BTS入門編:新規、バンタンに驚かされる
「お約束」に収まらないバンタン
私はヅカファンでもあるのですが、宝塚と言えば「美しい夢を作り上げ、お客様にお見せする」というものすごく強固な集団の意思(すみれコード)がある世界。
カメラの前では全員が「あるべき姿」を守ります。そこには一種の緊張感が常にあり、ファンはそれを美しさと受け止めて愛でる。
NMB48・欅坂46・日向坂46ちゃん達も、基本的にカメラには「アイドル」の線を外さない姿を見せてくれます。それが「お約束」。
でもバンタンは、見せてくれる姿の幅が広い。広すぎる。
ステージとその延長線上にある「BTS」の顔じゃないところまで、全世界に大公開。しかもかなりの頻度と情報量で。
今回は、そんな彼らに驚かされたポイントを語ってみたいと思います。
フリーダムすぎるマンネ
BTSの不思議枠といえば、「四次元」「五歳児」と言われるテテ。
これはもう鉄板の共通認識なのですが、まだそこまで多くの発言を見ていない段階の自分にとっては、グクの自由さが一番衝撃的でした。
「おなかすいた」
「たいくつ」
「ねむい」
などの感情が、脳を通過せずそのまま顔や行動に出てしまうグク。
特にインタビュー系動画でそれが顕著です。
例として、下に『BTS Live :"Dynamite" MV Commentary』での映像を貼っておきますね。
カメラの前で、こんなに堂々と一人遊びする人を、初めて見ました。
この人今飽きてる!撮影中なのに!?って、謎に動揺しましたねw
全員が同時に喋るから紛れてるけど、時々唐突に歌い出すところも、それが日常らしくて完全スルーされてるところも、ポイント高かったです。
その後、学習によって
「マンネのお世話をするヒョンライン」
という概念を獲得したため、グクは無事、不思議枠から赤ちゃん枠に移行しました。
今カメラ回ってます!という状況を全く意識しない無邪気さに、11歳で芸能界に入り、撮影が日常になってしまったスーパービジネスアイドル・香取慎吾君を思い出しました。
彼も末っ子ポジションだし、意外と立ち位置が近いかもしれません。
人生がコンテンツ
最初にWeverseライブの仕様とバンタンの配信頻度を知った時は驚きましたが、実際に見てもっと驚きました。
カウンセリング並みの言語化作業じゃないですか……?
それは歌詞も掘り下げたものが出てくるだろうなと予感し、震えました。
ステージで濃密な表現を見せて、タルバンでわちゃわちゃして、歌詞やインタビューやライブ配信で内面を駄々洩れにして……
バンタンの場合、「僕たちの生きている姿=BTS」くらいの域まで達している気がします。人生がコンテンツ。
私生活と切り分けなくて大丈夫なのか、こちらが勝手に心配するぐらいですが、それが会社の指示ではなく自由意志なのが、これまたすごい。
『BTS burn the stage Ep1』でこう語るメンバーを見た時は、「えっいえそこまでは大丈夫ですからどうぞお気になさらず!」と思いました……!
「ARMYにはお見せしたいと思って」「全部をARMYと分かち合いたいです」などと言いながら、かわいくも巨大すぎる愛を差し出してくるバンタン。
たじろぎながらもうっかり受け取った人は、もう親みたいな愛着を抱かざるをえないですね。き、危険……!
双方向性の愛
この、バンタンからARMYへの濃密すぎる愛については、未だにどう受け止めていいのかよくわかっていません。
ARMYがBTSを愛するのは理解できるんですけど、逆は想定外でした。
推しが通り過ぎる廊下の壁になりたい、くらいの距離から見上げていたら、いきなり両手握って顔覗きこまれて「ずっと一緒にいるよね?」「僕のこと忘れてないね?」って確認された、みたいな戸惑いを覚えます。情緒的にすごい距離詰めてくる。
えっすみませんがちょっと一旦離れてもらっていいですか?(狼狽)
「ARMY」には、私がこれまでの「ファン」人生の中では経験したことのない人格性がありますね。
明確にBTSの物語の一部として存在し、行動している印象があります。ファンネームというよりライフスタイル?
自分もARMYとしての自意識を持ち始めているので、そこに含まれることになる、というところが、現状最大の戸惑いポイントです。
傍観者のつもりが、気づいたら当事者。
何かすごい世界に来たけど、そのうち慣れるのかなあ。
公式ファンソングが4曲(『2! 3!』『Magic shop』『For youth』『Take Two』)もある上、ARMYからの歌もあるってすごいですね!
私たち、もう完璧両想いやん……。
ギャップ萌えからの更なる転落
K-POP文化との初遭遇も相まって、何かと驚かせてくれるバンタン。
問答無用で伝わるステージ上でのカッコよさだけじゃない、そのギャップが、私を一層深い沼へと突き落としてくれます。
ギャップ萌えが嫌いなオタクなんかいません……!