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【雑記】人との出会い

桜井健次さんの素晴らしい記事を拝読(拝聴)した。

「人と出会って刺激を受ける」というのは、おっしゃる通りだと思った。

あまり関係ないかもしれないが、この記事を読んで(聴いて)、思いだしたことがある。

小学生の頃、全く勉強しない私のために、なにを考えたか母親が「勉強が好きになる本(林髞著)」を買ってきた。
なぜかフレーズが気に入って、私はその本を読み始めた。

著者の林髞さんは、木々高太郎というミステリ(探偵小説)作家でもあり――いまとなっては偉大な大先輩ではあるが――、この本は大脳生理学者の林髞先生として書いたものだった。
なかでも印象に残ったのが「数学嫌いは遺伝するか?」という内容だった。

息子が大の数学嫌い。
母親も数学が苦手で、せめて旦那さんだけは数学好きな人ということでお見合いしたらしいのだが、そこは仲人口のいい加減さで、実は旦那さんも数学だけは大の苦手だったという話。

「数学嫌いは遺伝するのでしょうか? もしそうなら諦めますが」
と相談された林先生。
この夫婦に、月に数回数学者と息子を話をさせる機会を作りなさいとアドバイスした。数学者には勉強を教えてもらう必要はなく、好きなことを話してもらいなさいと。

半信半疑ながらも、林先生の言うことを聞いたご夫婦。
しばらくしたら、息子は大の数学好きになり、一番得意な教科になったとのこと。

この話に小学生の私は衝撃を受けた。
なぜなら学校の勉強をすることなく、話を聞いただけで、その息子は数学に興味を持って勉強し始めたのだ。
さすが数学者、数学が好きで好きでたまらないから、数学の魅力を滔々と語ったのだろう。

このとき、
「本物に触れることが大切なんだな」
と強く思ったことを覚えている。

いま息子の中学受験で、この言葉を痛感する。
「好きこそものの上手なれ」
なんだなと。
息子も本物に触れて、いろいろなことを好きになって欲しい。

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中学受験 将棋 ミステリー 小説 赤星香一郎
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