感じてくれるように

死が免れないものならば
そんな希望をもたらす
物語にしてほしい

アクション例

訳詩を読んで早速アクションを取ってくださった建築映像作家の瀬尾憲司さん。設計事務所パートナーの渡辺瑞帆さんと共に、原文の詩を背景に訳詩を読解して凧を自ら製作し、豊岡の円山川の土手で凧を揚げてくださった。


いいなと思ったら応援しよう!

戦いのノート
noteをご覧くださりありがとうございます。基本的に「戦う」ためのnoteですが、私にとって何よりも大切な「戦い」は私たち夫婦のガンとの戦いです。皆さまのサポートが私たちの支えとなります。よろしくお願いいたします。