ミシェル・クオ「パトリックと本を読む 絶望から立ち上がるための読書会」

 台湾系移民の娘である著者は、ハーバード大学を卒業後両親の期待に反して、最貧地域のひとつアメリカミシシッピデルタの学校で期間限定教師として赴任します。
 ここは、ドラッグや喧嘩など不良を最終的に放り込むスターズと呼ばれる学校で、後に苦難を背負う15歳のパトリックと出会い、教師として寄り添い続けた軌跡を描きます。

 アメリカの経済格差や差別、移民問題など色々考えることはありますが、社会の底辺を歩くパトリックに作者が寄り添い続けられる心の推進力の正体を知りたいと思い、分厚い本ですが、最後まで集中力が途切れることなく読み切りました。

「パトリックと本を読む 絶望から立ち上がるための読書会」2020.4/発行
ミシェル・クオ /神田 由布子

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