神話は打ち破られた:研究者らは高タンパク質食が腎機能に影響を与えないことを示した
金子の一言
タンパク質は腎臓に悪影響を及ぼすというのは神話だという。(リンク1)
1975年から2016年までの28本の論文データを元に腎臓の機能の指標であるGFRが高たんぱく食で、どのような影響を調べた研究がある。
1300人が参加し、その中には健康な人、肥満の人、2 型糖尿病や高血圧の人などがいたというが、慢性腎臓病と診断はされていなかったという。
ここで言う高たんぱく食とは1日/体重1kg×1.5gのタンパク質の事を指します。
腎臓の健康に関して、たんぱく質をたくさん食べると腎臓によくないという考え方があります。これは「過剰濾過説(かじょうろかせつ)」と呼ばれるもので、腎臓機能が悪くなるメカニズムを語る上で、大切な考え方の一つ言われていました。この説は、腎臓の大部分が機能していない場合、残された腎臓に負担がかかり、次第に腎臓機能が失われていくというものです。(リンク2)
2022年の研究では超高齢者(69~71 歳、79~81 歳、89~91 歳)を対象とした3年間の追跡調査(コホート研究)では、タンパク質1日/体重×1.5kgの高たんぱく食を摂取しても、腎臓の機能に影響を及ぼさなかったという。(リンク3)
ただし、慢性腎臓病のステージG3、G4は影響を及ぼしたという。
腎臓病の進行度合い(ステージ)にはGFRの働きを元にしたステージ分けがあり、それをCKDステージと言います。
CKDステージにはG1、G2、G3a、G3b、G4、G5の6段階があります。(リンク4)
2024年の腎臓病学会の指標でもある通り、健常者やG2までの少し腎臓が悪い方でも高たんぱく食の目安は1日/体重×1.5kgであれば問題ないと考えます。
プロテインや高たんぱく食は腎臓に影響を及ぼすというのは現在では否定されており、余程悪かったり、お医者さんから制限が掛けられていないのであれば気にする必要はないと、私は考えます。
https://jsn.or.jp/data/gl2024_ckd_ch08.pdf
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