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彷徨えるリュスティック

口内を怪我しがちです。こんにちは、Threebread店主です。
今回はリュスティック美味しくなったよーの回。トンネルも歩き続ければ光が見えるものですね。


リュスティックというパン

リュスティック、日本人には発音しづらいです。舌を沢山使います。こちら、フランス人考案のパンです。

リュスティックという言葉は「田舎風の」という意味があるそうですが、特徴はその成形。
一次発酵後の生地を切りっぱなしにして二次発酵→焼き上げとなります。だから形が不均一になります。当店は、私の性格上ばらつきが多めとなります。すみません。。

普通のパンと違って、作業工程での人の接触が少ないので、風味が損なわれず美味しいパンになるのも特徴の一つです。

オニオンチーズリュス


ずっと作ってます

レシピ上おいしさの確信があり、比較的初期から作っているリュスティック。でも、なかなか思い通りに焼けないというか、私の中で正解の確信がつきませんでした。

春の緑茶のパンを始め、色んなフィリングや粉を使ってきました。小麦粉オンリーで作る方が少なかったように思います。ライ麦粉、全粒粉、オイル、様々なものを入れてきました。

でも、リュスティックは小麦粉だけで作るレシピが一般的です。それ以外のものが作れるのではないかと、どこかで試行錯誤したい気持ちがあったのかもしれません。

しかし、この数ヶ月は小麦粉オンリーで挑戦していました。


先日作ったコーンリュス


伸び、高さ、食感

リュスティックは、成形の時に生地を三つ折りにします。その為に、一旦大きく生地を伸ばします。
この工程で疑問を持ったのが数ヶ月前。全粒粉やライ麦を入れると伸びが悪いんです。結果、無理やり生地を伸ばすことになっていました。これでは生地が傷んでしまい本末転倒です。

そして焼き上げた時の高さ問題。これも理想より低い仕上がりになっていました。
もうひとつ、食感問題もありました。ライ麦粉や全粒粉はグルテンを出しにくいので、食感がすっきりしない傾向にあります。今までのリュスティックも、美味しいんだけど何となく口の中でもたつく傾向がありました。

しかしこの数ヶ月の挑戦で、これらの問題は小麦粉オンリーで作ると解決する。とようやく確信しました。私への勝利です。
グルテンのよく出た生地は伸びもよく、故に焼いた時も高さが出ます。また、生地にもよく水分が回っているので瑞々しさや小麦粉本来の軽さも出ます。食感もこれで改善されます。

長い間暗い道を彷徨って、やっとそのレシピがある理由を身をもって検証し理解できました。リュスティック考案者の光が、やっと私に届いてくれましたよ。


並べられたパンたち


焼き時間の課題

ここまできての更なる課題は焼き時間です。
もう少ししっかり焼き込みたい。そうすることで生地の水分を閉じ込めて、より瑞々しい食感になります。

これは微調整しながらでしょうか。当店のベストを探り当てたいと思います。

計りながら切るリュスティック

ということで、リュスティック美味しくなってます。一度試してもらえると嬉しいです。
このパンは手間が少ないのでパン屋に嬉しいパンです。これからも色んなフィリングを使って作り続けたいと思います。

もう少し私の腕を上げて、もっと色んな方にこのパンのおいしさを届けたい!努力は続きますよー!

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