【映画感想文】SFとホラーが交錯する!『MONSTERZ』に魅了された理由【ネタバレあり】
藤原竜也さんをまた追いかけて観ているのですが、大好きな俳優である山田孝之さんとの共演作品でまだ観ていなかったものを発見しました。
超能力をテーマにした作品です。
人を自在に操る能力を持つ男と、ただ一人操れない男の運命を描いています。
超能力者の物語は嫌いではなく、むしろ好きな方です。
ただ、超能力の話に特化した作品は多く、ストーリーに満足できないこともありました。
しかし、この作品には非常に満足しました。
子供時代から最後の戦いまで、目が離せないシーンがたくさんありました。
SFというより、ホラー要素が強かったかもしれません。
レビューでは批評も多かったですが、元の韓国映画を観ていないので、この作品を十分楽しむことができました。
展開が予想できず、そのわりにはストーリーがスピーディーに進んでいたように感じます。
能力者の辛さがあまり描かれていないという評判もありますが、藤原竜也さんが繰り返し山田孝之さんを執拗に追い詰めることで、彼の苦悩の片鱗は見ることができると思います。
できれば山田孝之さん側の苦悩ももっと描いてほしかったという感想はありますが・・・。
劇場でのシーンはどのように解決されるのかというワクワク感がありました。
さて、私がこれだけの能力を持っていたらどうなるでしょうか。
やはり孤独に苛まれるのかもしれません。
人は思い通りにならないからこそ、愛おしい部分があるのだと思います。
誰かが誰かとして、自分の頭で考え、動くからこそ世界は成り立っています。
たとえ、すごく嫌いな人がいたとしても、その人物が自分の思い通りにしか動かなかったら、そこには一抹の寂しさがあるかもしれません。
嫌いとさえ思えなくなるからです。
特殊な能力を持った者同士だからこそ、わかりあえる何かがあったのかもしれません。
「人とは違う」ということは、自分自身に常に刃を向け続けることにもつながります。
そういった寂しさも、この作品には描かれていたように思います。
面白い作品でした。