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【ドラマ感想文】豊川悦司×中村倫也が魅せる、予測不能な爆笑刑事コンビ『NoActivity2』【ネタバレなし】

『No Activity 2』を見ました。シリーズ1も大変好みだったので、2にもかなり期待していました。

シソンヌじろうさん脚本のコメディ刑事ドラマで、普段はシリアスな役を得意とする豊川悦司さんが見せた意外なコメディの一面がとても印象的でした。
普段のクールで重厚なイメージとはまったく異なり、どこか不器用でコミカルなキャラクターを演じる姿には、意外性がありつつも愛らしさがあって、思わず笑ってしまいました。
これまでシリアスな役しか見てこなかったので、この新しい一面に気づけたことは大きな収穫でした。

そして、このドラマのもう一人の主役とも言える中村倫也さんのキャラクターも見どころ満載でした。
彼が演じる椎名は、「かっこいいのか、お茶目なのか」一言では形容しがたいキャラクターで、その複雑さが彼の魅力をさらに引き立てていたと思います。
普段から役ごとに異なる表情を見せる中村さんですが、今回はその多面的な演技力が最大限に発揮されていたと感じました。
刺激と人の不幸を好むという風変わりな性格でありながら、どこか憎めない椎名のキャラクターは、次に何をするのかワクワクさせてくれる存在でした。

このドラマ全体の魅力は、何といってもそのテンポの良さと予測不能な展開にあります。
コメディでありながら、刑事ドラマとしてのスリリングな要素も十分に備えており、一度始まると最後まで目が離せません。
特に、ストーリーが「読めそうで読めない」部分が多く、次々と巻き起こるトラブルに引き込まれる感覚がありました。
「異状なし」というタイトルに反して、常に事件が転がり、予想外の方向へ進む展開は本当にスリル満点でした。

さらに、脇役を固めるキャストも個性が光っていました。
木村佳乃さんが演じるチーフ・美里は、無線係という地味な役どころでありながら、自己中心的な性格とパワハラ気質がコメディのスパイスとして効いていました。
清野菜名さん演じる阿漓羅は、普段は真面目なのに、一度キレると手がつけられないキャラクター設定が絶妙で、シリアスとコメディのバランスがとても上手く取れていました。
また、ハナコ岡部さん演じる新人刑事の四角も、時田と椎名とのドタバタ劇に絶妙な間を加えており、全体のコメディ感をさらに引き上げていました。

シソンヌじろうさんの脚本は、まるで舞台のコントをそのまま映像化したかのような軽妙なユーモアとテンポの良いやり取りが特徴です。
シリアスな刑事ドラマの枠を越えて、キャラクターたちのやり取り自体がエンターテインメントとして成立しているところが、この作品の大きな魅力だと思います。
特に、各キャラクターが持つ独自のクセや個性が際立っており、それがシソンヌじろうさん独特の世界観とマッチして、ユニークなコメディを形成していました。

全体として、コント的な軽妙さと刑事ドラマのスリルを見事に融合させたこの作品は、視聴者を飽きさせない工夫が随所に散りばめられていて、最後まで楽しむことができました。
普段シリアスな役を演じる俳優たちの意外な一面が垣間見える点でも、この作品は新鮮で、俳優陣の演技を存分に楽しむことができる一作でした。
とても面白いので、続編が出たら、ぜひまた観たいと思います。


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