アァ会社いきたくないなあと思ったら
渋谷のIT企業にいた頃。
日曜の夜、ぎっしりとスケジュールが詰まった手帳を見つめて「ああ会社いきたくないな…」と何度つぶやいたことか。
何が大変なの?
WEBディレクター的な役割を担っていた頃、常に制作案件が30〜40件動いていた。
単にデザイン制作だけでない。
納品後のアクセス解析やサイト運営アドバイスなども並行していた。
順調に進んでいるアクティブな案件もあれば、停滞している案件もある。停滞案件は営業から「早く納品しろ」とつつかれる。クライアントさまの都合で、と言い訳すると「ホントに制作進行管理しっかりやってるのかよ」と怒られる。
当月計上予定だった案件が翌月にずれると今度は経理から「数値管理どうなってんだよ」と怒られる。
中には営業の案内が不十分で、クライアントさまから「話が違うじゃねえかよ」と激怒される案件もある。
ちゃんと進行しなくちゃ、
ちゃんと計上しなくちゃ、
ちゃんとWEB解析してレポート出さなきゃ、
細かく確認!
正確に確認!
炎上発生!緊急出動!
カンカンカンカン!
クライアントから呼び出し!
カンカンカンカン!
あ、別のクライアントさまの対応が!
今日提出予定なのに!
レポートも作らねば!
納品がずれるだと?
営業から、経理から、クライアントさまから怒られる〜!
ぎゃー!!!うわあああああああ!!!
・・・・・・・・。
はあ・・・・。
すいません、アイスコーヒー1杯ください。
そんな感じで月曜から金曜まで駆け抜ける。
土日は太陽のもと、思いきり子供と遊ぶ。ビールを飲む。芝生の上で本を読む。ゴロンと寝る。
そして日曜の夕方。
日が暮れ始めると
「あした月曜かあ。また怒涛だなあ」と憂うつになる。
23:00をすぎると「あー、もう会社行くのがちょっと嫌だなあ」と思い始める。
悶々として眠れないときもあった。
そこで、
何が自分を憂うつにさせるのか
原因を書き出した。
・1人あたりの仕事量が多い
・登場人物が多く板挟みになる
・自分のペースで仕事を進められない
・各部署、クライアントさまから受けるプレッシャー
どうしたら会社へ行きたくなるの?
毎週月曜、憂うつな気分のまま仕事へ行きたくないのでどうしたら前向きな気持ちで仕事ができるのか考えた。
課題1 仕事量の多さ
まずは業務の内容と工数について棚卸しを行なった。「はたして本当に自分がやらなくてはいけないのか?」検証した。その結果、ほかの人に振れそうな業務は振り、本当に自分でないと対応できないものを手元に残した。業務量は20%ほど削減できた。
課題2 登場人物の多さ
正直、登場人物を減らすのはなかなか難しい。そこで自分の中で対応に時間をかける人物の優先順位をつけた。例えば、毎日数値報告をしなければいけない人物は逆に報告さえしとけば余計な関わりは不要、助けてくれそうな人物はこまめに相談しておけば問題が起きても最小限に抑えられる。といった具合。
課題3 自分のペースで仕事を進められない
営業が獲得した案件をただただこなすだけでは滝の水に打たれるが如く上流から下流へ水を流すので精一杯。
そこで、業務量を20%削減した分、できる限り営業に同行し、
「はたしてこのクライアントさまと相性がいいか」と意図的にクライアントさまを選んだ。
仕事とはいえ人間なのでどうしてもセンスや求めるクオリティの高さ、進行方法、価値観などことごとく合わない場合もある。
短くて2〜3ヶ月、長ければ1年以上関わるので少しでもやりやすい人がいい。
数字だけ追いかけて何でもかんでも受注するのはやめよう!
極力トラブルを避けるためにも営業=面接だと思い、なんとなく炎上しそうな予感がしたら理由をつけて「それなら弊社はやめたほうがいいですよ」なんて断ったりした。
その結果、対等におつきあいできるクライアントさまといいお仕事ができるようになった。
課題4 各部署、クライアントから受けるプレッシャー
上記3つの課題を解消する努力をしたことで、プレッシャーはだいぶ減った。また、プレッシャーはRPGと思い「この山をクリアしたら城にたどり着ける」と自分を勇者にたとえる妄想をしていた。なんだか楽しくなってきたぞ、と。
自分から発信すること
業務量を20%減らしたことで
「未来につながる新しい試みをしたい」と自ら手を上げて新企画を練る時間が確保できた。
賛同する人が集まり部署横断のプロジェクトを立ち上げることができた。
するとあら不思議。
先日まで、日曜の夕方が憂うつだったのに
プロジェクトをどうやって成功させようか、とワクワクしているではないか!
アイデアが止まらない、
プロジェクトに関わるノウハウを勉強したい、披露したい、早く月曜のミーティングでプレゼンしたいっ!
うああああああ!!!
・・・・。
すいません、カフェオレを1杯ください。
そんな感じで月曜から金曜まで駆け抜けると大変なこともあるけれどなんとか楽しく切り抜けられる。人間だもの、ツライより楽しいほうがいいに決まってる。
会社に行きたくないなあ、と思ったら
仕事が楽しいとは自分にとってどういう定義なのか。見つめ直す必要がある。
ちなみに、月曜の朝食を、例えばいつも買わないちょっと高めのパンを買うなどちょっぴり贅沢にしたら起きるのが楽しみになった。
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さらに仕事を楽しくするため、安定したサラリーマン生活を捨てた話はまたこんど笑