コーヒーを淹れながら
コーヒー。
非常に奥深い飲み物である。
私は、コーヒーを淹れながら、この一杯にどれだけの人が携わってきたのか、考えただけで気が遠くなる。
コーヒーは、コーヒーノキから採れるコーヒーの実の種子、種である。
決して、豆ではない。
コーヒーノキの育成が熱帯、亜熱帯地方でしか行われないため、日本列島での生産はごく僅かである。
コーヒーの生豆は、ほとんど海外からの輸入に頼っている。
ただし、世界中から輸入されてくるため、色々な味わいが楽しめるのも、また事実である。
コーヒーが生産されている地域は、大規模な農園もあるが、ほとんどは、小規模農家である。
その上、コーヒーベルトと言われている地域は、中南米やアフリカといった貧困問題を抱えている発展途上国がほとんどである。
ここに、2050年問題が乗っかってきている。
地球温暖化の影響より、気温・湿度の上昇や、この影響により、コーヒーノキの天敵である、サビ病の流行、干ばつなど、コーヒーの収穫量が激減してしまうことが予想されている。
いつまでも美味しいコーヒーを飲むために、我々が微力ながらでも取り組んでいけること、それを考えてみたい。
確かにコーヒー豆の値段は上がっている。
たが、コーヒー一杯当たりの値段にすると、微々たるものである。
報道等に惑わされたりすることなく、消費者としては、安いコーヒーばかり飲むのではなく少々値が張ってもいいコーヒーを飲むように心がけたい。
次に、地球温暖化への対策である。
二酸化炭素の排出削減と言われても、一般人にはなかなかわからないものである。
そうであれば、せめて、近くに買い物に行くときや、少々の距離であれば、歩いたり、自転車に乗ったりすることて、車の利用を抑え、少しでも貢献できるのではないか。
私は、小規模店舗のコーヒーの焙煎士である。
コーヒーの生豆を仕入れて、焙煎し、販売している。
少しでも美味しくて安いコーヒーをお届けしたいと考えているが、コーヒーを取り巻く環境を考えると、少々値が張っても、フェアトレードコーヒーなど、コーヒー農家を守る活動をしているコーヒーを積極的に販売していきたい。
実際、フェアトレードコーヒーは、とても素晴らしい仕事をしているコーヒーである。
これからも、環境問題や、貧困問題をしっかりと考えながら、焙煎業に取り組んでいきたい。
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