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『青空とあなた』

『青空とあなた』 No.015

どうすればあなたのそばにずっといられるのかしら…
そんなことを考えてもうどれくらい時が経つのだろう
出逢いは本当に衝撃だった
あぁ、この人とずっと一緒に過ごせたらどんなに幸せだろう
無数に訪れる感情のコントロールが効かない
ガラス越しに見つめる優しい瞳が運命の始まり

周りからは私の事を偏愛だと言われていないかしら
ちょっと心配…だけどハピネス
二人並んで歩く散歩道が私たちの常識でもありロマンでもある
ちょっと束縛…だけどフリーダム

ベッドの上で意識のないあなたを見ているのはとてもつらい
私がはしゃいで道に飛び出したばっかりに…
“お願い、目を覚まして!”そう何度も叫んだ
想いが通じたのか、朦朧としながらあなたは私の名を呼ぶ
私は嬉しくて身を寄せるけど、何も反応がない
あなたの上に飛び乗り、いつもの愛情表現をしても変化がない
そしてふと気づいた
全てを嗅ぎ分ける能力が失われている
振り返っても高速で振れる尻尾が消えている
私は既に四足歩行の幽霊なのね
下から見上げる青空と微笑むあなたを思い出しながら受け入れる
もっと一緒に居たかった
二人を繋ぐリールはもう見えない
だから行くわ
どこまでも続く光の散歩道を私が先に…


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