『がんばらないことをがんばるって決めた。』
この本は昨年末に読みました。
復職して3か月経った頃でも、このタイトルが心に刺さったので、
まぁまぁ無理してたんだな、と再休職している今なら思います。
26のエピソードと気付きが書かれていますが、
エピソードは「そうそう、私にも同じようなことがあった」と
共感できるものが多い一方、
気付きの視座が私にはないものばかりで、とても新鮮でした。
一番好きなエピソードと気付きは、休職中の出来事。
気力が湧かなくて働けもしないのに、生きているから金はかかる。
自分の情けなさを自責しながら、買い物に行く。
食材を買って、店員さんに「ありがとうございました」と言われる。
食材を買うために使ったこのお金は、回り回って店員さんのお給料になる。
それならば、
ただ生きるために消費しているだけでも、きっと誰かの生活を支える一部になっているんだと思えて、ちょっとだけ誇らしい気持ちになれた。
ああそうか、それだけで十分だ、とすとんと気持ちが落ち着きました。
考えるOLさんの絶対的価値である”考え方”が下支えして、
冷静に、繊細に、自分のことを見ているから、
この素敵な気付きがあるのかな、と感じました。
この本のプロローグを読むまでは、
私は自分のことを労わるということが全くできていませんでした。
休む時間を惜しんで働いたら、体調は不安定になってしまう。節約するために好きな食べ物を我慢していたら、ご機嫌斜めになってしまう。将来のために、好きな本よりビジネス書を読んでいたら、小難しいやつだと言われてしまう。
仕事よりも、寝る時間を確保する。節約するよりも、ちゃんとハーゲンダッツを買う。ビジネス書よりも、小説をたくさん読む。誰かに憧れられる自分より、自分が好きでいられる自分になるんだ。
ハーゲンダッツ買ったって、いいよねって、
これを読んでやっと思えるようになりました。