どうする
大地は詐(いつわ)らぬ、欺かぬ、またごまかされぬ。
また大地は急がぬ。
春の次でなければ夏の来ぬことを知っている。
その時節が来ないと芽を出さぬ、葉を出さぬ、枝を張らぬ、花を咲かせぬ、従って実を結ばぬ。
秩序を乱すことは大地のせぬところである。
鈴木大拙
晴れが続いたらどうしよう
雨が降ったらどうしよう
台風が来る、どうしよう
地震が来る、どうしよう
人間ならではの悩みだな。
山川草木鳥獣虫魚
ただそれを悩むことなく受け入れている。
人間の素晴らしさと同時に愚かさも見える。
どちらも持っているのが人間なんだな、愚かさと素晴らしさ。
だからこそ人間は面白い。
素晴らしいということは愚かなことなのかもしれない。
失くした時間を
男は振り向き女は消し去る
仮面をつけて 快楽だけが
いつも真実 それが人生
萩原健一「愚か者よ」
(作詞:伊達歩・作曲:井上堯之)より
愚かに生きながら、そこに喜びをみつけ
喜びの中で悩み、涙を流す。
過ぎ去った日々を時には恨み、時には懐かしみ
過ぎ去った日々が夢にと変わる。
見果てぬ未来を畏れ
見えぬ明日を幻想し
明日が来ることを事実と受ける。
人間でなければできない。
この世界は美しい
人生は甘美である
釈迦
さぁ、そんなふうに思えるくらい人間として大事に生きているのだろうか。
人間であることを有り得難く受け止められているのだろうか。
そんな難しく感がずとも
必死に生きているのだろうか。
人身 受け難し いますでに 受く
うだうだ言っても始まらない。
もう、人間としてここにあるのだから。
人間だもの
相田みつを
それ以上でもない
それ以下でもない
人間でしかないのだから。
覚悟。