学力は遺伝で6割決まる
このタイトル、結構インパクトありませんか? 「あなたの学力、生まれる前にすでに決まっている!」と言われているようなものです。
しかし、実際のところ、ホントにそうでしょうか?
行動遺伝学による知見
行動遺伝学と呼ばれる学問があります。この学問は、行動の個人差の性質と起源を調査するために遺伝的手法を使用するものです。この学問で、残酷な結果が得られているそうです。それは、知能と学業成績に関する残酷な事実です。
上記のグラフは、各要素でどのくらい遺伝の要素が関わっているかを示しているものです(出典:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/53474)。学力に関する要素は、おおよそ6割くらいが遺伝で決まっているのです。
生活習慣と学力の関係
一方で、生活習慣と学力に関係があるという調査結果もあります。陰山英男氏が赴任していた兵庫県のある学校で調査を進めた結果、「寝るのが遅い」「食事の内容が簡素」「成績がわるい」という3つに高い相関性があることが明らかになっています(出典:陰山英男氏に聞く!子どもの学力を伸ばす勉強法・習慣とは?)。
また、石田勝紀氏も「よくみてみると成績の悪い子には共通して3つ、生活習慣に問題があることがわかりました(ただし、成績の良い子がこれらの生活習慣が全てできるわけではありません。逆は真なりではありませんが)。しかも、その3つの生活習慣を整えると学力が上がることもわかったのです。」という、似たようなコメントを掲載されています(出典:成績が残念な子が直すべき「3つの生活習慣」)。
これは何を意味するのでしょうか?
親の影響は軽視できない
前述の陰山英男氏が実施したアンケートにて、保護者(母親)が一番最後に就寝し、その時間は23時半から0時が多いことが分かったそうです。クラスの約8割が農家であるにもかかわらず、朝食がパンである家庭が全体の3分の2を占め、さらにその半分がパンと飲み物だけだったそうです。
この話、日々忙しいシンママも他人事ではなく、耳が痛いかもしれません。しかし、この簡素な朝食があなたのお子さんの学力低下に繋がっていると考えると、恐ろしくないですか?
忙しく日々お疲れであることは、重々承知しておりますが、朝はご飯、味噌汁、おかず一品は何とか用意したいものですね。
私がやっていること
実は、私も就寝は23時半過ぎ、場合によっては0時を過ぎることもあります。そして、朝は6時半から7時の間に起きています。子供は7時20分には家を出ます。これでは、「朝食の準備なんか出来ない!」って思われますよね? でも、実はちゃんと準備出来てます。しかも、温かいご飯に味噌汁、一品付きです。「土岐田さん、嘘つきでしょ!」って思ったあなた! 半分正解です(笑)
種明かしをしますと、朝食の準備は小学校高学年の子供がやってます。ちなみに、男の子です。しかし、お膳立ては全部、前日の夜に私がやります。
ご飯は前日の晩に炊いたご飯を、子供が電子レンジでチンして温めます。お味噌汁も、前日に作り置きしたものをガズレンジで子供が温めます。そして、おかずはシャケの切り身。冷凍して保管しているものを、前日の夜に冷凍庫から出して自然解凍。それを子供がフライパンで焼くわけです。フライパンにはくっつかないアルミホイルを敷きます。これらの下準備は私が前日の夜にやっています。
こうする事で、私は少し朝寝坊ができるようになりました(笑) そして、何が良かったか、子供が得意げに「〇〇定食(〇〇は子供の名前)が出来たよ!」って、ものすごく自慢げに言うんです。これ、間違いなく自己肯定感が高まってます!
もちろん、子供がある程度大きいので、これが可能になっています。すぐにうまく出来たわけではないので、最初は手取り足取り教えました。最初の苦労はありますが、子供ができるようになれば、一石二鳥以上の効果が得られます。
こういう形で子供にお願いして、自分がラクするやり方もある。参考にしていただければと思います。