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【第6話】『BTS Monuments: Beyond The Star』
ARMYとの再会
内容的には、2022前半だと思われる第6話。
2022/6/10にリリースされたアルバム「Proof」の制作過程を追いながら、新章へ進もうとしているメンバー達の心境を丁寧に描き出しています。
第5話では、メンバー達が兵役に向け、明らかにハンドルを切った印象がありました。
このドキュメンタリーは2023/12/20、BTSが全員兵役に就いた状態で配信されたわけですが、当時のARMYはどう思いながら観たんでしょう。「ああやっぱりそうだったんだ……」なのか、「知らなかった……」なのか。
防弾会食の時点では「ARMYと共有したいのにまだ言えないことが多い」と言っていましたし、入隊前のジン君ライブでも兵役を「ヴォルデモート(名前を言ってはいけないあの人)」に例えるなど、自分達で言及を自粛していた感があります。
これを観て初めて、彼らの気持ちを知ったという人は多いんじゃないかという気がしました。
このドキュメンタリーは、今まで話せなかったことをARMYに伝えるための、置き土産だったのかもしれませんね。
2023年、デビュー10周年を迎えた21世紀のポップ・アイコンであるBTSが、これまで の軌跡を振り返る。前人未踏の地に至るまでに経験した、数えきれぬほどの苦悩と挑戦。 そして、初めて明かされる7人の日常と本音。生きることの意味、人生の目標を見つけるべく走り続ける7人の物語。BTSの10年。そして、その先のストーリー。
感想:第6話「ウエルカム!」(2022)
待ちに待った韓国でのステージ。しかしARMYと気楽に疎通を図れない状況に戸惑う。
作業室にいるホビ。「Proof」用の作業をしているようで、歌ってみてはやり直し、「このトラックは僕の声に合わない」と苦しんでます。
楽曲のレコーディング風景。『Yet To Come(The Most Beautiful Moment)』を歌うメンバー達。
テテがジミンちゃんパートにPDの貫禄で「좋다(いいね)!」「좋아(気に入った)!」って声かけてて、クオズ愛にときめきます。
終わったら次は『Run BTS』。同時に収録したんですね。
髪の毛爆発してるジン君が「die young」の超高音に手こずってます。声の高さと爆発ぶり、どっちに驚いていいのかw
ストップ入っても気づかないくらい盛り上がりながら「Run beautiful, run, yeah you gotta run」ってやってるラップラインがかわいい( *´艸`)
SBS人気歌謡ごっことかしてて、マンネラインがいなければクサズがヒョンラインでは年下組ということがよくわかるわちゃわちゃぶりも見られます。
若者の覇気。まだ僕たちが少年で、誰からも認めてもらえずにいた頃、悔しさだけをバネにしてやってた頃……僕にとっては、その時が自分の人生で最もアツい瞬間でした。
多分ここで、それぞれが「The Most Beautiful Moment」について質問されてると思うんですが、テテの言葉が印象的でした。
「懐かしさ・恋しさ」の感情が好きと言ってた彼が語る思い出は、いつも優しい視線で切り取られていて、切なくなります。
今までの本を閉じて、新たなページをめくる時が来た。そんな時期になったと、皆も感じてると思う。
LAでの公演から3か月空けて、待ちに待った韓国での公演「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE-SEOUL」の開催が決定(2022/3/10~13)。
韓国の方が、アメリカより規制解除がゆっくりだったんですね。人数も沢山入れられなかったようで、オフラインの動員人数は合計45,000人と、LAコンの1回分です。
そのかわり、連日ライブストリーミングや映画館でのライブビューイングを行ったため、オンライン動員がものすごいことになってますがwww
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現場では、以下のようなルールになっていたそうです。
マスク着用
声出し禁止(クラッパーでの拍手可)
起立禁止
会場の外で、ドキドキしながら開始を待っているARMYの姿が映っています。RJがいたり写真持ってたりしてて、「コンサートを聴きに来た」だけじゃない、「BTSやARMYと一緒に楽しむお祭り」感がありますね。
こないだB★verse行った時も、メンバーのアクスタと一緒にPOPスタンドと写真撮ってる人がいて、そういう風に楽しむのか!って思いました。学びが多い。
サウンドチェックしながら、「”叫べ!”の代わりに何て言ったらいいの? ”拍手を鳴らせ!”?」と、バンタンも無歓声ライブでの対応に戸惑ってる様子。
サウンドチェック中なのにARMYが入ってることに驚いたんですが、「サウンドチェック席」っていうチケットがあるんですね。こ、この商売上手め……!!
最初彼らが出てきた時は思わず声を出しちゃったARMYも、その後は粛々とクラッパーを振ってます。スローガンがクラッパーになってますね。
BTSコンサートがクラスターになったなんてことにならないよう、ARMYも頑張ってるんですね。偉い!
無事コンサートスタート!
前日(3/9)がSUGAのお誕生日だったので(楽屋でもそれをネタに騒いでた)、ステージ上でお祝いの歌を歌ってます。ARMY、特にユンギペンさんたち、一緒に歌いたかっただろうな……!
ってしみじみしてたら、例のごとく映りこんだ長男がこれなんですよ、アミヨロブン。愛すしかなくないですか!?
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2022/3/27、ナムさんのマンション。巨大なクローゼットを前に「半袖の服が全然ない、困ったな」って言いながら荷造りしてます。素人の想像ですが、多分たくさんある気がしますねw
案の定、山のように出てくる服。「この場面がネタ画像になったら、”着る物がない”の直後に服を抱えてる姿が出そう」って言ってる、自分の消費のされ方をよく理解してるプロアイドルっぷりがたまらない。
翌日、仁川国際空港から旅立つバンタン。ラスベガスでグラミー賞とコンサートに出演するBTS。
グラミーでの『Butter』パフォーマンスを前に、ジン君が手を怪我し、グクとホビがコロナ感染して大変だった時ですね💦
僕は今いるポジションが、正直怖いです。空虚で恐ろしくて暗い。どこまで高みに行けばいいかわからない。人々の期待の中で生きるのは、とても怖いです。
ただ、ずっとARMYを見ていたいと思うから、長く愛を与えられるアーティストになりたいです。
例えば着陸が上手なパイロットがいるでしょう。揺れずにスーッと地面に降りるような。僕が失敗すれば墜落してしまうから、やれるだけやるつもりです。もし着陸に失敗しても、再浮上すればいい。
自分の望むことだから、精いっぱいやるべきだと、そう思ってます。
カリフォルニアで、釣りに出るジン君。マグロ(チャムチ)の一種を釣ってます。その場で捌いたお刺身が新鮮で美味しそう。
ジン君は、たまに友達と話した時、彼らには平日と週末に塗り分けられた一週間があることを感じるそう。それはジン君にとっては別世界のサイクルなので、一度経験してみたいと語る姿が印象的でした。
そうか、ジン君の世界には「オフの日(不定期)かそれ以外」しかないんですね。
この回のジン君の発言は、全体的に物事をあるがままに受け入れる姿勢が印象的です。
「今まで自分を叱咤してきたから、今は自分を褒めたい」「一度は頂点に立てたから、後は自分のしたいこと、ファンの望むことをしながら楽しく過ごせるでしょう」って言ってて、すごい一段落ついた感があります。欲がないと言うか、達観してる。
でもこの後一番に兵役行って、一番に転役して、一人でBTSの看板背負って全力で働いてくれるんですけどね( ;∀;)
今インタビューしたら何ていうんでしょうね。
大変ではありませんでしたか。
JIN:それでも全部やらないと。スーパースターですから(笑)。
SUGAはジュース・ワールドの遺作、『Girl of My Dreams』に参加するためレコーディングに向かうSUGA。アウェーでノリ切れず、若干苦戦中。
「先のことは分からない。自分の望みを知りたい」と語っています。
ホビも作業室で難航中。「ああ、大変な曲を書いちゃったな」って呟きながら、スタジオで孤軍奮闘しています。
僕も30代に差し掛かる年齢になりました。20代はBTSに全力投球したけど、まだやりたいことはあります。僕は欲張りなんです。
個人的にはまだ満足してない部分があって、やりたいことも見せたいことも多い。叶えてない夢もある。
BTSが完全体になるまでの間、この空白期間を無駄にする気はありません。色々勉強したり挑戦したりしながら、作品を作るつもりです。
ナムさんもレコーディング中。音が入ってないのでわからないんですが、「Proof」じゃない別の曲かなという印象です。
レコーディング中のナムさんが「ファレルは道士のような人」って言ってるので、ファレル・ウィリアムスとの楽曲なのかなと思い検索してみましたが、詳細不明。
何かあるっぽい記事は出てきたんですが……まだ発表されてない曲なんでしょうか。
今あるものを僕が一度手放すことで、真価がわかる気がする。
その上でメンバー達と集まって、各自の考えを話す。どんな30代にしたいか、どんなBTSにしたいか。
やっと本当に、大人になろうとしてるんです。
少し上に転載したホビの言葉と一緒に聞くと、クサズが年齢を意識してることがわかりますね。
韓国式の数え方だと、2022年の彼らは29歳なので、30代の節目を前に思い悩むことも多かったんじゃないでしょうか。
ちなみに、韓国で日本と同じ年の数え方をするようになったのは2023/6/28なので、クサズは2023年のお正月に30代に突入し、6月に20代へ戻ったことになります。ややこしいw
数え年では元旦毎に年を取るため、1996/1/1のテテは生後2日だが2歳である、っていう話が好き( *´艸`)
これまで「生まれた瞬間に1歳」「翌年の1月1日にさらに1歳」年を重ねる「数え年」を法的にも認める制度から、「生まれた瞬間は0歳」「翌年の誕生日に1歳」(満)に法的に統一する制度へと切り替わる。
2022/6/14に公開された防弾会食動画で、「アイドルというシステムは人を成長させない」と言っていたナムさん。
この言葉も、30代を前にして「僕は成長できているんだろうか」って自分を振り返っていたからこそ出てきたもののように感じました。
今回、グラミーも防弾会食も出てこないので、いつ何のことについて話したのかはわりとぼかされてる印象です。
でも話の内容を聞いていて、防弾会食で言えなかったことを伝えてるのかなという気がしました。
対外的な影響力が大きすぎること、BTSとしての人生がほとんどで個人としての可能性を考えたことがないこと、についてそれぞれ語るメンバー。
物事を見ている方向は違うけれど、兵役から再集結まで、物理的に7人が揃わない時間が存在することを受け入れ、その期間に各自がソロ活動で得たものを糧として次のBTSに注ぎ込みたい、というゴールは共通して持っているように感じます。
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これは防弾会食の後に投稿されたBTSに関するツイートの感情分析結果なんですが、最初「活動休止」という報道が行われたためもあり、ネガティブな反応が大きくなっています。翻訳によって内容を知るしかない国際アミ(イルアミ含む)には、特に混乱が広がっていたようです。
グクが緊急配信で「解散はしません!」って言ってくれて、安心したARMYは多かったのではないでしょうか。
防弾会食当時の彼らは、まだ兵役や、それを前提としたスケジュールについての言及ができなかったのだと思われますが、その時このドキュメンタリーの話を聞けていたら、受け止め方も違っただろうなあと思いました。
まあ、その時々で事情があるから、仕方ないですね。時差があっても、いつもARMYに本音を届けようとしてくれるバンタン、愛してます!
今までメンバーや他の人たちと仕事をする時、僕が主導権を握ったことは一度もありませんでした。だから僕がリードしたらどうなるのか興味があります。
グクの言葉は印象的でした。そうか、ずっとBTSとして生きてきたってことは、彼はずっとマンネだということですもんね。長年「アルバム制作→ツアー→その合間に色々出演」のサイクルを繰り返していれば、役割も自ずと固定されていくだろうし。なるほど。
ドキュメンタリー映画『I AM STILL』で、主導権を握るグクの姿を見られるんでしょうか。すごく楽しみです。ああ、どうして日本だけ公開が遅いのかな……!!( ;∀;)
ところでソロで頑張ってたグクというと、何故か反射的に試写会グクを思い出してしまうのですが(いや、頑張ってきた反動かなって感じのマンネっぷりが強烈で……)、アミヨロブンは何を連想されますでしょうか。
ソロ活動といえば、最年少のグクは「バンタン=世界」みたいな側面があったんじゃないかと思うので、一人でよく踏ん張ったなあと思ってます。石ころ時代に、飛躍するためのエネルギーを貯めてたのかもしれませんね。
久々にメンバーといる安心感で感情のタガが外れたのか、Vヒョンに全部任せてかわいい屋さんを開店してた試写会動画は、砂を吐くほど愛らしかったです。落差がすごいよマンネさん。
この回を振り返ると、明らかにパートが「作業するラップライン」「インタビューに回答するマンネライン」「釣りするジン君」で切り分けられてます。独自の世界を切り開いてる長男強いw
ヒラメを40~50匹釣ったからメンバーとスタッフに早く振舞いたい、って嬉しそうにしてるジン君、尊いです。美味しいものは好きな人に食べさせたいですよね!
クレジットの横で、「PTD On Stage in SEOUL」の映像とメンバーのコメントが流れます。
ジン君の「短ければ一年半、長ければ二年。家族というのは、離れていても家族です」を含め、皆が「BTSは続いていく」と宣言してくれていて、嬉しく思いました。
このまま行くと、次が2022年後半、釜山コンでしょうか。いよいよ残り2話、楽しみです!
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