９月に入り、蝉の鳴き声がピタリと止んで朝夕虫の鳴き声がするようになった。
残暑が厳しく、気温も猛暑日と言われているはずなのに、虫たちは季節感をしっかりと作ってくれている。
暑さは厳しいが、９月と聞くとふと「中秋の名月」という言葉を思い出す。
「中秋」秋の中旬ということであるが、もはや季節感はほとんどない。
中秋の名月で連想するのは、満月、団子、ススキ、縁側、涼しさ、などである。
団子が二番手にきているのは許してほしい。どうも、団子好きなのは否定できない。
それら全てとは言わないが、最近では、ほとんど感じられないものばかりである。
暑さ故に、エアコンの効いた部屋、雨戸が閉められた部屋。
ゆっくりと月を見ると言ったこの時期独特の習慣が薄れているように感じる。
とはいえ、現代人は忙しい毎日を送っている人が多い。
社会人だけでなく、学生も勉強でゆっくり月を見るということも無くなっている。
辛うじてお年をめされた方は、月見を楽しむことができるであろう。
そういった季節感を若い世代から大切にしてほしい。
伝統行事とは言わないが、美しい習慣を大切にしていくことで、おおらかな心が育まれていくのではないかと思う。
今年、2024年の中秋の名月は、９月１７日ということである。
満月ではないそうであるが、月見を楽しみたい。
いいではないか、団子が目当てでも。
季節を感じて月を見て、団子を食べよう。
ということで、団子に合うコーヒーはと考えた。
団子がかなり甘いので、さっぱりと酸味が感じられる「タンザニア」がいいのではないかと思う。
アフリカ独特のフルーティな香りと心地よい酸味、力強さを感じるコーヒーである。
ぜひ一度飲んでみてもらいたい。