リッチなパンは難しい〜オレンジあんパン考察〜
反り腰を治したい。こんにちは、Threebread店主です。
今回は年始のお休みを長くいただきました。疲労が溜まっていたので、ゆっくりさせていただきました。noteもこれが初投稿です。今年は毎週更新を守りたいです。
さて、先日の当店初売りで販売したオレンジあんパン。ご好評いただいたのですが、作っている私には反省点が多くありました。
実は想定以上にロスが出てしまったのです。
綴じ目からあんが出てしまったり、焼いている時に生地が変な方向に膨らんだり。
私は独学時代から柔らかい系のパンはあまり作ってこなかったので、砂糖やバターが多い生地はなかなかに手強い相手です。
失敗の原因は生地の硬さかと思います。生地の伸びが悪いから、焼いている時に緩やかに大きくなれなかったのかなと。
でもこれ、どの時点で生地が硬くなったのかが問題なのですよね。
私の見立てとしては、分割の時の生地温度の低さと乾燥が大きな原因かなと思っています。
朝工房に来ると、一次発酵が終わった生地を分割する所から始まります。この時、発酵器内は5℃。なので生地もそれくらいの温度です。
ハード系の場合、その後きっちり時間を置けば問題ないのですが、あんパンは分割前にもう少し生地温度を上げた方が良かったかもしれません。
硬い生地を人が触っていくと生地に負担がかかります。そうすると余計に傷んで硬くなってしまうのです。
もう一つは乾燥。
今工房内は湿度30%を切ることが多いです。
その中で30個近くの生地を成形していくのは闘いに近くて、今回は成形に17分ほどかかっていました。乾燥するには十分な時間です。
霧吹きなどをして気を遣っていたつもりですが、天板1枚分=15個ほどを成形したら次々発酵させて焼くのがいいと思いました。
焼いている途中でオーブンの扉を開けたくないので、今まで一気に作っていましたが、オーブンが2段になったのでできる技です。感謝!
という、今考えられる改善点はこの2点。
また作ってみたら他の問題が出てくるかもしれませんが、次にリッチな生地を扱う時には直したいと思います。
パン生地、オレンジのあん自体は自信作だったので、悔しい思いをしました。
初売りということでパッケージにも凝って、下に敷いた懐紙は四方紅(初めて名前を知りました)に、シールも手作りにと、休みが長かったので準備できました。
我ながら可愛く仕上がったと思います。
私の反省はさておき、オレンジピールいりのあんこ、というか、フレーバーのあるあんこはまだあまり盛岡では見かけません。
食べた皆さまの感想が気になる所です。こっそり教えてください。
今年も反省から始まり、反省で終わりそうな気もしますが…興味の湧く面白い材料を使ってパン作りしていきたいと思います。