上野で1000円で静かで文化的なお花見ができる場所
この時期の上野は花見客で大混雑。でも京都のような静かなお花見ができる場所がある。
隠れお花見スポット 国立博物館の裏側の庭園
元々寛延寺の敷地でもあった庭園には、各地からお茶室が移室され、灯篭も点在する。しだれ桜をはじめとする桜の巨樹が広い空と池を縁取る。
入館料があるというハードルと、庭園を訪れるには本館脇の細い通路を通り抜ける必要があるため、そこまで人が多くない。点在するテーブルや椅子で花を眺めながら人々が時間を思い思いに過ごしている。
裏庭のある個所からは、柵ごしに寛永寺の門と桜を眺められる場所もある。
1年間でこの時期だけ 花をめぐる所蔵品の展示
もちろん、庭園だけでなく博物館も。
本館館内はレトロな照明で照らし出されている。半沢直樹のロケに使われ、休館日にはウェディングの貸切前撮りの人気スポットになっているという大階段は非日常な空間だ。
繊細な日本の美術品は展示期間が限られるため、短ければ数週間といった世界でも有数の展示替えが行われているという。特に、桜や春を描いた絵画や書物は桜の時期を狙って展示されており、この時期、館内でも1年間で今だけの旬の時期が楽しめるようになっている。
平安貴公子の悲恋を描いた絵巻物、妖艶な輝きから眼が離せなくなる名刀村正など、展示品は2000年をまたぐ多様さを持ち、写真禁止以外のものはフラッシュなしでの写真撮影もできる。
コロナ明け混んだ街に出るのは億劫だけれど、比較的静かな場所でのお花見や庭園を楽しみたい、古くて新しいデザインに触れて刺激を受けたいという人には魅惑的な選択肢だ。博物館本館内や特別展は混んでいるので、入館には事前の入館予約がおすすめだ。