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東京国際映画祭の歴史。~日本映画との関わり~【TIFF紹介企画③】

皆さんこんにちは!学生応援団12期まっきーです!
前回の記事では「世界の映画祭と東京国際映画祭の違い」について説明しました!
東京国際映画祭とは日本で唯一の国際映画製作者連盟に公認されている国際映画祭で、特に日本映画を含めたアジア各国の作品や世界の注目作を上映していることが分かりました。
学生応援団それぞれの目線でTIFFを紹介する企画の第3弾!今回はわたしが「東京国際映画祭と日本映画との関わり」についてまとめていきます。



歴史


1985年に第1回開催が行われて以来、今年度で36回目を迎える東京国際映画祭。
本映画祭ではこれまで沢山の日本映画が上映されてきた歴史があり、日本映画の振興や国際的な交流を促進する重要なイベントとして、日本映画界にとっての大きな存在となっている。

そんな数々の歴史を紡いできた東京国際映画祭の中でも、
今回は日本映画との関わりに絞ってみた。
東京国際映画祭において日本映画との関わりをまとめると主に以下の4つに分けられる。

①日本映画の発信の場
②日本映画のプレミアム上映
③日本映画の国際交流の場
④日本映画の評価と発展の支援

私が参加した昨年度(第35回)の例も交えながら一つ一つ紹介していこうと思う。

①日本映画の発信の場

東京国際映画祭は、日本映画を国内外に発信するプラットフォームとして重要な存在となっている。
毎年、注目の日本映画や監督、俳優が来場され、国内外の映画関係者やメディアから注目を浴びる場となっている。
昨年(第35回)では、オープニングイベントとして3年ぶりにレッドカーペットが開催。
映画祭に参加する豪華な面々が、日比谷仲通りに設けられたレッドカーペットに集結し会場は大きな歓声に包まれた。
オープニング作品「ラーゲリより愛をこめて」主演の二宮和也をはじめ、「月の満ち欠け」より大泉洋と柴咲コウ。「エゴイスト」より鈴木亮平と宮沢氷魚。「母性」より戸田恵梨香、永野芽郁。などなど日本を代表する俳優陣が登場した。

オープニング作品「ラーゲリより愛を込めて」
二宮和也と瀬々敬久監督
@2022 TIFF
「月の満ち欠け」
廣木隆一監督、大泉洋、柴咲コウ
@2022 TIFF

②日本映画のプレミア上映


東京国際映画祭では、新作映画のプレミア上映が行われることがある。
これにより、日本映画の注目度を高め、国内外の映画関係者や一般の観客に向けて作品を紹介する機会が提供されている。
昨年度(第35回)では、その年の11月に公開予定であった「母性」がガラ・セレクション部門(世界の国際映画祭で注目された話題作や、日本での公開がまだ決まっていない最新作などを上映する部門)で出品され、ジャパン・プレミアとして上映された。
一般映画館の公開前に一足早く鑑賞できるのも東京国際映画祭の大きな魅力である。

ガラ・セレクション出品作品「母性」
@2022 TIFF

③日本映画の国際交流の場


東京国際映画祭は、日本映画と海外映画との交流を促進する場でもある。
海外からの監督や俳優陣が来日し、作品の上映やトークセッションなどが行われる。
また、日本の映画関係者との交流やビジネスの機会も提供されている。昨年度(第35回)ではコンペティション部門審査委員長を務めたジュリー・テイモア監督×行定勲監督のトークショーやフェスティバルアンバサダーを務めた橋本愛×是枝監督のトークセッションなど様々な映画人が交流する場となった。今年度も多くの映画人が東京に集結するのではないだろうか。

④日本映画の評価と発展の支援


東京国際映画祭では、数々の映画賞が授与されている。
日本映画が受賞することにより、日本映画全体の評価や認知度を高めるとともに、監督や俳優達の才能を称える場となっている。
コンペティション部門では最高賞である“東京グランプリ”をはじめ、審査員特別賞、最優秀監督賞、最優秀女優賞、最優秀男優賞、最優秀芸術貢献賞、観客賞の計7つ。
昨年度(第35回)では観客賞に今泉力哉監督作品「窓辺にて」が受賞となった。また、若手映画作家の発掘や育成の支援も行われている。
東京国際映画祭では若い映画ファン・映像作家の創出を目的に設立されたユース部門の特別企画として2022年7月に実施された中・高校生向けの映画制作ワークショップ「TIFFティーンズ映画教室」を開催。10代の映画人の卵達の作品には圧倒されることだろう。

@2022 TIFF

歴代受賞作品

第1回から続く数々の受賞作品の中で最高賞である“東京グランプリ“を受賞した日本作品は2つのみ。
また、“観客賞“受賞の日本作品は9つとなっており、特に近年は3年連続で日本作品が受賞となっている。


“東京グランプリ”日本映画受賞作品

「台風クラブ」(相米慎二監督) 第1回(1985)
「雪に願うこと」(根岸吉太郎監督) 第18回(2005)

“観客賞”日本映画受賞作品

・「雪に願うこと」(根岸吉太郎監督) 第18回(2005)
・「ブタがいた教室」(前田哲監督)  第21回(2008)
・「フラッシュバックメモリーズ3D」(松江哲明監督) 第25回(2012)
・「紙の月」(吉田大八監督) 第27回(2014)
・「勝手にふるえてろ」(大九明子監督) 第30回(2017)
・「半世界」(阪本順治監督) 第31回(2018)
・「私をくいとめて」(大九明子監督) 第33回(2020)
・「ちょっと思い出しただけ」(松居大悟監督) 第34回(2021)
・「窓辺にて」(今泉力哉監督) 第35回(2022)

第35回 観客賞受賞作品 「窓辺にて」
@2022 TIFF


まとめ

いかがでしたでしょうか。1985年に始まった東京国際映画祭はこれまで沢山の歴史を築いてきました。
映画が好きな者、映画に携わっている者、老若男女問わず全ての人が楽しめる場でもあり、これからもその歴史は続いていくことだと思います。
改めてその一部に私が学生応援団として携われていることに感謝したいと思いました。
今年度の開催まで残すところ約1か月となりました。
開催までに過去の受賞された日本作品を見返すのも面白いですね。
今年は一体どういった作品が受賞されるのか!期待とワクワク感でいっぱいです!

12期 牧野


今年の第36回東京国際映画祭は2023年10月23日(月)〜2023年11月01日(水)の10日間です。ぜひご来場ください!!

執筆/12期 牧野
編集/13期 佐々木


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