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『エフェソス、パトモス島への旅⑦ ~イスタンブールノスタルジ~』
■夜行バスでイスタンブールへ
トルコはバスの交通網が発達しているのでバス会社が無数にあって夜行バスがかなり走っています。幹線道路沿いには24時間営業のドライブインのような休憩場所もあるので車移動が中心になっています。
今日はセルチュクからイスタンブール行きの夜行バスに乗るところからのスタートです。
ホテルでシャワーを浴びれて3時間でも仮眠できたのは助かりました。外で時間つぶししていたら、さすがに体力の消耗がひどかったんじゃないかなと思います。
荷物をまとめて日付をまたぐ少し前にチェックアウト。と、言っても小さなホテルなのでフロントには誰もいません。鍵を置いておいてくれればいいとのことだったので、そのまま深夜の街に出ます。
ホテルからバスターミナルは近いので歩いていけます。私が行ったトルコの街の夜歩きは暗がりや一部のスラム街などを除けば比較的安全で怖いと思うことはありませんでした。ただ、荷物の盗難などはありますので目を離さないよう注意が必要だと思います。
セルチュクのバスターミナルに着くと、深夜ですがバス待ちの人たちがいます。皆さん、私たちと同じようにイスタンブールへ向かうようでした。同じバスかなと思っていたら、イスタンブール行きバスは何本か来て、それぞれ違うバスに乗っていきました。
ちなみにバスのチケットはコレ↓↓↓↓
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昨日、予約と支払いを済ませたら、チケットカウンタの係りの人が自分の携帯を差し出して、写メを撮れと言ったので撮ったのがコレでチケットの代わり。ほかの人の旅の情報では、手書きの紙を渡されている人もいました。
ボドルムから来るときもこんな感じで、最初はこれで乗れるのかちょっと不安になりましたが、ぜんぜん大丈夫。ほとんど内容なんてチェックしてなくて、乗客の頭数さえそろえば出発しちゃう感じでした。
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時間通り0:15にバスは出発して一路、イスタンブールを目指します。
イスタンブールまではいくつかの街のバスターミナルを経由して約560km、東京から姫路間ぐらいの距離を7時間45分で走り、朝、8:00ぐらいに着く予定です。
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今回、利用したuludag社のバスは乗務員はちゃんとスーツを着ていてシートベルトを着用するように案内あるなどまともな会社でした。昨年、カッパドキアからパムッカレまでの夜行バスの会社は私たちの席に勝手に他の人が座っていたり、休憩時間を教える気もないしバックは盗られるわで散々でした。バス会社でたぶん、精神的な快適さがだいぶ違うと思います。旅行者がよく利用する大手のバス会社は「Metro Turizm」、「Pamukkale Turizm」、「Kamil Koc」などみたいです。
それからトルコの運転は荒いとよく言われます。タクシーは確かに荒いですが、バスはさすがにそんなことはなさそうです。ただ、携帯電話で長い時間、話ながら運転したりしてるので大丈夫かなと思うことはありました。
途中、プルサという街のドライブインで1回だけ休憩がありました。プルサは栗が有名でマロングラッセが売られています。昨年、泊まったホテルで栗のロクムを貰ったのですが、これがすごくおいしくて探したんですが、短い休憩時間のなかで見つけることができませんでした。イスタンブールで探せばいいかと思ったんですが、イスタンブールでロクムの専門店に聞いても栗のロクムは無いと言ってました。プルサでもっと見て買っておきたかったなと、ちょっと後悔。マロングラッセも安かった気がします。
バスの休憩時間についてはgoogle翻訳を駆使して確認してください。バス会社によっては平気で乗客を置いて行ってしまうことがあるようです。あと、休憩時間に荷物をバスの中に絶対、置ていかないようにしてください。残念ながら一緒に乗っている人たちはいい人ばかりではないです。
■巨大なコロッセオのようなオトガル(バスターミナル)
この旅ではこれまで一度も雨に降られなかったのですが、イスタンブールに近づくにつれて雨が時々、バスの窓を流れていきます。それでもイスタンブールへ着いた時には雨は降っていませんでした。予定よりも少し早くバスはイスタンブールのバスターミナルに入って行きます。それが新宿のバスターミナルなど比較にならないほどの巨大なターミナルでまるで、ローマのコロッセオのなかにバスごと入っていくような感じでした。
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バスはひし形の建物の内側に止まって降ろされたのですが、広すぎてどうしていいのかわからず少し立ち尽くしてしまいました。ひし形の建物の1階は360°すべてバス会社のチケットカウンタなのです。ここから中央の建物に行って地下鉄に乗ればいいのですが、地上からだと位置がまったく把握できないのです。地下鉄の案内もないし…
とりあえず、周りはチケットカウンタしか無いので、真ん中の建物に歩いて行くことにしたら、地下鉄乗り場がありました。
大きな都市のバスターミナルは近代的で奇麗だったので、そのイメージでイスタンブールのバスターミナルを想像していたらぜんぜん違いました。雰囲気としては昭和の上野駅の銀座線地下街のような古臭さと温かみを感じさせます。(と、言ってどれだけの人にこの表現が伝わるでしょうか)
中央の建物などには古風な土産物屋とローカルな食堂、軽食などの店があって、ちょっと薄暗い雰囲気が何故か日本の昭和のノスタルジーを感じさせます。旅の出発点にはそういう雰囲気が必要なのかもしれないと思いました。
でも、ちょっとここからバスでの出発はたいへんそう。
さて、ここから一旦、ホテルに行って荷物を預けます。
バスターミナルのOtogar駅にイスタンブールカードの販売機があったので1枚だけ購入しました。イスタンブールカードは複数人で使うことができます。何枚もカードを買うのは無駄なので少人数なら1枚でよいかと思います。カードはチャージして使用するので各駅にチャージ機もあります。
私たちは旧市街にホテルをとったのでOtogar駅からM1線でYenikapı駅に行って、T6線に乗り換えCankurtaran駅まで行き、あとは歩きます。
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Googleのルート検索で簡単にどこで乗り換えればいいかわかるので便利です。ルートは複数出てきますがT6線の海沿いのエリアは前回の旅で行かなかったので見ておこうと思ったのと、このT6線はかつてオリエント急行が走っていたところなのです。オリエント急行はイスタンブールのSirkeci駅からこの海沿いを走ってヴェネチアまで行っていたそうです。
T6線の終点Sirkeci駅にはオリエント急行のレストランと展示があって、ここもノスタルジーを感じさせます。興味ある方は行ってみてください。
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このYenikapı駅ですが片側にしか線路がありません。左側の線路は撤去、舗装されていてランニングしている人がいます。かつてオリエント急行が走った海沿いの道をランニングするのは気持ちよさそう。
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■Sultanahmet Palace Hotel
今日、泊まるのはブルーモスクが真ん前に見えるSultanahmet Palace Hotelです。レビューで「ボロい」とか「古い」とか酷評されてましたが、イスタンブールらしい古風なホテルです。きっと昔はそれなりに格式の高いホテルだったんじゃないかと思います。Agodaでだいぶ安くなってた(たぶん、今はもともとそんなに高く価格設定していないんだと思いますが…)のと、「風呂がトルコのハマム式で使い方がわからない」ってレビューがあったので面白そうだからココにしました。
快適で奇麗なホテルならたくさんありますが、私は伝統的でイスタンブールの古い時代を感じさせるようなホテルの方に魅力を感じます。
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Cankurtaran駅からは少し坂道をのぼっていきますが、たいした距離はありません。ただ、狭い道で路面がガタガタなのと車が多くて歩行者にあまり優しくないです。
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イスタンブールのホテルは午前中でも部屋が空いていたらチェックインさせてくれるところが多いようです。私たちも部屋が空いていれば…ということだったのですが無かったようなので荷物だけフロントに預かってもらいました。チェックインできても部屋で休むつもりはなかったのでかまいません。
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■聖書からイスタンブールを読む
身軽になったので早速、イスタンブールを歩きます。目の前にブルーモスクがあって、すぐ近くにアヤソフィアもあるのですが去年、なかに入ったので今回は入らずに外から眺めるだけです。最初に向かったのはブルーモスクに近くにあるミリオンという遺跡です。有名な観光地が立ち並ぶ地域にあり、人通りが多い場所にあるのですが、ほとんど観光客は見向きもしません。でも、このミリオンは聖書的にも重要な遺跡です。
ミリオンはローマ帝国が東西で分裂の予兆が高まってきた紀元330年、コンスタンティヌス1世によってビザンティオン(現在のイスタンブール)を整備して新しいローマ、ノヴァ・ローマとしました。その際にローマのマイルストーンに模して建てられたのがこのミリオンで東ローマ帝国の道標の起点とされました。
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さらにローマと同等の重みをビザンティオンに持たせるため、ローマの建国神話の「ローマの七丘」に倣って、ビザンティオンにも七つの丘を設定しています。今のイスタンブールにもホテルやレストランにセブンヒルズと名の付くところが残っています。実はイスタンブールは丘が多く丘の数は7つどころではないのですが、これもローマと同等の価値を持たせたかったという意図で無理やり設定したのです。
こうしてビザンティオンはコンスタンティノープルと名を変えて1453年、オスマン帝国に征服されるまで、東ローマ帝国の中心となります。
これはダニエル書に書かれているネブカデネザル王が見た巨像の夢の預言が成就したものだと考えられます。(ダニエル2:1~49)
ダニエルが王に解き明かした夢の預言はネブカデネザル王の新バビロニア帝国の後に起こる国を示していました。そのなかで「第四の国は鉄のように強い。鉄はすべてを打ち砕きますが、あらゆるものを破壊する鉄のように、この国は破壊を重ねます。」という4番目の国は巨像の脛の部分でこれが2つに東西に分裂したローマ帝国を示しています。
ちなみに1世紀、パウロは第1回目の伝道旅行で当初、ビザンティオンを目指していたのではないかと思われます。ビザンティオンからエグナティア街道が西へ伸びていて、アドリア海を渡ってアッピア街道に繋がりローマに続いていたのです。当時、多くの福音伝道者がローマを目指したルートだと思いますが、パウロは聖霊によってその道を妨げられています。
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■イスタンブールの下町歩き
ミリオンから金角湾の方に歩いていきます。有名どころの観光地は前回行っているので素通りします。ただ、エジプシャンバザールには立ち寄りました。
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エジプシャンバザールに立ち寄ったのは買い物目的ではなくて、現在のイスタンブールの物価を知るためです。トルコの通貨はかなりの勢いで下がっていますが、物価は急上昇しています。特に観光客向けの物価の値上がりが激しいのでエジプシャンバザールは観光物価の目安になると思います。
イスタンブールではグランドバザールの方が規模も大きくて有名ですが、グランドバザールは完全に観光客相手なので高いです。広くて迷路のようなので慣れないと1度、見つけた店にもう1度、行くのも難しいです。エジプシャンバザールの方が比較的安くて、ちょうどいい広さなので私はこちらの方が好きです。今回は前回に続いてロバミルク石鹸を買おうと思って価格調査に来ました。値引き交渉にも応じてくれます。
エジプシャンバザールから金角湾沿いの裏通りを歩きます。少し歩くとイスタンブールで有名なKurukahveci Mehmet Efendiというトルココーヒーの店前に行列ができていました。とりあえず、私たちも並びました。すごくいいコーヒーの香りが漂っています。
昨年、Sirkeci駅でこの店を見た時、あまりにいい香りなので後で買おうと思っていたのですが…忘れちゃいました。なので、今回は今、買います。
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隣でKurukahveci Mehmet Efendiのカフェもやっていたので朝のコーヒーをいただくことにします。外の路地にテーブルが並べられているのでそこに座りました。
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トルココーヒーはギリシャコーヒーに似ていますが、深煎りの豆を粉のように挽いて、そのまま粉ごと火にかけ煮出すようです。少しおいて上澄みだけ飲み、コーヒーの粉の部分は残します。
人によって好みがわかれるところかもしれません。
そこからKıble Çeşmeというストリートを歩きます。
このあたりは地元の電気屋さんや金物屋みたいな店などが並んでいてローカルなエリアです。ちょっと昭和の頃の東京下町の雰囲気があって懐かしい感じさえします。子どもの頃の東京の下町もこんな感じだったなぁとイタズラばっかりして歩き回っていた時のことを思い出しました。このあたりの店は観光客相手じゃないのでもしかしたら安くて面白いものがみつかるかもしれません。
私の目当ての石鹸屋さんもこの先にあります。
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歩きながらイスタンブールで一番おいしいというバクラヴァの店(写真の右側の黄色い看板の店)でバクラヴァを買って食べてみました。正直、ピスタチオの風味などはHafiz Mustafaの方が強くておいしかった。それからローカルな老舗のお菓子屋さんでロクムを見たり、網籠のかばん屋さんを見たりで道を歩いて行きます。
■Alipaşa Hanı
去年、イスタンブールを訪れた時に行ってみたいと思っていた場所がありました。金角湾沿いのファティ地区にあるAlipaşa Hanı(アリパシャ・カーン)という史跡で18世紀に貿易商人たちが利用した宿ということです。
Kıble Çeşmeストリートをさらに行くと右手に見えてくる古い建物がAlipaşa Hanı(アリパシャ・カーン)です。
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中庭を囲んで四方に2階建て(入り口だけ3階)のレンガ造りとなっていて、特に何があるわけではないですがイスタンブールのノスタルジーを感じさせるいい史跡です。少し前まではカフェなども営業していたようなのですが、今は修復もされず放置されていて1Fの内側にかろうじて2件ぐらい営業している…と思われるお店があります。
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昔は羽振りのよい商人たちで賑わっていたのかもしれないです。
こういう場所は手入れして残しておいて欲しいですね。傷み具合からするともうちょっとしたら閉鎖されてしまうかもしれないです。
このAlipaşa Hanıの外側、Kıble Çeşmeストリートに面したところに目指していた石鹸屋さんがあります。
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Sabuncu Mustafaという店で手造りの石鹸を多く取り扱っています。昨年、買ってよかったと思ったロバミルク石鹸を探しにきました。昨年はエジプシャンバザールで見つけたのですが、今回、同じものがありませんでした。
そこで期待してきたのがこの店です。店内にあるものすべて石鹸で見るだけでも楽しいです。今回は手造りのロバミルク石鹸を買ってみました。
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パッケージはシンプルですが手造り押しの店主を信じて左のロバミルク石鹸といい香りがしていた飾り用の丸い石鹸、それから写真にはありませんが店主、一押しのハマム用石鹸を買いました。ハマム用石鹸がまたいい香りでした。ほかにも気になる石鹸がありましたが、そんなに持って帰れないので諦めます。石鹸好きの方はエジプシャンバザールと一緒に覗いてみてください。
Kıble Çeşmeストリートはまだ続きますので奥へ奥へと歩き、地下鉄M2線の高架下をくぐります。このあたりは食べ物屋が多いので何か食べようと思ってやってきました。
そのなかで気になったEda Büfeというケバブ屋へ行ってみました。
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お店の前の椅子に常連のオジサンが長居している店で店の主人は少しジャン・レノを思わせるような風貌で私たちを見るやケバブをちょっとでなくたくさん削って「食べてみなよ」と気前よく言ってくれました。チキンのケバブとのことで遠慮なく食べさせてもらうと、メチャクチャおいしい!!
お腹も空いていたのでピタパンにチキンケバブを挟んだものを頼みました。
それがこれ↓↓↓↓↓
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大きなピタパンでケバブと野菜がぎっしり挟んだピタサンド、これが50トルコリラ(220円)です。メインの観光地なら3倍以上の値段になるんじゃないかと思います。しかもおいしい!!トルコで食べたもののなかで間違いなく一番、おいしかったです。「辛いものは好きか」と言われて「好き」だと答えると袋に大量のグリーン唐辛子を食べきれんくらい入れてくれました。ペーパータオルの袋に…だったけど。このグリーン唐辛子がまたうまいんです!!
今度、イスタンブール来るときはこの界隈に宿を取ってここに通おうとおもったぐらいです。絶対おすすめの店。
それから、スーパーに寄ったりしながら、一旦、ホテルに戻ることにします。途中、屋台で焼き栗と焼きトウモロコシを売っていたので、焼き栗を買ってみました。この屋台は秋冬にしか出ないので昨年は出会うことができなかったのです。焼き栗も焼きトウモロコシもあまりおいしくないという評判だったので試しておこうと思いました。
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食べた感想ですが…素朴でおいしいと思います。甘栗を想像してしまうとぜんぜん甘くないのでがっかりするかもしれませんが、栗の本来の甘さがあって私は好きでした。ただ、ちょっと高い。(値段は忘れました)
ホテルの近くに昨年、立ち寄ったOrganik bazaarというお菓子屋さんがあったので行ってみることにしました。他では売ってないような奇麗なお菓子があったのと、空港で低品質のものを高く買うくらいならその店で買っておけばよかったと昨年、思ったのです。
何と店の主人が私たちのことを覚えていて、店に入るや「久しぶり」みたいな感じになりました。昨年あった奇麗なお菓子は残念ながらもうつくらなくなってしまったようで、ありませんでしたが他の奇麗なものを買いました。ロクムについても品質の良しあしがあるなど詳しく説明してくれて、取り扱っているものは他の店と比べると値段も高いです。
値段だけなら他の店の方が安いと思うのでこの店はおすすめしません。
■イスタンブールで一番おいしいと言われるケバブ
一度、ホテルに戻ってチェックインしました。屋根裏部屋(一番安い)みたいな部屋のハマム式風呂の部屋を期待したのですが、案内してもらったのは1Fの普通の部屋でお風呂も通常のものでした。
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さて、これから少し早めの夕食に行きます。イスタンブールで一番ケバブがおいしいと評判のお店です。朝のケバブ屋Eda Büfeでケバブを見なおしました。ちゃんとおいしい店はある!!
目指すお店はKosk Kebap Durum Eviというお店。
ホテルから目の前のバザールを抜けます。このブルーモスクの隣にあるアラスタバザールは屋根のない小さなバザールですが雰囲気はよいです。観光客向け価格なので安くはないですが、トルコタイルの店などいいものが置いてあるような気がします。とても私たちには買えませんが、シルクのトルコ絨毯など見事なものでした。
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寄り道しながら歩くとAhmet Tevfik Paşa Tombという墓地の入り口にアクセサリの露店がありました。何気に見ると探し物が見つかりました。
どなたかのブログで見たトルコらしい模様の銅板のイヤリング、昨年もバザールや卸の店など探してみましたが見つからなかったのです。露店だったから見つからなかった訳ですね。
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17:00ちょっと前ですが、Kosk Kebap Durum Eviに来たので夕食にしました。私は皆さんがおいしいとレビューしていたビーフのケバブにこってりなソースがかかったものを頼みました。妻の方はナスとチキンの串焼きケバブです。
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人気店なので観光客のお客さんが次々にやってきます。さて、お味は…
正直、朝のジャン・レノおじさんの店(Eda Büfe)の方が数倍、おいしかったと思いました。やっぱり肉の臭みが少し気になります。慣れたので食べれますが、そこまでおいしいとは思えなかったです。チキンの方がいいかもしれません。
ほかの観光客のお客さんもチキンを頼んでいたようです。
また、ホテルに一旦、戻ります。明日は帰る日なのでちょっとホテルで休んでから、夜のイスタンブールを歩くことにします。
■イスタンブールの夜
昨日から歩きっぱなしですが、不思議とそんなに疲れは感じません。明日は帰らなければならないので、また、街歩きをすることにしました。イスタンブールは夜も人は多くて危険を感じることはそうないと思います。
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ガラタ塔を見に行くため路面電車に乗ってガラタ橋を渡り、Karaköy駅で降ります。まだ、20:00くらいなので路面電車も人が多く、降りてからガラタ塔へ続く坂道にも人が多く賑わっています。
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このガラタ塔はジェノヴァ人がKaraköy地区を植民地としていた時に丘の上に建てた監視塔といわれていて下の古い地図(上側がKaraköy地区)のように城壁で囲まれていました。地図の城壁内にガラタ塔が書かれています。
地図の下半分がコンスタンティノーブルでこちらも強固な城壁で囲まれていました。
オスマン・トルコの侵略時にビザンツ帝国は金角湾の入り口を鎖で封鎖、湾内に艦隊を留めて防衛しますがオスマン・トルコは何と、ガラタ塔の北側、城壁の外側で軍船を城壁で隠しながら丘越えさせます。ジェノヴァ人はそれを知りながら黙認したのでしょう。結果、金角湾の奥に突如、現れたオスマン・トルコの艦隊とボスボラス海峡側のオスマン・トルコの艦隊にビザンツ帝国の艦隊は挟まれて壊滅、1453年、コンスタンティノーブルが陥落します。すごい話ですよね。
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Bibliothèque nationale de France, Paris, パブリック・ドメイン,https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2303688
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ユダヤ人資産家のカモンドによって造られたガラタ塔に続く曲線美が特徴の階段で、この時間に写真を撮っている観光客もいます。私たちもそのひとりなんですが…
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折角なのでガラタ橋を渡り、ホテルまでゆっくり歩いて帰りました。今日も1日中、歩き回り、昨年もだいぶ歩いたのですが、まだまだイスタンブールで見ていないところがあるように思います。
■ボスボラス海峡を眺める朝
とうとうこの旅にも帰国しなければならない朝がやってきてしまいました。
長いと思う旅も最後はいつもあっという間です。
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このホテルの朝食レストラン、少しオリエント急行を思わせる雰囲気(乗ったことなどないですけど…)があっていいなと思いました。一番、ボスボラス海峡側の窓際に座らせてもらって、朝のゆったりした時間を楽しませてもらいました。
ボスボラス海峡を見ながら今回の旅を振り返って、いろいろありながらも守られてよい経験をさせてもらったと本当に神さまに感謝します。
名残り惜しいですが昼の飛行機に乗らなければいけないので、朝食後に荷物をまとめてチェックアウト、早めに空港に向かおうと思ったのですが途中、寄り道したりしていたら、フライト2時間前のギリギリになってしまいました。イスタンブール市街からイスタンブール空港(IST)までは時間が思った以上にかかります。旧市街から電車を乗り継いで1時間半ぐらいかかると思ってください。空港入り口では保安検査もあって長蛇の列になることもありますので、そこでも時間がかかります。
私たちは最後まで慌ただしく帰国の途につきました。
■トルコ旅の面白さ
私たちの旅が少しでもトルコを旅してみようという皆さんの参考になればと思います。そして、トルコを見て聖書に深く触れる人が起こされるようにと願います。
メジャーな観光地も多くカッパドキアで気球に乗ったり、パムッカレの美しい石灰棚を眺めたり歴史ある世界遺産の遺跡に触れたり、私たちもしてきましたが、ふと、気づくと初代教会時代から福音を伝えた人々の足跡があちこちに残っていることに気づかされます。
黙示録の7つの教会もすべてトルコにありました。何故、廃墟になった街の教会が黙示録に記されているのか。いつか、この謎が紐解かれる時がくるのかもしれません。今後の遺跡の発掘調査も気になるところです。
もし、神さまが道を開いてくれたらパウロの生まれたトルコのタルススからイスラエルを旅してみたいと願っています。