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『ハーバードの心理学講義』
私はよっぽどの一目惚れをしない限り、その場で即決の買い物をしません。頭の中のほしいものリストに入れておいて、「今、必要な気がする」とびびっときた時に、買います。この本もそのパターンで、かなり前から目をつけていたのですが、つい数日前にびびっときて、ようやく買いました。
なぜ、びびっときたか。
「本当の自分」を探していたから、だと思います。
鬱になってから、いろいろなことを見直しました。頑張りすぎていた家事のことや、就職と引き換えに辞めてしまった音楽のことなど。
自分が一時でも信じていた考え方を見直すとなると、それが原因で鬱になったとはいえ、どうしても自己喪失感のようなものを感じてしまいます。
自分がどこかに行ってしまった感覚がしている時、いつものように本屋に行ったら、この本の存在を思い出して手にとった、というわけです。
私は、人はもっと自由な存在だと信じています。キャラクターの外に出て行動し、変化する特性を使い分けることで、人は大切なプロジェクトを進めることができ、さらなる幸福を追求することができるのです。
ここでいう”キャラクター”は、生まれ持った”パーソナリティ”のことで、この本では「主要五因子モデル(誠実性・協調性・情緒安定性・開放性・外向性)」を採用しています。(ちなみに、テストがちゃんとついているので、自分にあてはめながら読み進めることができ、専門性が高い割にはかなり読みやすくなっている要因のひとつだと思いました。)
”パーソナリティ”はある程度は遺伝的で固定的なものですが、”変化する特性”=”自由特性”により変えることができます。”自由特性”の発動条件は「プロ意識」または「愛情」だといいます。それぞれ、「仕事での自分」や「家庭での自分」などを想像すると分かりやすいでしょうか。
固定的パーソナリティと変動的パーソナリティの両方が、自分というものを作っている、と私は理解しました。
固定的パーソナリティは遺伝に基づくものだし、それに寄りかかってこれが自分だ、と言うのが楽なんだけど、現実世界ではそうはいかない。変動的パーソナリティも自分である、という理解が身を助けるのだろう、そういう理解です。
さて、この本を読み進めていて、ひとつ、気がついたことがあります。
上記の引用文にも書いてある、”プロジェクト”が自分の中に見つからないことです。
パーソナル・プロジェクトは、私たちが日々の暮らしの中で計画・実行するさまざまなものが対象になります。それは、日常的な活動(例:猫を家の外に出す)から、生涯をかけて取り組む目標(例:民衆を解放する)まで多岐にわたります。
小さいものから大きいものまで、というイメージではありますが、少なくとも、大きいもの=”コア・プロジェクト”が自分の中に見つからないのです。
正確に言うと、「今の仕事に”コア・プロジェクト”を見つけられない」のです。
これは、単純に「仕事が合わない」ということだけでなく、「仕事に”コア・プロジェクト”=やりがいを求めている」ということも意味します。
この本から、期せずして、転職の可能性を模索することになりました。
「人生をどのように生きたいか」。考え続けることとします。