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読了。東野圭吾「聖女の救済」(ネタバレあり)

さすがガリレオ。
最後まで読み解くことができなかったトリックだ。

この作品を読むのはいつもより時間がかかったように思う。

犯人は最初からわかっているのに、謎を読み解けないこの難解さ。
壮大な計画を入念に実行する犯人。

完全犯罪とはこうも壮大なスケールになるのか・・・
とただただ圧巻。

1年も前から誰かを殺すために準備をする人は果たしてどれだけいるだろうか?
しかも、その犯罪が完全犯罪となるように、入念に仕組まれ、事件後もそれとわからぬように証拠隠滅を続ける・・・

この犯人は執念の人物であり、また、そこまで犯人に、これまた不確かな殺意を抱かせる被害者がいただろうか?

東野圭吾作品には薄幸の美女が多く登場する。
そしてそれらは実にこちらが感情を傾けるにふさわしい人間性の持ち主だ。
今回もそうであった。

「ありえない」「虚数解」「完全犯罪」と並ぶ、これぞミステリーの醍醐味を十二分に、いや、それ以上に引き出した一冊であった。

これはもう一周して読んでもよさそうだ・・・

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ちびひめ
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