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バンタンと一緒に曲を作った人たち【BTS×音楽PDニム】
【追記:2025/2/15】「関連動画」として、音楽PDに関する記事を書く時、参考用に作成した再生リストを追加
BTS曲の音楽PD達が気になるお年頃
バンタン好きが高じて、バンタン周辺にもじわじわ愛が広がっている私。
BT21やソシャゲ、愛犬たち(ヨンタンやバム)、ソンドゥク先生、会社やパンPDと来たら、当然次のステップはPDニムではないでしょうか。
というわけで、Pdoggさんを筆頭とするBTS曲のPDsが気になってたんです。
ずっと、メンバーが参加した著作権曲を追いかけるためデータを取っているので、集計しようと思えばできる環境ですし。
もし曲が増えたら、検索結果をテキストに追加するだけで更新できます。
元データにはメンバー以外の著作権者情報が含まれてるから、やろうと思えばPdoggさん達のデータを出すことも可能。
ただ、本業(バンタンを見て時間を溶かすお仕事)が忙しすぎて、「できるなー」って思っただけで忘れてました。すみません( ;∀;)
しかし何気なくこれを呟いたら、予想外に反応してくださる方が多かったのですね。えっ皆そんなに好きなの……?( ゚Д゚)アタリマエカ
そう聞くと嬉しくなりますよね。じゃあ調べるか!ということで、メンバー用の集計リストをPD対応用に改造してみました。
というわけで、今回はバンタンとお仕事したPDトップ10を出してみました。誰が誰かわかりません!という新規ARMY(私)のために、簡単な解説もつけています。
採用したデータ
韓国音楽著作権協会のデータベースから抽出した370件の曲データ。条件は以下を参照。ソロ・ミクテも含まれます。
現在の取得件数:370件
・著作権者名:メンバーの登録番号(7人分)
・アーティスト名:「BTS」「BANG THAN SO NYEON DAN」他
・アルバム名:BTSアルバム、ソロアルバムの他、メンバーが外部参加したものがあればそれも採用
(中略)
メンバー参加数0の曲は31曲(BTSアルバムに限ると21曲)でした。BTSの楽曲は、ほぼ彼らの血、汗、涙と言っていいでしょう。更に愛しくなるわ……。
調査しているのが「韓国音楽著作権協会のデータベース」なので、そこに登録されていない曲は含まれていません。
例としてはグクの『GOLDEN』収録曲が見つからないので、別の国で登録されている可能性を疑っています。グローバルスターを追うのって難しいな……!( ;∀;)
カバー曲やリミックス違いは、登録されていれば含まれています。
アーティストがBTSやメンバー以外の曲はどうしようかなと思いましたが、以下のような曲もあるため、とりあえず全部対象にしました。
TOMORROW X TOGETHER
『0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat. Seori. (Japanese Ver.)』
作詞作曲:RM、HITMAN BANG、SLOW RABBIT他
ちなみに、PDsのお名前や曲名などが大文字になってるのは、データベース上の表記がそうなってるからです。読みづらかったらすみません。
集計結果
というわけで集計してみました!
こういう表作って、アルバムやアーティストを選んだら、PDが抽出されるようにしてみました。ピボットテーブルだから、数字をダブルクリックしたら登録データが吐き出されます。
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これの場合だと、例えばSUGAのミクテアルバム曲だけ探したりできるようになっています。
ジン君の曲で一番皆が寄ってたかって作ったのはどれかとか、一番少人数で作ったのはどれかとか、そういうのもわかります。
その他にも色々作ったので、下に貼りますね。気分はクラフトアミです。
ちなみに、今回の調査中に、何故作詞作曲をまとめて登録してる人が多いのかがわかり、納得しました。
パンPDが総合プロデュースするほとんどの曲のクレジットには、作詞または作曲のどちらかに参加した場合でも、作詞と作曲の両方に名前が載ります。
その理由は、著作権料を分配する際に、作詞が40%、作曲が40%となっており、通常、作詞や作曲の共同作業者の数が異なるため、人数が少ない方がより多くの報酬を得るからです。
そこで、参加した作詞・作曲者を一度に全て掲載し、1曲ごとに貢献度に応じて著作権料を分配するためにこのようにしています。海外でもチームで作業する場合、「songwriter」としてまとめて曲の情報に載せることが多いです。
関与曲数 Top10
BTS関連曲(ソロ・ミクテ含む)に最も関わった音楽PD、関与曲数Top10は以下。
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各メンバーとの関与曲数 Top3*7
BTSメンバーが著作権登録している曲に、一番参加した音楽PD(要するに、各メンバーと一緒に曲作りした人)、トップ3は以下。
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ちなみにこの音楽PDとバンタンの協力数を判断するには、各人の作曲状況を判断する必要があります。
例えばADORAさんみたいに退職したので活動時期が限定されてる人もいるし、パンPDの場合音楽PD以外の仕事が忙しくなったのか、コロナ辺りから関与曲が減っています。
ラップラインは初期から快調に曲製作をしまくっているのですが、ボーカルラインの曲製作が本格化するのはWINGS頃からであるため、パンPDの全盛期と被る期間が短くなっています。
曲数も違いますので、 パンPDの関与がラップラインに片寄っているように見えるのは、多分この影響があります。
2015年の花様年華期からボーカルラインの参加が見られるようになり、「WINGS」から本格化します。
数字は嘘をつきませんが、人間は誤読します。資料集めと同じくらい、正しい解釈も大事です。自分もデータ遊びしてみたいなと思った人は、必ず時系列も参照して、読み取りいたしましょう!
BTSメンバー同士の関与曲数
この表の見方ですが、例えばジン君の表の場合、ジン君列の「15」が著作権曲の最大数です。彼の場合、作曲で参加した曲の方が、作詞した曲より1曲多いわけですね。
そして、ジン君が作曲参加した曲に対してナムさんも一緒に作曲参加してるのは10/15曲、作詞参加してるのは9/14曲、になります。
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ナムさんが他のメンバーの曲を全力でサポートしている様子が窺えます。
マンネラインの曲にはラップラインががっつり入ってたり、グクがヒョンラインの曲に噛みに行ってたりしてて、この表だけで一晩飲みながら妄想できますね!
BTSメンバーとPDニムとの関与曲数
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関与曲数が多くなると赤になります。ナムさんは総関与曲数がダントツなので、普通はナムさんが赤です。
しかしよく見ると、SUGA特化型のEL CAPITXNさんとか、ジミンちゃん全力カバーのGHSTLOOPさんみたいな姿が浮かび上がってきます。
音楽PDニム豆知識
以下は、今回集計したデータからわかることや、検索した結果を、各PDごとにまとめたものです。
※2024/11/3時点
※「代表曲」は、KOMCAの上位曲かつ登録順が高いものから選出
PDOGG
KOMCA登録曲261、うちバンタン関連155
参加曲:『00:00』、『ANSWER LOVE MYSELF』、『Black Swan』など
BTSのメインプロデューサー。83年生まれ。釜山出身で、ジミンちゃんと同じ釜山芸術高校卒業。幼いうちから声楽を学ぶ。パンPDが運営していたオンライン作曲カフェで声を掛けられ、設立直後のBig Hitに入社。
釜山時代にヒップホップグループで活動していたことから、ラッパーのスリーピーさんと親しくなる。2010年に紹介されたナムさんをパンPDに推薦したことで、伝説が始まった。
ラップラインとは、デビュー前から一緒に作曲作業をしている。
BTSメインアルバム以外にも、メンバーのソロ曲・ソロアルバムに多く参加。『Abyss』『Chicken Noodle Soup (feat. Becky G)』や、「D-2」「D-DAY」「FACE」「Indigo」「HOPE WORLD」「MUSE」など。
HITMAN BANG
KOMCA登録曲818、うちバンタン関連66
参加曲:『21世紀少女』、『Airplane pt.2』、『DANGER』、『FAKE LOVE』など
言わずと知れたHYBE / BIGHIT MUSICの創設者。パンPD。72年生まれ。
中学時代から作詞作曲を始め、大学時代にコンテスト受賞で本格的に音楽の道へ。JYPに入り、パク・ジニョンからプロデュースを学ぶ。
2005年、HYBEの前身であるBig Hit Entertainmentを立ち上げ、プロデューサーとしてのキャリアを本格化。
BTSメインアルバム中心に、数多く参加している。「WINGS」では5曲に参加しており、特に『Lie』『Stigma』『Awake』などで作曲に取り組みだしたボーカルラインを支えた様子が窺える。
SLOW RABBIT
KOMCA登録曲131、うちバンタン関連49
参加曲:『AWAKE』、『BUTTERFLY』、『YOUNG FOREVER』『EPIPHANY』など
TXT、&TEAMのメインプロデューサー。88年生まれ。
2013年、BTSの『いいね!』でデビュー。2022「PROOF」の『FOR YOUTH』にも参加しており、ご縁は続いている様子。
関わった曲を見た限りでは、抒情性の高いメロディアスな旋律が持ち味。ジン君曲も多く、親和性が高そう。
SUGAとの関与曲が多い。『TOMORROW』『枯葉』『SO FAR AWAY』『If I Get Drunk Today(Prod. BTS SUGA)』など、納得のライン。
SUPREME BOI
KOMCA登録曲103、うちバンタン関連48
参加曲:『ANPANMAN』、『TOKYO』、『DNA』、『HANG SANG』など
中2の頃からナムさんと友達。防弾少年団プロジェクトの初期メンバーだったが、グループコンセプトの変更に伴いプロデューサーに転向。ボーイズグループTrainee Aのメインプロデューサーだったが、デビューならず。
ラッパーなので、基本ラップラインメンバーとがっつり組んでおり、それぞれのソロアルバムにも参加している。
しかし2曲だけジミンちゃんと絡んでいて、それが『Friends』と『SET ME FREE PT.2』。いつも思うけど、ジミンちゃんてわりとラップラインとボーカルラインの橋渡し的ポジションにいるのである。
EL CAPITXN
KOMCA登録曲107、うちバンタン関連26
参加曲:『Telepathy』、『RESPECT』、『TAKE TWO』、『AMYGDALA』など
SUGAの盟友として名高いイケメン。93年生まれ。
「History」というボーイズグループのマンネだった。2016年頃声が出なくなるスランプを経験。2017年、兵役のためグループ解散。その後Big Hitへ移籍し、プロデューサーに転向。
2018年の『땡』や『BADBYE(MONO)』からご縁が始まり、その後一気にSUGAラブ……片腕として、BTSアルバムやSUGAソロアルバムに関与している。『D-2』では5曲だったのが『D-DAY』では8曲と一気に参加数も増加。
SUGAも「最初は自分で全部やりたい気持ちが強かったが、間に合わず手伝ってもらっているうちにそれもありと手放せるようになってきた」という話をしており、いい感じに協力関係が進化している様子が窺える。
2024年ユンギ事件中の献身的なサポートと愛には、全ARMYが泣いた。
ADORA
KOMCA登録曲69、うちバンタン関連22
代表曲:『BEST OF ME』、『134340』、『MAGIC SHOP』、『FOREVER RAIN』、『HOME』など
プロデューサーを経て、現在はソロ歌手。97年生まれ。
BTSアルバムには「WINGS」の『INTERLUDE』から参加。甲状腺癌を患い、手術のため退社。その後「こんな風に生きていていつ死ぬかわからないのだから」と一念発起して2021年にソロデビュー。
抒情的でメロディアスな方向性。『WINTER BEAR』『SWEET NIGHT』『Spring Day (V Demo Ver.)』と、テテとの親和性高そうなところは見逃せない。SLOW RABBITさんと似てそうかと思ったけど、彼と一緒に参加した楽曲は『MOON』『EPIPHANY(JIN DEMO VER.)』の2曲のみだった。意外!
GHSTLOOP
KOMCA登録曲28、うちバンタン関連20
代表曲:『Alone』、『Face-Off』、『Moonlight(D-2)』など
ジミンちゃんと2つのソロアルバム「FACE」「MUSE」を作り上げた4人のプロデューサーのうちの1人であり、関与楽曲もこのアルバムの曲に偏っている。
他には「Jack in the box」「Indigo」にも参加しており、BTSメインアルバムの曲に参加したのは『RUN BTS』『病 / Dis-ease』『INTERLUDE SHADOW』のみ。
TWICEやTXTの曲にも参加している。
HISS NOISE
KOMCA登録曲23、うちバンタン関連19
代表曲:『BLUE AND GREY』、『INTRO PERSONA』、『FOR YOUTH』など
一番最初の著作権登録は2018「HOPE WORLD」の『BLUE SIDE』で、少し意外。最初ミクテ曲を知った時は、メジャーに対するインディーズのような、こじんまりしたサイズを想像していたけど、実際規模も大きくて、アーティストだけじゃなく音楽PDたちもそこで育てられている感がある。
19曲の中に『WINTER BEAR』『SWEET NIGHT』などテテ曲が含まれており、「MONO」では『FOREVER RAIN』『MOONCHILD』にも参加しているので、この曲傾向が好きな人はめっちゃ好きだろうと想像される。
adora pdogg slow rabbit
— Jess (@OT7_FLM) July 15, 2020
💜 💜
Hiss noise
being the best producers at bighit
Ok.. agora tá certo...#bts #btsarmy @BTS_twt pic.twitter.com/Jfv5Ci3FCq
FONTANA MELANIE JOY
KOMCA登録曲97、うちバンタン関連15
代表曲:『ON』、『Microkosmos』、『BOY WITH LUV』など
他の音楽PDは権利出版社が「HYBE CO LTD」だけど、彼女は「UNIVERSAL MUSIC PUBLISHING」なので、所属が違うなーと思って調べたら、アメリカのシンガーソングライターだった。
『EUPHORIA』でBTS関連楽曲に初参加。旦那さんのLINDGREN PDとの共同作業も多く、ホビの『=(EQUAL SIGN)』『I Wonder…』やグクの『NEVER LET GO』にも夫婦で参加している。
何気に曲数が多く、TXTや&TEAMの曲にも参加。
SAN YAWN
KOMCA登録曲21、うちバンタン関連12
代表曲:『AROUND THE WORLD IN A DAY(RPWP)』、『COME BACK TO ME(RPWP)』、『DOMODACHI(RPWP)』など
KOMCA登録が2020年ぐらいだと思われ、比較的最近メジャーに出たと思われるPD。
「Balming Tiger」リーダーで、「Sexy Nukim」でナムさんとコラボしたところからご縁が始まり、ナムさんのソロアルバム「RPWP」では全面プロデュースを担当した。ナムさんとのご縁については下の記事に詳しかったので、ナムペンさんは是非!
※上の記事はリンクが切れていたので、こちらをどうぞ。
以上!
今回の研究発表終わり。知らなかった音楽PDのことを知ることができ、とても興味深かったです!
ちなみに、今回作ったデータで「誰のどの曲に何人参加したか」が取れるようになったので、そのうちメンバーごとに、手作り感溢れるミニマム曲と、皆で寄ってたかって作り上げたマキシマム曲を見てみたいと思います。
おまけ
PD記事作成ついでに拾った「Look Here/여기 봐」でのJinboPDのインタビュー。
— 音色 (@thracia776_bts) November 3, 2024
Producer talks about BTS - How it is like working with BTShttps://t.co/ok2faiVmsJ
"BTSは常に一緒にいて、全メンバーが本当に仲が良さそうでした。互いに親しげで、彼らの雰囲気がとても印象的でした" pic.twitter.com/7vB8E2DnJU
関連動画
音楽PDに関する記事を書く時作成した、再生リスト。バンタン抜きの動画あり。
関連記事
曲の作り方について2013年のバンタンが語っている、インタビュー記事。
RAP MONSTER:バン・シヒョクプロデューサーは総括ディレクターの役割を果たす。実質的なトラックの作業やプロデュースをするのは僕たちだ。Pdogg(ピドック)というプロデューサーの兄さんがトラックを作り、メンバー全員で集まって歌詞を書く人やメロディーに合う声の人などについて話し合う。それで、むしろ僕たちが欲張ってバン・シヒョクプロデューサーにやりたいことや意見などをたくさん提案している。
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