ふりかえり、そしてこれから。~新卒PdM1年目を終えて~
こんにちは、あざみです。23新卒でプロダクトマネージャーとしてキャリアをスタートしました。
早いものでもう1年!!
2年目になったので、ここでこれまでをふりかえり、そしてこれからに繋げるnoteを残しておこうとおもいます。
この1年、どうだった?
怒涛でした!!!
目の前のことでとにかく必死になって、状況に振り回され、正直おもっていたより情けない1年でした。社会人になる前に想像してた自分の姿とかけ離れていて、落ち込むことも多かったです。このチームでどんなバリューが出せているのか、掴めなかったし今も模索しています。
だからこそ、大事な学びも沢山ある1年でした。「思っていたのと違う」からこそ、今このnoteをかけています。
想像していた、「理想の社会人1年めの姿」とははなんだったのか?
学生時代にある程度、チームでのアジャイル開発経験や、プロダクトオーナーなどの経験がありました。ユーザー価値とは?といった会話をチームと交わしながら、多少大変な検討をしながら成果をだし、学びも深めながら成長するというなんとも理想が強いキャリア像を描いていました。実は内定前に2ヶ月現場投入型のインターンもしていたので、「きっとこんな仕事をするのだろう」という、イメージもついてしまっていました。それも謎の自信につながっていたと思います。
私は何をしてきたのか
私が配属されたのは、2年間に渡る検討とウォーターフォールで進んでいた、リニューアルプロジェクトでした。かなり終盤だったのでそのPJ自体に関わることはしばらく無く、旧サイトの維持保守などをして7~9月は過ごしていました。ここで思った環境と違うことへの戸惑いや、別配属の同期とやっている事が違うことへの焦りなどが出てきました。
ですが、10月に突然先輩が辞めたことによりPJに参画。その後リリースを迎え、数字を追いかけて分析しては打ち手を最短で実行する、必死に仕事をする毎日。そうしている間に1年がおわりました。
具体的に何が大変だった?
わかりやすい「成果」が出ないけど、かなり難易度の高い仕事をやった
先述した先輩が辞めたことによる、PJの参画でやった仕事は正直手に余る大変さでした。その仕事は行政報告ができるようにデータ抽出の定義と、社内のたくさんのステークホルダーをつなげるオペを組むというもので、いわゆるプロダクトグロースで想像する仕事やカスタマー価値とはかけ離れたものでした。これがカスタマーにとってどんな価値を産むのか直接的には考えにくい仕事で、わかりやすく数字にも跳ねない。人に怒られることもあったり、鬼のように大変なわりに、何に向かって仕事をしているのかわからなくなってかなり追い詰められました。
あるとき、なぜこの仕事が発生しているのかや、意義づけをできるようになってからは向き合えるようになり、完走しました。
やってよかったと言える理由は、その仕事をなんでやっているのかから考えられるようになったこと。そして、1年目からしんどい思いをしたといえる仕事ができたこと。また、事業を前に進めるためにはなんでもやるんだというマインドができたことです。
ずっと苦手意識のある「数字」に立ち向かわないといけなかった
私の組織は、弊社の中でもとくに、定量的に物事を語れるかを求められます。なので、仕事をしていると、今日クエリばっか書いてたな…という時期もあります。さらに、自分は数字で語ることがとても苦手な自覚があります。この仮説は、どんな数字があれば証明できるといえるのか、という論理を立てるのにとても時間がかかりますし、クエリを今まで書いてこなかったので敬遠すらしていました。
なかなか自分でクエリを書くのに時間がかかるもどかしさ、この組織では評価されずらい部類であると思ってしまったこと、そして、リニューアル直後は特に定量的に数字を追いかけるフェーズであることで、苦手なことに向き合わざるを得ないというネガティブな感覚がありました。
「苦手をできるようにするよりも、得意なことを伸ばした方がいい」と思っています。なので、ここでがんばってもな…と向き合うことに最初から逃げてしまっていた時期がありました。でもぶっちゃけ、仕事をしているとやらざるを得なくなり、空き時間におすすめしてもらった本を1周するなどしてクエリを最低限叩き込みながら必死で書いたら、仕事で最低限困らないくらいになりました。
最低限クエリが書けるようになったら、自分のテーマについて課題分析を自立してちょっとできるようになりました。そうすると、そこからユーザー課題の仮説を立てる、仮説検証の計画を立てるといった、本来やりたかったカスタマー価値について考えることが視野に入ってきました。そして、今はっきりと「私は定量分析が不得意だな」と言えるようになったのです。そうすると、苦手だと思考が停止する前よりも、手を動かしながら周りを頼りやすくなりました。これは大きな変化です。
食べ物の好き嫌いと同じで、苦手でどうせできないと思っていることも、やってみると意外とできるかもしれない。やっていたら、自分がやりたかったことに近づくかもしれない。そして、やったからこそ、自信をもって「不得意なんだ」と自覚できました。弱みを正しく理解できたことがこの一連の大きな成果でした。
自分と誰かを常に比べ、焦った
というよりも、自分が「何で価値を出せる人間なのか」わからずに苦しんだということなのかもしれません。前述したような学生時代にやってきたことを、全然活かせませんでした。そしたら、私は何ができると言えず、仕事かこのままだと振られづらくなるのではという危機感が生まれました。だからこそ、わかりやすい数値で見える成果を出しかったけど12月のリニューアルまではそう言った仕事もなく、年明けはとにかく必死に小さな成果を積み上げるしかありませんでした。
ジュニアなのもありますが、チームに何もギブできるものがなく、とにかく自分が足を引っ張っているのではないかと思ってミスをするたびに必要以上に辛かったです。
わかってはいたけど、学生時代に得てきたことが通用しない、求められていないんじゃないかと思い、自信をかなり失いました。
一番近くにいる同期が、組織で求められる定量分析を当初からかなりがんばっていて、「分析ができる人」という立ち位置を得ているのが羨ましく思ってしまいました。
そうしたら焦って、とにかく横並びに何か仕事をしているという状態になりたくなりました。成果物をとにかく仕上げることに集中してたら、目の前のことしか見えなくなりました。レビューしてても本当にこれでいいんだっけ、と思うばかりでうまくいきませんでした。焦って、80時間を超える残業が続き、ただ精神をすり減らしていました。
とにかく、自己効力感が薄かったです。転職や異動したいが常に頭の中にあるときもありました。
これは他人の姿を通して自分のことを見ていたからこそ、「〇〇なんじゃないか」と実際にはいない敵を作っていることにありました。コトではなくてヒトへ向かってしまってました。誰かに評価されることに向かってしまっていました。
年明けに、急に見える世界が変わった。
年末年始休みを経て1月、仕事に戻ってみたら驚くほど気持ちがラクでした。目の前の仕事に集中できていて、必要以上に落ち込みませんでした。
・怒涛すぎる日々を過ごしながら事業の中にいて、気づいていないうちに相談先や仕事で使ういろんなものの使い方がわかるようになっていました。クエリの書き方もそうです。
・休みを経て、自分の持っているテーマについて立ち止まって考える時間ができていました。「こうであったらいいな」が自分の中に自然に生まれていました。
・休暇中、リフレッシュして自分のことをプライベートの中で大事にしたら、必要以上な思い込みが薄れていました。友達や家族に仕事の話をしていたら、繋がっていないと思っていた学生時代の学びと今を結ぶ線が見えました。
1年を終える今思うこと
年明けから3ヶ月。マネージャーが変わって会話しながら確かにな、と思ったことがありました。
本当に私がすごい、尊敬できると思うPdMは数値のインパクトを毎回出しているのか?と思うとそういうわけでもない。「運が7割、実力が3割」という言葉もあるけれど、体感それくらいの気がします。ベースの実力がありながら大きく数字に跳ねるのは確かに運もあるよなと思いました。
確かに事業の成長のために数字は大事だけど、それだけを成果と置いてしまうと実力を伸ばしてても辛いだけになってしまう。辛いのが仕事なのかもしれません。でも、自分はもっと喜びを得ながら働きたい。
こうして振り返ってみると、ロマンとソロバン、心にジョーダンをすっかり忘れていました!!これは、1年目の研修中に言われた言葉です。
ロマン
ありたい姿、我々がやる意義
ソロバン
売上・利益の見立て。定量データからファクトを捉える
ジョーダン
辛い状況も笑い飛ばして楽しむような心の余裕
2年目のこれから
2年目はこういう1年にしたいを、ここに書いておこうと思います。
私は、特に何かに突出しているようなタイプではなく総合格闘技型です。だけど、だれかとコラボレーションすることは楽しいと思います。そういった仕事はすぐに環境を変えるのではなくて、ある程度信頼を積んで初めてでき、花開くのではないかと思うようになりました。だからこそ、簡単に今の環境に見切りをつけず、目の前の仕事を積み上げていこうと思います。
その中で、事業があるべき姿をもっと自分で具体的に想像します。そのためにどうすればその姿に近づけるのか。ソロバンだけじゃなく、意志をもって納得できるアウトプットができている状態を続けたい。
運が良ければ、インパクト出せるといいな。と思っています。
そして、またしんどい仕事をしたいです。
前述の仕事をしてしばらくした後に、先輩にシェアしてもらった記事があります。ただひたむきに、〇〇のためにやるしかない!!という仕事に取り組み、歯を食いしばった後にまた見える景色が変わる気がします。
ちょうど2年目が始まった今、せっかく定量に強い組織にいるので、ファクトをしっかり捕らえながらn=1レベルでユーザーのことを語れる人たちで作るプロダクトにしたいと思うようになりました。定常的にCSインタビューをしながら定性情報を再利用可能な形にして、検討に加えていける後工程を検討中で、人を巻き込みながらカイゼンが回り始めています。早速、そんな仕事をやり始めれていて2年目も楽しみです。
長文ありがとうございました!!