初めて実物のユキヒョウを見ると「カッコいい」という。
動物園のユキヒョウ舎前で、初めて間近で見た人の反応をみていると、カッコいいと言う声がよく聞こえてきます。怖いとかスゴイじゃなく、カッコいい。理由の1つはその独特な美しいヒョウ柄と体型だと思います。胴体に対して長い尾。脚は太くて短いのにバランスが美しいのです。
そして驚異的なジャンプ力でしょうか。動物界1、2を争うといわれ、15mも前に飛ぶことができるため、獲物に気づかれずに近づき少し離れた場所から一気にとびかかって仕留めることができるのです。
アクロバティックなジャンプを見せる瞬間(0:15~)
動物園の狭い檻の中でもこうした動きは見ることができるので、来園客を魅了します。しかしやはりすごいのは野生のユキヒョウが急峻な岩肌をバランスを崩さず頭を下にして猛スピードで駆け降りる姿です。
野生のユキヒョウは母親が2~3頭の仔を産み、1年半ぐらい一緒に暮らしながらいろいろなことを見せて覚えさせます。その間に死んでしまう仔もいます。他のオスに殺されることもあります。仔が性成熟を迎える前に母親は仔を突き放し、独り立ちさせます。親子は永遠の別れを迎えます。野生のユキヒョウの母親が仔を威嚇して突き放し、仔が離れていくところを捉えた貴重な映像を見たことがあります。
Bronx zoo
ユキヒョウはヒョウと呼んでいますが、DNA解析で近年になってトラと単系統群を形成することもわかってきました。
Woodland Park Zoo
(title photo: 「東山動物園のユキチ」)